7・25ピースサイクル浜松市・浜松基地要請

7・25浜松市・浜松基地要請

2014725日、ピースサイクルは浜松市と浜松基地へと要請した。

 浜松市には以下の項目を要請した。1学校給食の放射能測定の結果(測定場所・測定箇所・測定回数など)2東海地震・原発災害が発生した場合の防災計画・避難計画3空自浜松基地に対する取り組み(航空機事故・騒音など)4平和都市宣言の取り組み。

 浜松基地に対しては、以下を要請した。1AWACSを撤去すること、2、PAC3を撤去すること、3 夜間飛行訓練を中止し、静かな夜を市民に返すこと、4市民運動への監視を中止すること、5 防衛省は人権侵害・隠ぺい体質を改めること、6オスプレイの浜松基地への着陸・配備をおこなわないこと、7集団的自衛権行使を容認する閣議決定を撤回するよう求めること。

 安倍政権による戦争のできる国づくりを止めよう。

 

 

以下要請書

 


                   2014年7月25日

浜松市長 様              ピースサイクル浜松

                   NOAWACSの会浜松

 

            平和行政の確立を求める要請書

 

 私たちピースサイクル全国ネットワークは、自転車で全国の人とつながり、反戦・反核、平和、人権、環境保護を訴えてきた平和運動です。平和や脱原発の想いなどを市民や市民団体、自治体等からピースメッセージとしてお預かりし、到着地のオキナワ、ヒロシマ、ナガサキ、六ヶ所村へ届けています。そのために、地域での交流会や自治体訪問などを重ね、原発や基地等への申し入れ行動も行っています。

 

 福島第一原発の事故は3年4ヶ月余りを経過しましたが、いまなお収束が見えず、放射能は大気や海を汚染しています。汚染水問題、除染作業の遅れと被ばく問題、子どもを中心とした癌多発の疑い、大事故を起こした東電の刑事責任など、事態はいっそう深刻なものになっています。福島のこどもたちは被曝の危険の高い環境に放置されています。多くの人々が家や田畑から引き離され、先祖から受け継いできた故郷を強制的に放棄させられました。

4月23日、国の指示で静岡県が公表した文書では、「4月1日、大地震で浜岡原発が崩壊し、福島同様に大量の放射能を放出、拡散する可能性をスピーディで予測しそのデータと拡散図」を公表しました。風向きの統計では、県西部の掛川、袋井、磐田、浜松の市民は1年のうち90日、被曝する可能性があります。「避難シミュレーション結果」は、5q圏、31q圏の住民が放射能圏外に避難するには、基本的には自家用車で避難するというものです。原発が破壊するほどの大地震にもかかわらず、道路は全く破壊されず、ただ渋滞だけが計算されています。避難先の目途はまったく立っていません。

中部電力の浜岡原子力発電所は、現在は停止していますが、中電は海抜22mの防波壁を建設するなどの対策を講じた後は運転の再開をねらっています。使用済み核燃料プールに保管されている燃料体の危険性は、福島4号機の事故からも明らかです。国会の事故調査委員会の報告書では、地震による原子炉の損傷について「ないとは確定的には言えない」と指摘しました。第2の『フクシマ』を防ぐために、浜岡原発全機廃炉の方針を打ち出すよう中部電力に要請してください。

 

浜松城公園などに移植された芝生の放射能汚染が問題になっています。浜松市の放射能の調査でも数値は変化がありません。長い年月をかけ浜松市民を被曝し続けます。汚染された芝生はすぐに撤去してください。

 

集団的自衛権の行使を容認するための憲法解釈変更の閣議決定について、川勝平太知事は7月1日、「世界に例のない平和主義を掲げる憲法9条の理念にもとる決定で、基本的に主権在民を忘れている。国民的議論が十分に尽くされていないというのが、多くの国民の気持ちだ。ワンイシューとして直ちに(解散総選挙で)国民に信を問うべき」と述べ、

記者団の取材に答えました。自民党と公明党の密室での決定は、主権者である国民を無視するものであり容認できません。集団的自衛権の行使容認の閣議決定の撤回を政府に要請してください。

 

航空自衛隊浜松基地には、98年のAWACSの配備、さらにPAC3(新型ペトリオットミサイル)配備など、アメリカの軍事力と一体化するような基地の増強が続いています。浜松市は、浜松基地は「教育訓練基地」であると言い続けていますが、すでに浜松基地は警戒航空隊やPAC3を持つ最前線の実戦基地になっています。集団的自衛権の行使により浜松基地が攻撃され市民が巻き添えになります。市長は、航空自衛隊浜松基地の撤去を国に対して要請してください。

 

浜松市は、2011年7月1日「浜松市平和都市宣言」を行いました。私たちが長年要請し続けてきたことがやっと実現しましたが、この間、何を行ったのか市民に見えてきません。宣言の中で「昭和20年の大空襲により、多くの市民の尊い命を失いました」とあります。大空襲は浜松に軍需工場と軍事基地が存在していたからです。平和都市を語るのであるのならば、軍事基地をなくすために行動すべきです。また、空襲で亡くなった人々の名前を碑に刻み、後世に語り伝えるべきです。

