「おととうたとことばと 2005年十人十色」
             2005年11月3・5日カレー処ヤサカ

 ヤサカでピアノと歌と詩の会が持たれた。歌をうたった鈴木麻美さんは音楽も文学ももともとの種は人の気持ちであり、それらへの共感によって、別々の生を歩んでいる人間が心をつなげていくことを呼びかけている。

わすれもの、愛、反戦、孤独、秋、さすらい、悲しみ、カナリアなどさまざまなテーマの詩とそれにあった歌がながれていった。

こんな形の表現の場がもっとこの地にはあっていい。それも、一つ一つが商品として消費されてしまうのではなく、現場との緊迫力をもつ表現として示され、受け止められていってほしいと思う。

ともあれ、マービン・ゲイのファッツゴーイングオンの中で読まれた高良留美子の反戦詩の日の丸・国・兄弟の言葉が印象に残った。悲しくてやりきれないの独唱も。力強い存在ではなく、震える声がその存在感を逆に強く示すものである。                  (T