3・19浜松総がかり行動
2023年3月19日、戦争させない9条壊すな浜松総がかり行動が取り組まれ、20人ほどが参加した。
●日米の軍事的一体化がすすみ、自衛隊が尖兵になって,反撃能力という先制攻撃をおこなおうとしている。危険だ。
●5年間で43兆円もの軍事費を使うというが,実際には60兆円という。税金を戦争のために使うな!
●相手が武力攻撃に着手したときに敵地攻撃をするというが、その着手の基準が示されていない。アメリカの情報と指揮によっての攻撃になるだろう。
●敵地攻撃のためにはミサイルの配備が必要だ。アメリカからトマホークを400発購入し、国産ミサイルも開発する。何発ものミサイルを撃ち込むことになるのだから、その倍の反撃もある。市民の生命を守るものにならない。
●自らの判断で行動しているつもりが、実は煽動されているという状況がある。巧みにコントロールされている。政治について考えようとしないスタイルが蔓延している。
●「統合防空ミサイル防衛」がすすめられていく。浜松基地のAWACSも組み込まれ,新型のパトリオットミサイルの配備もすすむだろう。
●台湾有事により、沖縄が戦場になることを想定して訓練が進んでいる。避難など不可能なのに
●存立危機事態の名で米軍と共に集団的自衛権を行使する。戦争をするということだ。反戦の声を!
3.19静岡市でデモ
「軍拡・大増税・改憲より暮らし・平和が大切! 3.19アピール行動・デモ行進」が静岡市で取り組まれた。参加約50名。主催:戦争をさせない1000人委員会。今回は東海4県の統一行動だった。
多くの市民が雨上がりの休日を楽しむ静岡市中心地に、デモ隊の「日本の軍国化反対」「軍備増強反対」「軍拡増税反対」「税金を軍拡でなく、暮らしのために使おう」「武力で平和は作れない」「憲法9条をまもろう」の声が響き渡った。無関心の人は多いが、中にはビラを受け取って読む人、デモ隊のコールに合わせて声を出す人、など様々な反応があった。デモの参加者の中には多くの年輩者に混じって若い人もチラホラ。家族で参加した人もいて、若い子どもたちがコーラーに合わせて大声でシュプレヒコールをする姿は他の参加者の大きな励みになった。
戦後の平和主義が議論もなされないまま捨てされようとしている。クーデターにも等しいこの暴挙に対してマスコミや市民の反応はあまりにも鈍い。デモ隊が国会を取り囲み、各地でストライキが取り組まれてもおかしくない状況なのに、袴田さんの再審開始以外、世の中の話題は野球だけというのはあまりに情けない。「袴田事件は権力の犯罪」が公に指摘され、再審・無罪が近づいたことは喜ばしいが。
「あらたな戦前にしないために、断固とした反戦・平和の闘いに立ち上がりましょう!」(当日採択のアピール文) (I)
―声明と論点―
大軍拡を止め、平和外交に転じるために
http://heiwakosoken.org/2023/03/23/statements20230323/
昨年12月に閣議決定された安全保障3文書をふまえ、現在国会で予算案が審
議されている。それは、巨額の防衛費を計上した大軍拡予算である。
10年前の2013年度の当初予算での防衛関係費は約4兆7800億円であったが、
2022年度は約5兆4000億円、それが今年度予算では約6兆8200億円に上る。しか
も23年度からの5年間で43兆円という計画で、単純に5で割ると1年につき8兆
6000億円となる。
政府はNATO並みでGDP比2%の防衛費をめざすとしているが、世界最高レベル
の国債残高を抱え、かつ、著しい低出生率の中で優先されるべき予算は別にあ
るはずである。
予算案は既に衆議院を通過していることから、憲法の規定上、今年度末には
成立する。しかし、この間の国会審議でさまざまな問題が浮き彫りになってお
り、国会の内外でさらなる議論が求められる。とりわけ、敵基地攻撃をめぐる
野党からの質問に「ゼロ回答」を続けるなど、防衛政策に関する実質的な議論
に応じようとしない政府の姿勢は顕著であり、深刻な状況である。
一方で、放送法の解釈をめぐる総務省の文書によって、政府による露骨な報
道への介入の一端が暴露された。政府は日頃「普遍的な価値観を共有していな
い」という表現を用いて近隣諸国の脅威を煽ってきたが、民主主義や市民的権
利の尊重といった基本的価値を脅かしているのは日本政府自身である。
このまま何の歯止めもなく日本が大軍拡へと突き進んでいけば、その先にあ
るのは破滅的な戦争である。それを回避し、平和外交へと転じるために、以下
の論点を提示する。
第一に、今国会における予算審議の中で、少なくとも以下の諸点が明らかに
なった。国会議員は引き続きこれらについて政府の見解と情報開示を求め、議
論をしていくべきである。
・敵基地攻撃について想定事例が示されておらず、すべて「個別具体的に判断」
として、何ら歯止めがかけられていないこと。
・購入、開発する長射程ミサイルについて、政府は、相手の武器の射程圏外か
ら自衛隊員の安全を確保して発射する「スタンド・オフ・ミサイル」だと説明
しながら、明らかに中国のミサイルの射程圏内にある南西諸島への配備を否定
していないこと。
・台湾有事において日本が集団的自衛権を行使して「参戦」した場合に、日本
がどのような被害を受けるか、その際の「国民保護」をどうするかについて、
現実的な議論がなされていないこと。
・台湾有事において米軍が在日米軍基地から出動することについての「事前協
議」のあり方や判断基準が曖昧であること。
・嘉手納弾薬庫にみられるように、米軍基地の自衛隊の共同使用が拡大されて
おり、新たな基地負担とリスクをもたらしていること。
第二に、今後起きうることとして、以下のようなことが挙げられる。これら
に関して政府はさらに情報開示すべきであり、そのリスクを含め、国会の内外
で議論がなされなければならない。
・トマホークの大量購入
・全国各地での弾薬庫の整備
・石垣島におけるミサイル攻撃基地建設
・陸海空を一元的に指揮する「統合司令部」を設置するための自衛隊法改定
・防衛装備移転三原則の見直しによる、武器輸出の全面解禁
・軍拡増税の実施時期の確定
・民間用港湾・空港の軍事利用を可能とする制度の導入
・日米防衛協力の指針(ガイドライン)の改定
・日米韓3カ国での「拡大抑止」協議体の設置
第三に、東アジアにおける戦争を回避し平和外交を展開するために議論すべ
き喫緊の課題として、以下のことが挙げられる。国会では未だほとんど議論が
なされていないこれらの課題に、与野党はしっかりと向き合うべきである。
・朝鮮戦争休戦70年(2023年7月)を機にした朝鮮半島の平和・非核化交渉
・中国と「互いに脅威にならない」ことを再確認する首脳間外交
・東アジア版INF条約のような核・ミサイルを管理する軍縮条約への取り組み
・対中国、対朝鮮半島における自治体外交と民間対話プロジェクトの活性化
・昨年12月に平和構想提言会議が発表した提言「戦争ではなく平和の準備を―
“抑止力”で戦争は防げない―」
http://heiwakosoken.org/wp-content/uploads/2022/12/20221214_HeiwaKoso_Final.pdf
は、このほかにも多くの提案を盛り込んでおり、その活用が期待される。
戦争の過ちを二度とくり返さないために、真摯な議論と行動を呼びかける。
2023年3月23日
平和構想研究会