2006年5月 米艦シャウプの清水港入港抗議

  リンカーン空母攻撃群
             巡洋艦モービルベイ入港変更、駆逐艦シャウプへ


 
5月26日シャウプ入港抗議 興津第2埠頭入り口で静岡県港湾局に抗議文提出
 

8時45分ころシャウプが入港、タグボートなど民間動員によって接岸、市民団体の抗議

◎5月26日米駆逐艦シャウプ入港反対行動

 8時に興津第2埠頭入り口に集まり、入港反対の意思表示をおこない、8時40分に県港湾局に抗議文を読みあげて渡した。この要請行動には神奈川からの参加を含め、10数人が参加した。
 イージス艦シャウプとともに、上空にヘリが舞い、8時45分ころシャウプが入港した。
 この入港に対しデモ行進をしてきた平和委員会の抗議団30人余とともに、シャウプに対し、離れてはいたが、コールをあげた。タグボート・給水・ごみ処理・米兵の陸上輸送に民間が動員されていく。
 この日、シャウプはマスコミに内部を紹介した。そのためマスコミは抗議行動への取材を早めに切り上げた。その際シャウプ側は「友好親善」を強調した。だがシャウプは空母リンカーンの随伴艦であり、ミサイル防衛にも対応していくと見られ、米軍の先制攻撃のための道具だ。
 抗議行動に参加した仲間たちは「清水を軍港にするな」「シャウプの入港反対」「日米安保と米軍再編強化反対」と力強く叫んだ。                                   (T)

 5・26抗議文

静岡県知事様 

静岡県港湾局長様                   2006526                        平和と人権のための市民行動(静岡)・清水合同労働組合                     富士を撃つな!実行委員会・NO!AWACSの会(浜松)
                  人権平和浜松


   米イージス駆逐艦シャウプの清水港への入港に対する抗議・要請書
 

わたしたちは今回の米イージス駆逐艦シャウプの清水港への入港に対し強く抗議します。この間、日米新ガイドライン安保の強化とともに、清水港に1998年にカッシング、2001年にJSマッケーン、2004年にカウペンスと米艦が入港しました。今回、米軍はモービルベイの5月23日の清水入港を要求し、直前になって変更し、駆逐艦シャウプを26日に入港させました。シャウプはモービルベイと同様、空母リンカーン攻撃群の艦です。
 米軍の世界的再編と日米の軍事同盟の強化がすすみ、米艦の日本各地への入港が繰り返されています。2006年1月には名古屋に第七艦隊旗艦のブルーリッジ、2月には室蘭にチャンセラーズヒルとブルーリッジ、鹿児島にJSマッケーン、長崎にステザム、4月には秋田にステザム、大阪にカーティスウイルバー、そしてこの5月には和歌山にカウペンス、佐世保に空母リンカーン、宿毛にラッセル、清水にシャウプが入港したのです。特に2月には室蘭や長崎の自治体長が入港の回避を要請したにもかかわらず、自治体の意向を無視して入港を強行しました。静岡県はこのような米軍の専横に対し強く抗議すべきです。

シャウプへの搭載ミサイルには核も充填でき、『有事』には核を搭載して寄港しかねません。また劣化ウラン弾も搭載しています。イージス艦はミサイル防衛にも対応します。

リンカーン空母攻撃群は3月末から米韓共同軍事訓練を行い、その後の日本入港となります。今回の米韓訓練は、朝鮮での先制攻撃・侵攻作戦の訓練でした。このような東アジアでの戦争の準備は即中止すべきですし、その訓練後の寄港は軍事訓練の一環であり、「親善」ではありません。

米軍再編は日米の新安保体制となり、日米が一体化して世界的な展開をおこなうというものであり、地元自治体の合意などは無視してすすめられています。そのような強引なやり口が日本各地での自治体と市民の抗議を生んでいます。かつて静岡県議会は新ガイドライン関連法制定の際に、「一方的に地方公共団体の役割が定められることには、地方自治の観点からも深い危惧の念を抱き、容認することはできない」(1999年)と反対の意向を示しました。米艦の入港はこの観点から見ても反対すべきものです。

