10・23浜松基地航空祭抗議要請行動

2022年10月23日、浜松基地航空祭に対し、要請行動をおこなった。11人が参加した。
台湾有事を想定し、中国との戦争を想定した日米共同作戦計画の策定がすすんでいる。このなか先制的な敵地攻撃の議論もなされ、日米の軍事共同訓練は中国との戦闘が想定されたものになっている。このような状況のなかでの基地祭に対し、NO!の声をあげた。


防衛大臣様                                 20221023

浜松基地司令様                              NO!AWACSの会浜松

                                        人権平和・浜松

 

中国との戦争を想定した日米共同作戦計画策定の中止と浜松基地祭の中止を求める要請書

 

2015年の日米防衛協力指針の再改訂、安全保障関連法(戦争法)の制定により、日米の軍事同盟が強化された。自衛隊はグローバルに派兵され、米軍と集団的自衛権を行使できるようになった。宇宙、サイバー、電磁波領域での軍備の強化がすすめられ、長距離ミサイルの配備もすすめられている。

また、アメリカのバイデン政権は中国を仮想敵とし、台湾有事を想定しての日米共同作戦計画の策定をすすめている。この作戦計画では、沖縄など南西諸島の戦場化が想定され、日本の自衛隊が戦闘の全面に押し出されることになる。沖縄の住民の生命の維持などは考慮されていない。

202110月、陸自の台湾有事を想定した実動訓練で浜松基地に陸自戦車を配置しての基地防衛訓練は、このような日米共同作戦計画策定の一環である。それは戦争に反対する市民を仮想敵とする訓練であった。

そして日本政府・自民党はロシアによるウクライナ侵攻を口実に、先制的敵地攻撃能力を認めようとし、憲法の改定をもねらっている。

このような日米の軍拡は、中国側を刺激し、中国の砂漠にAWACS(空中警戒指揮機)の模型を置いて破壊の訓練をするような状況をもたらした。AWACSは空飛ぶ司令塔であり、攻撃の対象とされうるのである。

このように、2015年の戦争法制定以後の軍備の拡大は、日本を戦争へと導くものである。中国を仮想敵とし、沖縄を戦場とすることを想定しての作戦計画などは策定してはならない。今すぐ中止すべきである。

浜松基地は1998年、99年のAWACSの配備により警戒航空隊の拠点となった。イラク戦争の際には浜松基地から整備などで隊員が派兵された。2008年にはPAC3が配備され、ミサイル防衛の拠点ともなった。さらに2021年には美保基地ヘの空中給油機配備にともないT400が浜松基地に移転され、騒音は増大した。軍用機の騒音の増加は、憲法、人権と平和の危機を示す警報のようだ。

われわれはこのような軍拡と戦争の危機の動きに反対する。われわれは、戦争のない平和を求め、憲法改悪を許さない。浜松基地の軍備拡大ではなく、その縮小、撤去を求める。浜松基地祭(エアフェスタ)には賛同できない。基地祭は軍拡と戦争ヘの道を隠蔽するような行事であり、その中止を求める。

そして自衛官に呼びかける。平和を求める主権者・市民の活動が戦争と派兵を防いできた。憲法第9条は自衛官の生命をも守ってきた。交戦権の否認こそ、重要だ。憲法改悪や「敵基地攻撃容認」論は、市民、そして自衛官の生命を守るものではない。軍事同盟による軍事対立ではなく、非同盟による人間の安全保障をこそ、実現すべきだ。浜松をふたたび戦争と派兵の拠点にしてはならない。