12・10 袴田事件・最終意見書報告会

 

2022年12月10日、浜松市内で袴田事件・最終意見書報告会がもたれた。集会では弁護団の西澤美和子さんが12月2日に東京高裁に出された最終意見書の内容を報告した。西澤さんは袴田さんのものとされる血染めの5点の衣類について、血液は赤い味噌に漬けると黒くなることを示し、血染めの衣類は犯行着衣ではなく、再審決定すべきとまとめた。

 12月5日におこなわれた東京高裁での即時抗告審に際し、袴田厳さんは3人の裁判官と面談した。抗告審では弁護団が最終意見書を説明した。検察側は陳述をしなかったが、再審を否定し、再収監を求めている。ひで子さんは法廷で、「厳はいまだ妄想の世界ですが、真の自由を与えてください」と陳述した。

12日には東京で全国集会がもたれた。デモクラシータイムスでも特集番組がもたれた。来年、3月までに再審に関する決定が出される見込みである。

「不当な鉄鎖を打ち砕く時まで闘うのだ」(袴田厳日記1983年2月)