今回の米艦の清水入港は寄航経過とリンカーン空母攻撃群の性格からみても、港湾の軍事利用です。それは地方自治体・業者を戦争動員に組み込みます。たとえば、接岸や給水・ごみ処理で民間業者が動員されています。清水港は平和な港とすべきです。この県議会の意見書からみても、今回の入港に強く抗議すべきです。しかし、県知事は反対の意思表示ひとつおこなっていません。また県港湾局にはこの問題に対する危機意識が感じられません。

今回の入港は、米韓共同訓練を経ての米艦の日本各港への分散展開であり、軍事行動の一環です。また、核の持ち込みがおこなわれている可能性が高いものです。入港は新ガイドライン安保と米軍再配置の下での民間港の軍事使用にむけての調査・実行です。

港湾法は平和利用を趣旨としています。軍艦の入港はその趣旨に反するものです。自治体は港湾管理権によって軍艦の入港を拒否できるのです。自治体は独自の平和政策・論理を持ち、市民の安全確保の視点から入港に抵抗すべきです。日米地位協定自体に問題があり、米艦の横暴な入港は不当行為であり、「親善」は口実にほかなりません。県は米軍に直接、非核証明を請求できます。今回はそれを実行すべきでした。県は市民感情や安全を重視して反対すべきです。県が対抗する姿勢をもつことで、県民の平和と安全が維持できるのです。

わたしたちは、今回、静岡県知事が米艦シャウプの清水への入港を認めたことに対して抗議するとともに、今後は清水港の平和的利用のために、軍艦の利用を一切認めることがないよう強く要請します。また県が、日本政府と米国政府に対し、清水港への米艦の入港を今後おこなわないよう要請することを求めます。

 


@5・18・19、県へのモービルベイ入港反対要請行動


              以下を県知事と米国大使館に送りました


静岡県知事様                          2006年5月18日

                         人権平和浜松 NO!AWACSの会

     静岡県知事が米イージス巡洋艦モービルべイの清水港入港に

                   反対の意思表示をおこなうことを求める要請書


日米新ガイドライン安保の強化とともに、清水港には1998年カッシング、2001年JSマッケーン、2004年カウペンスと米艦が入港しました。2000年にはカーティスウイルバーが入港を狙いましたが、他港に入りました。

これまでわたしたちはこれらの入港に際し、県に対して以下の視点から繰り返し要請してきました。今回も同様に要請します。

@   米艦の入港が米韓共同訓練後におこなわれ、寄港が日本各港へと分散して展開するという軍事行動であること、

A   入港が新ガイドライン安保の下での民間港の軍事使用への調査・実行であること、

B    港湾法は平和利用を趣旨とし、港湾管理権は自治体にあり、軍艦の入港はその趣旨に反すること、

C    自治体が独自の平和政策・論理を持ち市民の安全確保の視点から入港に抵抗することができること、

D    地位協定自体に問題があり、米艦の横暴な入港自体が不当行為であること、

E    県は米軍に直接非核証明を請求できるから、それを実行すること、

F    県は市民感情や安全を理由に独自に反対できる、県が対抗する姿勢をもつことで県民の平和と安全が維持できる

米軍再編についての日米政府合意にみられるように、米軍の世界的再編と日米の軍事同盟の強化がすすんでいます。その再編とともに、2006年に入り、米艦の日本各地への入港が繰り返されています。1月には名古屋に第七艦隊旗艦のブルーリッジ、2月には室蘭にチャンセラーズヒルとブルーリッジ、鹿児島にJSマッケーン、長崎にステザム、4月には秋田にステザム、大阪にカーティスウイルバー、そしてこの5月には和歌山にカウペンス、佐世保に空母リンカーン、宿毛にラッセル、清水にモービルベイが入港するのです。かつてないほどの米艦による港湾の利用がすすんでいます。

