6・29「浜岡原発反対の歴史」集会

6月29日、浜松市内で浜岡原発反対の歴史を学ぶ集会を持った。集会では、浜岡原発を考える静岡ネットワークの元代表の白鳥良香さんが『反原発を語る』の題で、講演した。

白鳥さんは、はじめに、敗戦後直後に中学・高校に入り、卒業した1951年の静岡のメーデーで逮捕されたこと、共産党員としての活動と離党、その後、静岡市議や県議として活動したこと、議会で「浜岡は危険だが、原発の平和利用は否定しない」としてきた共産党の運動への疑義などについて話し、その後、浜岡原発運転差し止め訴訟への参加、国と県によるスピーディ解析結果、浜岡原発の現状などを中心に話した。

白鳥さんはつぎのように話した。浜岡原発での重大事故が起きた時のスピーディの放射能の拡散予測地図36枚がある。2011年の実気象による拡散予測では、1年のうち25%は陸に向かって放射能が流れ、28%は海陸両方に流れ、45%が海に流れるとしている。浜松方面が汚染される予測もある。この予測は短時間のものであり、何日にもわたって放射能が流れれば、静岡県全体が汚染地帯となる。この45%の海への汚染についてみれば、海の向こうには渥美半島や伊豆半島などがあり、そこも汚染されることになるが、それについては指摘されていない。この予測から汚染がいかに深刻なものかわかる。駿河湾・遠州灘では漁ができなくなる。静岡県は避難計画を立てるというが、受け入れの市町村が受け入れるのは5日間など短期間のものであり、避難先での長期に受け入れは不可能である。国や県はこのように放射能による静岡県の汚染を示すようになった。この拡散予測は、浜岡原発で事故が起きれば深刻な汚染がおきることと避難が不可能であることを示すものであり、浜岡原発の廃炉の根拠になる。

白鳥さんの話の後、浜岡原発の反対運動の写真をもとに、反原発の歴史についての話を受けて、討論し、集会は終わった。名古屋、豊橋、静岡からの参加もあり、議論がすすんだ。                                 (T)