2・11酒井薫「信教の自由とカルト問題」

2023年2月11日、浜松市内で、思想と信教の自由を守る静岡県西部集会がもたれ、50人が参加した。集会では酒井薫牧師が「信教の自由とカルト問題」の題で話した。

統一協会(世界キリスト教統一神霊協会、現、世界平和統一家庭連合)の教義では、聖書でのアダムとエバがヘビに誘惑されて禁じられた木の実を食べて楽園から追放された話に、エバとへびの間に性行為があったとみなす。全人類がエバの子孫であり、その血はけがれているとする。神によりキリストが送り出されたが、キリストは性行為よる血の清めに失敗した。あらたに神は文鮮明を送り出した。文と性行為すると女性は血を清められる。男性はその女性と性行為をすることで救われる。真の父母(文と妻鶴子)の前で、集団結婚することで救済される。アダム国家が韓国であり、エバ国家が日本であり、日本は韓国にはべるものである。多額の献金のための霊感商法はこの考えによる。

酒井さんは山形、埼玉、東京などで活動してきたが、このような統一協会入信者への説得、脱会の活動にも参加した。酒井さんは統一協会の教義や霊感商法の問題点についてふれ、さらに、22年7月の安倍銃撃事件以後、岸信介以降、統一協会・勝共連合が政権に密着してきたこと、密着する中でスパイ防止法制定や憲法改正の運動がすすめられてきたこと、政府に不都合な情報が消されてきたことなどを紹介した。そして、カルトの実態を知り、被害者家族に寄り添い、説得･カウンセリングの活動が必要であると話した。

自己の性行為を人類の血を清めるための聖なる使命などとする文鮮明の徒党は勝共連合を組織し、自民党と癒着してきた。冷戦下のこの異常を異常として認識できていないことに問題がある。