この動きは朝鮮での戦争を想定した軍事訓練の一環としてあります。特に2月には室蘭や長崎の自治体長が入港の回避を要請したにもかかわらず、自治体の意向を無視して入港を強行しました。

この5月に佐世保に入港する空母リンカーン、清水の巡洋艦モービルベイ、宿毛の駆逐艦ラッセルは空母リンカーンを中心とする空母攻撃群の艦船です。このリンカーン空母攻撃群は3月末からの米韓共同軍事訓練に参加しての日本入港です。韓国からの報道によれば、この共同軍事訓練の上陸訓練は「作戦計画5027−04」の第3段階に沿ったものであり、朝鮮北部への上陸を想定しての訓練といいます。今回の訓練は、朝鮮での先制攻撃・侵攻作戦の訓練であったわけです。この訓練に対応して日本列島での港湾の軍事使用がおこなわれてきているわけです。リンカーン攻撃群は洋上からの出撃をおこなうように配置されています。

このような東アジアでの戦争の準備は即中止すべきですし、その訓練後の寄港は軍事訓練の一環と指摘せざるを得ません。前回のカウペンスの清水入港も米韓共同訓練後の入港でした。

モービルべイはイージス巡洋艦としてミサイルを120発も搭載します。リンカーンとともにモービルべイは実際に戦争に投入されてきましたし、イラクへのミサイル攻撃もおこなっています。リンカーンの艦上では、2003年にブッシュが「イラク戦争勝利」を演じました。搭載ミサイルには核も充填できます。それゆえ艦内には核を貯蔵しているとみられます。このような艦の入港は核の持込です。また劣化ウラン弾も搭載しています。米軍は先制攻撃を維持するためにミサイル防衛をすすめていますが、イージス艦はそれにも対応します。

米軍再編は日米の新安保体制となり、日米が一体化して世界的な展開をおこなうというものであり、地元自治体の合意などは無視してすすめられています。また戦争ができるようにと有事法が作られ、共謀罪制定や改憲もねらわれています。そのような強引なやり口が日本各地での自治体と市民の抗議を生んでいます。

かつて静岡県議会は新ガイドライン関連法制定の際に、「一方的に地方公共団体の役割が定められることには、地方自治の観点からも深い危惧の念を抱き、容認することはできない」(1999年)と反対の意向を示しました。今回の米艦の清水入港は寄航経過とこの空母攻撃群の性格からみても、港湾の軍事利用であり、地方自治体を戦争動員に組み込むことにつながるものです。かつての戦争では、清水港の軍事利用がおこなわれ、軍事基地と軍需工場が集中しました。新たな軍拡のなかで港湾の軍事利用がすすんでいますが、清水港は平和な港とすべきです。この県議会の意見書からみても、今回の入港に強く抗議すべきと考えます。

よって静岡県知事が米イージス巡洋艦モービルべイの清水港入港に反対の意思表示をおこなうことここに要請します。



添付

「新ガイドラインの立法化に関する意見書(1999年3月10日・静岡県議会議長から内閣総理大臣、外務大臣、自治大臣、防衛庁長官あて)

政府においては、「周辺事態措置法案」など、新たな日米防術協力のためのガイドライン法案の制定に向けて、取り組んでいるところであるが、この法案では、地方公共団体の管理する空港、港湾等施設の利用及び人員、物資の輸送、給水、公立病院への患者受け入れなどの協力を求めることができると規定されている。こうした規定は、関係する地方公共団体の住民生活や地域経済活動に大きな影響を及ぼすとともに、地域住民の生命と安全に重大なかかわりをもつものである。従って、一方的に地方公共団体の役割が定められることには、地方自治の観点からも深い危惧の念を抱き、容認することはできない。よって政府は、こうした地方公共団体の立場を十分理解されるよう強く要望する。以上、地方自治法第99条第2項により意見書を提出する。」



