10・29航空祭抗議!浜松基地要請行動

 2023年10月29日、浜松基地に航空祭の中止を求める要請行動をおこなった。ちょうどAWACSが低空を飛び、戦闘機が轟音を響かせた。大きな声で話すと対応した事務官が「怒鳴られているよう」という。「このくらいの声でないと聞こえないんです」と言い返すと「(飛ぶことは)HPに載っている」という。
2022年12月の安保3文書改定以後、大軍拡がすすんでいる。自衛隊と米軍の一体化、宇宙での軍事行動、敵基地攻撃保持、ミサイル配備など沖縄での自衛隊基地の強化、オスプレイの佐賀配備、殺傷武器の輸出、潜水艦への長距離弾の搭載研究、全国に130の弾薬庫整備、トマホークの一括購入、戦闘機の輸出、防衛財源法の制定、土地規制法での中止区域の指定、自衛隊の統合司令部の発足、日米ミサイルの共同開発など、軍拡はすすむ一方である。軍用機がスモークで形成する空の星を眺め、歓声を上げている場合ではない。戦争準備にNO!の思いを持って、当日の行動を終えた。(t)

 
2023年10月29日

防衛大臣様                      NO!AWACSの会・浜松

浜松基地司令様                    人権平和・浜松

 

ミサイル大軍拡の中止と浜松基地祭の中止を求める要請書

 

 2022年12月、日本政府は国家安全保障戦略など安保関連3文書を改訂し、そこで敵基地攻撃を認め、ミサイル大軍拡をすすめています。中国を仮想敵とし、沖縄の島々にミサイルとレーダーを配備しています。また重要土地規制法により、基地周辺1キロでの市民行動の監視を強めています。このなかで、浜松基地のAWACSは宇宙の軍事化と統合防空ミサイル防衛に組み込まれ、空の司令塔として戦闘を指揮していきます。また浜松基地は重要土地規制法での「特別注視区域」とされ、市民への監視をいっそう強めようとしています。

 すでに浜松基地は1998・99年のAWACS配備によってミサイル防衛の名による先制攻撃に組み込まれています。浜松基地の警戒航空隊は2020年に警戒航空団へと強化され、司令部は浜松基地にあります。また、2021年の美保基地からのT400の移転によって離着などの管制回数は2022年度で約3万回と増加し、騒音被害も拡大しています。さらに浜松基地で使用されていた泡消化剤などに含まれていたPFASによる水質汚染も問題になっています。

 浜松基地はかつて陸軍航空爆撃隊の拠点であり、爆撃隊はアジアへの爆撃を繰り返しました。現在、浜松基地は日米共同作戦での軍事拠点となり、憲法第9条の平和主義に反する存在になっています。騒音の増加は市民の生活権を侵害しています。PFASによる汚染実態の解明と情報の市民への公開が求められています。

基地祭はこのような問題に触れることなく軍用機を飛行させて集客するというものであり、その実施は問題をおおいかくすものです。基地祭当日の騒音被害は甚大です。市街地上空でのブルーインパルスの飛行は危険であり、おこなうべきではありません。

 ウクライナ、パレスチナと戦火が拡大しています。いま、日本国憲法を変えて、戦争のできる国へとつくりかえようとする人びとが存在しますが、かれらの動きは自衛隊をグローバルに派兵し、米軍とともに戦争をおこなうためのものです。わたしたちは、それはまちがっていると考えます。

平和的な外交と非同盟による人間の安全保障こそ、大切にされるべきと考えます。日本国憲法前文の平和的生存権と第9条の平和主義の理念に基づき自衛隊は縮小、解体をめざすべきです。自衛官の皆さん、戦争と派兵を反対する市民の運動は自衛官の生命を守るものです。ミサイル大軍拡や基地祭などはいらないのです。