5・3憲法集会小笠原里香講演
憲法記念日のつどい 浜松で集会 改憲阻止の大衆運動を構築していこう!
2022年5月3日、浜松・憲法九条の会は、憲法記念日にUホールの会議室で、弁護士の小笠原里夏さんの講演会「日本国憲法と平和~やっぱり日本に9条が必要なわけ~」を開催した。会場の参加者は72人、ZOOM参加者は11人との報告が主催者からあった。小笠原さんの話は3部構成になっていた。
第1部は、「ロシアによるウクライナ侵攻を、どう受け止めたらいいのか」である。ロシアによるウクライナ侵攻は国際法違反であり、その根拠は、国連憲章2条4項「すべての加盟国は、その国際関係において、武力による威嚇又は武力の行使を、いかなる国の領土保全又は政治的独立に対するものも、また、国際連合の目的と両立しない他のいかなる方法によるものも、慎まなければならない」である。めざすべき方向性としては、「国連の強化・改革の必要性」と「軍事ブロックを解消する必要性」がある。
第2部は、「9条で、日本を守れるか?」という改憲派の主張にどう対抗するのかである。たとえば、ロシアによるウクライナ侵攻に便乗した、防衛費をGDP2%超とする、敵基地攻撃能力をもつ、日米同盟を強化する、ミサイルを撃ち込まれたらどうやって国を守るのか?日本も核を保有・共有すべきだ、9条で日本を守れるのか?等などの意見である。これに対しては、「憲法9条により戦争を絶対にしない」。そのための不断の努力を重ねることが重要であり、ASEANの「平和の枠組み(非同盟主義)」を日本も見習うべき、ASEANは、お互いをよく知るために年1000回の会議で徹底的に話し合っている。たとえば、米中日を加えた「東アジアサミット」の開催など、アメリカ一辺倒でない多様なチャンネルづくりを推進していくこともめざすべきだ。憲法9条は平和主義のシンボルであり、今、日本が9条を捨てることは東アジア全体、ひいては世界における軍事衝突のリスクを高めるという悪影響があり、絶対にしてはならない。
第3部は、「憲法改正の策動に、いかに対処していくか?」である。憲法審査会の現在の危険な状況を説明し、7月の参議院選挙で、立憲野党の議席が3分の1を割った場合、改憲派にとっての多数決で好き勝手にできるという「黄金の3年間」となる。そうさせないために、改憲阻止の運動を諦めずに継続するべきだ。
以上が講演の概略である。
私は小笠原さんの講演を聞いて、憲法審査会による改憲原案作成➠改憲発議➠国民投票という動きを止めたい。そのためには、まずは参議院選挙で改憲派に3分の2議席を取らせない。そして選挙と連動し、「改憲発議阻止!」の大衆運動を構築・高揚させたい。そのために奮闘したいと思った。
共に頑張りましょう。 (森下)