米国大統領様                       2006年5月18日

                         人権平和浜松 NO!AWACSの会

     米イージス巡洋艦モービルべイの清水港入港の中止を求める要請書

日米新ガイドライン安保の強化とともに、清水港には1998年カッシング、2001年JSマッケーン、2004年カウペンスと米艦が入港しました。2000年にはカーティスウイルバーが入港を狙いましたが、他港に入りました。

これまでわたしたちはこれらの入港に際し、以下の立場から反対してきました。米艦の入港が米韓共同訓練後におこなわれ、寄港は日本各港へと分散して展開するという軍事行動であること、入港が新ガイドライン安保の下での民間港の軍事使用への調査・実行であること、日本港湾法は平和利用を趣旨とし、港湾管理権は自治体にあり、軍艦の入港はその趣旨に反すること、日米地位協定自体に問題があり、米艦の横暴な入港自体が不当行為であること、米軍が非核証明を示さないこと。

米軍再編についての日米政府合意にみられるように、米軍の世界的再編と日米の軍事同盟の強化がすすんでいます。その再編とともに、2006年に入り、米艦の日本各地への入港が繰り返されています。この動きは朝鮮での戦争を想定した軍事訓練の一環としてあります。特に2月には室蘭や長崎の自治体長が入港の回避を要請したにもかかわらず、自治体の意向を無視して入港を強行しました。

この5月に佐世保に入港する空母リンカーン、清水の巡洋艦モービルベイ、宿毛の駆逐艦ラッセルは空母リンカーンを中心とする空母攻撃群の艦船です。このリンカーン空母攻撃群は3月末からの米韓共同軍事訓練に参加しての日本入港です。韓国からの報道によれば、この共同軍事訓練の上陸訓練は「作戦計画5027−04」の第3段階に沿ったものであり、朝鮮北部への上陸を想定しての訓練といいます。今回の訓練は、朝鮮での先制攻撃・侵攻作戦の訓練であったわけです。このような東アジアでの戦争の準備は即中止すべきですし、その訓練後の寄港は軍事訓練の一環と指摘せざるを得ません。

モービルべイはイージス巡洋艦としてミサイルを120発も搭載します。モービルべイは実際に戦争に投入されてきましたし、イラクへのミサイル攻撃もおこなっています。搭載ミサイルには核も充填できます。それゆえ艦内には核を貯蔵しているとみられます。このような艦の入港は核の持込です。また劣化ウラン弾も搭載しています。

米軍再編は日米の新安保体制となり、日米が一体化して世界的な展開をおこなうというものであり、地元自治体の合意などは無視してすすめられています。強引なやり口が日本各地での自治体と市民の抗議を生んでいることを知るべきです。

かつて静岡県議会は新ガイドライン関連法制定の際に、「一方的に地方公共団体の役割が定められることには、地方自治の観点からも深い危惧の念を抱き、容認することはできない」(1999年)と反対の意向を示しました。今回の米艦の清水入港は寄航経過とこの空母攻撃群の性格からみても、港湾の軍事利用であり、地方自治体を戦争動員に組み込むことにつながるものです。清水港は平和な港とすべきです。この県議会の意見書からも今回の入港に市民団体として強く抗議しその中止を求めます。

よって米国がイージス巡洋艦モービルべイの清水港入港を中止することをここに要請します。

静岡県知事 石川嘉延様        2006年5月19日

平和と人権のための市民行動
                           清水合同労働組合

  米艦モービル・ベイの清水港への寄港拒否を求める要請書

 5月23日から27日にかけて、米海軍のイージス艦モービル・ベイが静岡県の清水港に入港しようとしています。清水港への米艦船の入港は、98年11月、01年8月、04年8月に続き4回目となります。
 米軍によれば目的は「水や食料の補給」「乗員の休養」とのことですが、今回の入港は前回と同じように、新ガイドラインの下での米軍による日本の港湾の使用です。こうした入港行動は軍事演習の一環であると見ざるをえません。それは自治体による港湾の平和的使用権・管理権を侵し、市民の平和的生存権をふみにじるものです。
 入港を突然発表して同意を求める米軍のやり方は友好的態度ではありません。イージス艦モービル・ペイは核を装てんできるトマホークミサイルを積み、劣化ウラン弾も装備していると言われています。
 私たちこのような米軍艦の清水港への入港の中止を強く求め、ここに以下を要請します。

