福島原発事故は終わっていない! 片山夏子講演会

 

2023年5月21日、静岡労政会館で片山夏子講演会が行われ、聴衆は75人を超えた。講演会は、浜ネット(浜岡原発を考える静岡ネットワーク)と本訴の会(浜岡原発とめます本訴の会)の総会の記念講演として行われた。

片山さんは東京新聞の記者であり、福島特別支局に勤務している。片山さんが原発事故の取材は、2011年3月11日の東日本大震災の翌日から東京電力や原子力安全・保安院(2012年9月に廃止、原子力規制委員会に移行)への、いつ始まるか分からない記者会見を、会場で待つ日々から始まった。  

片山さんが講演内容の原発作業員の取材を始めたのは2012年8月からである。、取材した福島原発作業員の過酷な労働実態や日常や家族への思いなどが、原発作業員が語る形で書いた記事を、現在も東京新聞に連載している。この「ふくしま作業員日誌」は150回になろうとしている。

片山さんは原発作業員に接触する難しさや、記事にした場合も会社に身元が分からないように必ず匿名にしている。会社のミーティングで取材を受けないように言われただけで、作業員は委縮してしまうという。

片山さんは資料として「ふくしま作業員日誌」の抜粋と、プロジェクターを使って福島第一原発の事故後の生々しい写真で話しをした。福島原発事故から12年が経過したが、何も解決していないことをリアルに感じた講演会だった。

片山さんの書籍「ふくしま原発作業員日誌」を読まれることを薦めたい。  (M)