 

 私たちは、「平和都市」として、自治体による平和のための外交努力と、平和行政の取り組みが必要だと考えます。浜松は、「宣言」に沿った平和行政・平和教育を推進していただきたいと思います。市民が安全で安心な生活ができるよう80万人市民の先頭に立って市長が平和行政を展開するよう、以下の要請を行います。

 

 

1 浜松市長は、中部電力浜岡原子力発電所の全機廃炉を要請してください。

2 浜松市長は、浜松城公園などの汚染された芝生をすぐに撤去してください。

3 浜松市長は、航空自衛隊浜松基地の撤去を国に対して要請してください。

4 浜松市長は、AWACSとPAC3の廃棄を市民とともに訴えてください。

5 浜松市長は、空襲死亡者の氏名を刻んだ追悼碑を建ててください。

6 浜松市長は、集団的自衛権の行使容認の閣議決定の撤回を要請してください。

 

                   2014年7月25日

日本国首相様 防衛大臣様    

浜松基地司令様                        

                  ◎ピースサイクル浜松

                  ◎NO!AWACSの会浜松

            要   請   書

                           

 私たちピースサイクルは、戦争と核のない平和な世界を願って、全国各地から平和を訴え、その願いを自転車で伝える平和運動です。毎年6月から8月にかけ沖縄をスタートし、8月6日のヒロシマ、8月9日のナガサキに向けて、自転車で全国の人とつなが り、反戦・反核、平和、人権、環境保護をアピールしています。

先の戦争の反省から国際紛争の解決の手段としての戦争を否定し、そのための軍隊を保持しないと規定した平和憲法思想は優れた平和主義と言えます。

世界的に見れば明らかに自衛隊は強力な軍隊であり、日本は巨大な軍事国家と言えます。平和憲法違反の組織です。日本の侵略戦争で多大なる人命と被害を被ったアジア諸国と平和を願う世界が容認しているのは、平和憲法が担保されているからです。日本国民の大多数の思いも平和主義に徹する自衛隊の存在と東日本を襲ったような大規模災害での復旧支援活動です。

日本の自衛隊は憲法九条に違反している組織であることを改めて指摘します。人道支援活動、海外海賊対策などによる自衛隊の海外派兵、あるいは物資及び兵員輸送の後方支援活動、米軍戦闘機、艦船への給油活動など明らかに「専守防衛」の範囲を大きく逸脱しています。戦後、戦争による自衛隊員の死者は一人もいません。平和憲法のもとで自衛隊員の生命と家族の生活が守られてきました。私たちは、自衛隊員が戦争に行き人を殺したり、自衛隊員が戦争で殺されたりしないことを切に願っています。

安倍内閣は閣議決定で集団的自衛権の行使を容認するという手段をとり、それを強行しました。冷戦以後、アメリカはグローバルな戦争を展開する中で、日米安保を拡大し、 「日米防衛協力の指針」(ガイドライン)を改定して、日米共同作戦体制の実行をねらってきました。この動きの中で航空自衛隊浜松基地にはAWACSが配備され、さらにPAC3が配備されるなど、この日米共同作戦を担う戦力が配備され、さらにイラク戦争では浜松基地からもクウェート・イラクへと派兵されました。わたしたちはこのAWACSPAC3の配備に反対し、イラク派兵にも反対してきました。このなかでわたしたちは、これらの戦力が集団的自衛権の行使と一体のものであることを指摘し、アラスカなどでおこなわれる共同訓練が集団的自衛権行使の訓練であるとし、抗議してきました。 イラク派兵では空自の輸送を第9条違反とする判決が出ましたが、横田に日米統合作戦司令部を設置するなど、日米の軍事的一体化をいっそうすすめようとする政府は、交戦権を否認する憲法9 条の改悪をねらってきました。安倍内閣は民衆の平和意識が強く、憲法の改悪が困難と見るや、閣議決定で集団的自衛権の行使を容認するという手段をとり、それを強行しました。しかし、地方議会決議、市民の声、新聞論調などには、この閣議決定に反対する声が満ちています。

今回の決定は、あらたな日本軍が、海外で人を殺し、自らも殺されるという道を選ぶという決定です。そのような戦争への道を選んではいけません。わたしたちは、この集団的自衛権行使を容認する閣議決定を、いますぐ撤回することを求めます。

浜松基地は、98年のAWACSの配備以降、早朝や深夜の離発着訓練などをおこない、基地周辺の騒音被害や事故の危険性は増大し、住民の不安と怒りは渦巻いています。

 私たちは平和を願うものとして、浜松が再び戦争と派兵の拠点となっていることを憂慮し、浜松が生命を大切にする地域となり、平和の拠点となっていくことを願います。私たちはここに平和への思いをもって以下を要請します。

                記

AWACSを撤去すること

PAC3を撤去すること

夜間飛行訓練を中止し、静かな夜を市民に返すこと

市民運動への監視を中止すること

防衛省は人権侵害・隠ぺい体質を改めること

6 オスプレイの浜松基地への着陸・配備をおこなわないこと

集団的自衛権行使を容認する閣議決定を撤回するよう求めること