1 県知事が市民の平和への思いを受けとめ、文書での非核証明を米軍にもとめること
2 入港に反対の意思表示をおこなうこと。
3 港湾の平和利用権を維持し市民の平和的生存権を擁護すること。
 県知事は米軍の戦争訓練に協力することになる港湾の使用を中止させ、世界の平和に つながる姿勢をぜひ示してください。

5・25県へのシャウプ入港反対要請行動

5月25日、以下を県港湾局に申し入れました。

静岡県知事石川嘉延様                2006525日
                 平和と人権のための市民行動(静岡)・清水合同労働組合
                    富士を撃つな!実行委員会・NO!AWACSの会(浜松)
                    人権平和浜松


   米イージス駆逐艦シャウプの清水港への入港拒否を求める要請書

 日米新ガイドライン安保の強化とともに、清水港には1998年カッシング、2001JSマッケーン、2004年カウペンスと米艦が入港しました。2000年にはカーティスウイルバーが入港を狙いましたが、他港に入りました。今回、米軍はモービルベイの5月23日の清水入港を要求してきましたが、直前になって艦を変更し、駆逐艦シャウプの26日の入港を要求しています(~30)。シャウプもモービルベイとともに今回、佐世保に入港しようとしている空母リンカーンの随伴艦です。

 わたしたちはこのシャウプの入港要求に対し、県知事が拒否することを求めます。
 米軍の世界的再編と日米の軍事同盟の強化がすすんでいます。その再編とともに米艦の日本各地への入港が繰り返されています。2006年1月には名古屋に第七艦隊旗艦のブルーリッジ、2月には室蘭にチャンセラーズヒルとブルーリッジ、鹿児島にJSマッケーン、長崎にステザム、4月には秋田にステザム、大阪にカーティスウイルバー、そしてこの5月には和歌山にカウペンス、佐世保に空母リンカーン、宿毛にラッセル、清水にシャウプが入港しようとしています。米艦による港湾の利用が増加しています。特に2月には室蘭や長崎の自治体長が入港の回避を要請したにもかかわらず、自治体の意向を無視して入港を強行しました。

シャウプへの搭載ミサイルには核も充填でき、『有事』には核を搭載して寄港しかねません。また劣化ウラン弾も搭載しています。イージス艦はミサイル防衛にも対応します。
 リンカーン空母攻撃群は3月末から米韓共同軍事訓練を行い、その後の日本入港です。今回の米韓訓練は、朝鮮での先制攻撃・侵攻作戦の訓練でした。このような東アジアでの戦争の準備は即中止すべきですし、その訓練後の寄港は軍事訓練の一環であり、「親善」ではありません。前回のカウペンスの清水入港も米韓共同訓練後の入港でした。
 米軍再編は日米の新安保体制となり、日米が一体化して世界的な展開をおこなうというものであり、地元自治体の合意などは無視してすすめられています。そのような強引なやり口が日本各地での自治体と市民の抗議を生んでいます。かつて静岡県議会は新ガイドライン関連法制定の際に、「一方的に地方公共団体の役割が定められることには、地方自治の観点からも深い危惧の念を抱き、容認することはできない」(1999年)と反対の意向を示しました。

今回の米艦の清水入港は寄航経過とこの空母攻撃群の性格からみても、港湾の軍事利用です。それは地方自治体・業者を戦争動員に組み込みます。たとえば、接岸や給水・ごみ処理で民間業者が動員されていきます。新たな軍拡のなかで港湾の軍事利用がすすんでいますが、清水港は平和な港とすべきです。この県議会の意見書からみても、今回の入港に強く抗議すべきと考えます。

