東富士104訓練抗議行動 第19回
キャンプ富士前
2023年7月24日、東富士演習場で行われている104訓練に対して抗議の要請行動をおこなった。御殿場の陸上自衛隊滝ヶ原駐屯地前で防衛省職員に対し、要請書を手渡した。
要請後、演習監視行動を行い、畑岡射場近くで、104訓練状況をみた。畑岡射場からは戦車が移動しての射撃を行っていた。近くで響く戦車砲の「パパン」という砲音は手足がしびれるほどの衝撃音である。離れたところから155ミリ榴弾砲が撃たれている。着弾地をみると着弾地上空で破裂し、白い煙が幾筋もの放射線を描いていく。白リン弾である。射撃では白リン弾が多い。
155ミリ榴弾砲からの白リン弾(WP弾)にはM110WP弾とM825A1WP弾の2つがあり、空中で炸裂するものがM825A1WP弾である。空中で炸裂し、116個の子爆弾が放出されるという。白リンは有毒であり、皮膚に触れれば、火傷をもたらす。
米軍は白リン弾を発煙弾であり、化学兵器とみなさないが、これはクラスター弾であり、焼夷弾であり、また化学兵器とみるべきだろう。このような白リン弾が東富士で、日本各地の104訓練で公然と使用されていることは異様である。即、中止すべきである。 (T)
白リン弾の着弾 白リン弾が子爆弾を放出したところ
普通弾の着弾 畑岡に集結した米軍
USA大統領様 2023年7月24日 日本国首相様
防衛大臣様 富士を撃つな!実行委員会
静岡・沖縄を語る会
東富士での沖縄104訓練の中止を求める要請書
2015年の安保法の制定、新日米防衛強力指針の改訂により、日米のグローバルな共同作戦体制が強化された。いま、自衛隊は沖縄の島々にミサイル基地をつくり、新たな米軍基地の建設もすすんでいる。「台湾有事」を口実に、東アジアで戦争が起こりかねない事態となった。
2022年3月に静岡県の今沢・東富士で行われたアメリカの海兵隊と自衛隊による日米共同訓練は中国との戦争を想定したものであり、沖縄をはじめ日本各地が戦場となることも想定されている。このような日米軍事訓練の強化は日本国憲法の平和原則に反するものであり、わたしたちは主権者として強く抗議する。
沖縄104訓練の東富士での実施は、2021年度分(2022年1月)はコロナ禍で中止となったが、2022年8月末から9月にかけて330人、70両を動員しておこなわれた。さらに今年度は7月15日から28日にかけて大隊460人、100両、砲6門などを使用して行われている。
この104訓練は沖縄での負担軽減を口実に行われてきたが、それは日本全土の軍事利用につながるものであり、航空機や船舶、輸送車両など民間業者の動員もなされてきた。
わたしたちはアジアでの非軍事による平和構築をめざす立場から、このような104訓練の中止を求める。
富士山は世界文化遺産である。静岡県の富士山世界遺産センターでは、富士山を「永く守る」「楽しく伝える」「広く交わる」「深く究める」としている。米軍キャンプ富士の返還は静岡県の立場であり、富士山麓での東アジアでの戦争を想定した訓練は中止すべきである。米軍は即時撤退すべきなのだ。
わたしたちは日米政府が東富士・北富士の軍事演習場の撤去にむけてすすむべきことをよびかける。富士を守り、楽しく、交わり、究める場所にしよう!富士を撃つな!