12・22「災後4年・戦後70年」を問う静岡集会

20141222日、静岡市内で「災後4年・戦後70年」を問う集会がもたれ、天野恵一さんが「敗戦後70年・災後4年 天皇制の戦争(植民地支配)責任・戦後責任を問う視座」を題に講演した。

天野さんは、福島原発震災後の風景について、この国の支配者である資本家や電力産業、マスメディア、御用知識人が一体化してつくりあげてきたデマゴギーが破裂したことを示すものし、災後に核(原爆・原発)責任を問い続けることがラディカルなデモクラシーにつながると指摘した。また、象徴天皇制国家とは、戦争責任をとらないというこの国の無責任の体系が完成したものであるとし、その果てに福島事故という破局がきたとした。さらに、安倍政権が戦争をする国づくりをすすめていることを批判しつつ、核燃サイクルを維持し、原発再稼働をすすめる理由には、核武装への意思があることを指摘した。

問題提起の後、現憲法での天皇条項解釈の欺瞞、地域での反天皇制運動、戦争責任・原発責任の隠蔽の問題、民間右翼・ネット右翼の形成の原因、天皇元首化の実態、無関心・無責任の原因などさまざまな議論がなされた。

戦後の出発には、加害者天皇に被害者の民衆がひざまずいてわびるという風景があった。そのような姿からは責任追及の動きは出てこない。このような無権利・無関心・無責任の行き着いた先が原発事故であり、その後の、事実の隠ぺいと安全宣伝、無責任である。

そのようなありようが支配的であっても、安保体制をなくして日米関係を平等にする、植民地責任をとる形で日韓関係を再構築する、日朝の国交を正常化するなど、東アジアでの平和構築をすすめるべき時がきている。そのような平和形成にむけて、反基地・反原発の闘いは不可欠だ。そのたかまりが、政治体制の根本的変革をもたらすからである。    (T)