わたしたちは以下のように考えます。

@     米韓共同訓練を経ての米艦の日本各港への分散展開は軍事行動の一環であり、核の持ち込みがおこなわれている可能性が高い
A     入港は新ガイドライン安保・米軍再配置の下での民間港の軍事使用にむけての調査・実行である
B     港湾法は平和利用を趣旨とし軍艦の入港はその趣旨に反する、自治体は港湾管理権により拒否できる
C     自治体が独自の平和政策・論理を持ち、市民の安全確保の視点から入港に抵抗すべきである
D     地位協定自体に問題があり、米艦の横暴な入港自体が不当行為であり、「親善」は口実である
E     県は米軍に直接、非核証明を請求できる、それを実行すること、
F     県は市民感情や安全を重視し反対すべきであるし、県が対抗する姿勢をもつことで県民の平和と安全が維持できる。

以上の理由から、静岡県知事が米艦シャウプの清水港への入港を拒否することをここに要請します。


米国大統領様                          2006524

米国大使館様     平和と人権のための市民行動(静岡)・清水合同労働組合
          
富士を撃つな!実行委員会・NO!AWACSの会(浜松)

     米イージス艦シャウプの清水港入港の中止を求める要請書

 日米新ガイドライン安保の強化とともに、清水港には1998年カッシング、2001JSマッケーン、2004年カウペンスと米艦が入港しました。2000年にはカーティスウイルバーが入港を狙いましたが、他港に入りました。
 これまでわたしたちはこれらの入港に際し、以下の立場から反対してきました。米艦の入港が米韓共同訓練後におこなわれ、寄港は日本各港へと分散して展開するという軍事行動であること、入港が新ガイドライン安保の下での民間港の軍事使用への調査・実行であること、日本港湾法は平和利用を趣旨とし、港湾管理権は自治体にあり、軍艦の入港はその趣旨に反すること、日米地位協定自体に問題があり、米艦の横暴な入港自体が不当行為であること、米軍が非核証明を示さないこと。
 米軍の世界的再編と日米の軍事同盟の強化がすすんでいます。その再編とともに、2006年に入り、米艦の日本各地への入港が繰り返されています。この動きは朝鮮での戦争を想定した軍事訓練の一環としてあります。特に2月には室蘭や長崎の自治体長が入港の回避を要請したにもかかわらず、自治体の意向を無視して入港を強行しました。
 この5月に佐世保に入港する空母リンカーン、清水の巡洋艦モービルベイ、宿毛の駆逐艦ラッセルは空母リンカーンを中心とする空母攻撃群の艦船です。このリンカーン空母攻撃群は3月末からの米韓共同軍事訓練に参加しての日本入港です。韓国からの報道によれば、この共同軍事訓練の上陸訓練は「作戦計画5027−04」の第3段階に沿ったものであり、朝鮮北部への上陸を想定しての訓練といいます。このような東アジアでの戦争の準備は即中止すべきですし、その訓練後の寄港は軍事訓練の一環と指摘せざるを得ません。  
 シャウプはイージス艦としてミサイルを搭載します。搭載ミサイルには核も充填できます。それゆえ艦内には核を貯蔵しているとみられます。このような艦の入港は核の持込です。また劣化ウラン弾も搭載しています。 
 米軍再編は日米の新安保体制となり、日米が一体化して世界的な展開をおこなうというものであり、地元自治体の合意などは無視してすすめられています。強引なやり口が日本各地での自治体と市民の抗議を生んでいることを知るべきです。 
 かつて静岡県議会は新ガイドライン関連法制定の際に、「一方的に地方公共団体の役割が定められることには、地方自治の観点からも深い危惧の念を抱き、容認することはできない」(1999年)と反対の意向を示しました。今回の米艦の清水入港は寄航経過とこの空母攻撃群の性格からみても、港湾の軍事利用であり、地方自治体を戦争動員に組み込むことにつながるものです。清水港は平和な港とすべきです。この県議会の意見書からも今回の入港に市民団体として強く抗議しその中止を求めます。
 よって米国がイージス巡洋艦シャウプの清水港入港を中止することをここに要請します。