清水港軍事利用問題

  

04・8 カウペンス入港抗議
ステニス空母群
   レイクシャンプレーン入港変更、カウペンスへ

@県への要請
   8月17日、静岡県知事・静岡市長へと米艦の清水港入港に
      
          反対の意思表示を求めて要請

 8月17日、県内各団体の代表9人で県庁・市役所を訪問して、要請をしました。

県での要請でわかったことは、海上保安部から米艦の入港の連絡が7月29日にあり、県は市とも連絡のうえ、港湾が使えるかどうか調査し、外務省に文書で核搭載等についての申し入れを行い、8月12日に外務省からその回答がきたこと、それにより入港を認め13日に報道会見をしたこと、8月12日に米軍の担当官が県に来て調査業務をおこなったこと、接岸は第11号岸壁となり興津第2埠頭入口は封鎖すること、県は米軍のレセプション等にはでない予定、などです。

要請団は、米艦寄港情報をもっと早く市民に公開すること、自治体の平和に向けての外交力の視点からいまからでも独自に米軍に非核証明を求めること、清水港の岸壁の「テロ」を口実とした市民の排除をやめること、今回の寄港は米軍の先制攻撃用訓練と2空母攻撃群の西太平洋配置計画のなかでの動きであり軍事訓練の一環であること、県は独自に米軍軍拡の情報を収集し米軍の砲艦外交を拒否してほしいこと、米軍は沖縄での大学構内でのヘリ墜落において日本の警察の現場検証を拒否するなどの対応にあるように港湾の利用もそのような主権侵害行為であること、要請に文書での回答を求めること、などを次々に要請しました。

米軍の港湾の利用は、その接岸によって接岸業者・し尿ごみ処理等多くの港湾業者が動員されることになります。清水を軍港にするな!入港反対の声を高めよう!   

                                       (T) 

2004年8月17日

静岡県知事 石川嘉延様 
               静岡県労働組合共闘会議・静岡中部地区労
               清水合同労働組合・平和と人権のための市民行動                     NO!AWACSの会浜松 イラク自衛隊派兵違憲裁判の会

米軍艦レイク・シャンプレーンの清水港への寄港拒否を求める要請書

8月20日から24日にかけて、米海軍のイージス艦レイク・シャンプレーンが静岡県の清水港に入港しようとしています。
 清水港への米艦船の入港は、98年11月、01年8月に続き3回目となります。

米軍によれば目的は「水や食料の補給」「乗員の休養」とのことですが、今回の入港は前回と同じように、新ガイドラインの下での米軍による日本の港湾の使用です。こうした入港行動は軍事演習の一環であると見ざるをえません。それは自治体による港湾の平和的使用権・管理権を侵し、市民の平和的生存権をふみにじるものです。
 最近の米軍による戦争の拡大、事故の多発とその横暴な事後処理、民間港湾の頻繁な軍事利用という状況のなかで、自治体が市民の平和感情に依拠して平和にむけて抵抗しています。これまで小樽市はマッケインの入港を拒否し、苫小牧市は第7艦隊旗艦ブルーリッジの寄港を中止に追い込みました。
入港を突然発表して同意を求める米軍のやり方は友好的態度ではありません。イージス艦レイク・シャンプレーンは核を装てんできるトマホークミサイルを積み、劣化ウラン弾も装備していると言われています。

私たちこのような米軍艦の清水港への入港の中止を強く求め、ここに以下を要請します。

1 県知事が市民の平和への思いを受けとめ、文書での非核証明を米軍にもとめること、  2 入港に反対の意思表示をおこなうこと、 
  3 港湾の平和利用権を維持し市民の平和的生存権を擁護すること

県知事は米軍の戦争訓練に協力することになる港湾の使用を中止させ、世界の平和につながる姿勢をぜひ示してください。

静岡県知事様                   2004年8月17日 NO!AWACSの会

静岡県知事が米イージス艦レイク・シャンプレーンの
清水港への入港を拒否することを求める要請書

 アメリカは「先制攻撃戦略」による作戦構想として「艦隊即応計画(FRP)」をたて、2004年6月から8月にかけ、「サマーパルス04」という軍事訓練をおこなってきました。「艦隊即応計画」は世界各地で戦争等の事態が同時に発生したことを想定し、6つの空母攻撃群を30日以内に同時展開させ、さらに2空母攻撃軍を交代・増派していくというものです。今回の「サマーパルス04」では太平洋、大西洋、ペルシャ湾などに空母攻撃群を展開させ、アフガン・イラク戦争と並行しての軍事訓練がおこなわれました。
 太平洋での訓練では、サンディエゴを拠点とする原子力空母ジョン・C・ステニスと横須賀を拠点とするキティホークとが訓練をおこないました。米軍は横須賀に加え、グアム(あるいはハワイ)を原子力空母の拠点として強化し、西太平洋に2つの空母攻撃群をおく計画とされています。
 それにより、米軍は世界各地への同時展開と同盟国の軍事的共同の強化を狙っています。7月に知事が国に反対の要請をおこなった東富士への海兵隊移転問題もまた、この文脈のなかにあります。このような訓練と並行する形でおこなわれたアラスカでの空軍の共同訓練(7月)に空自浜松基地のAWACSが参加しました。  

 清水に入港する予定のイージス艦レイク・シャンプレーンは空母ステニスの攻撃群に属するイージス艦です。今回「サマーパルス04」が終わり、ステニスは佐世保に入港し、レイク・シャンプレーンが清水に入り、他の艦が東京に入ります。このような寄港状況をみると、今回の寄港は、西太平洋での2空母攻撃群態勢を維持し、世界各地に展開するために米艦が自由に入ることができる港を確保するためのものであり、新たな砲艦外交(侵略行動)であることがわかります。
 ちなみに、ステニスは04年に入り、朝鮮半島での有事を想定しての軍事訓練に投入されて太平洋地域に登場しています。この訓練中に1月、沖縄でステニスのF18が日本の旅客機とニアミスを起こしました。それは大惨事となりかねない事件でした。

 このような状況から、ステニス空母攻撃群の入港は清水港を米軍の拠点とする第一歩であるといわざるをえません。知事においては、このような軍事情勢を理解し、入港に断固として拒否の意思を示してください。民間港の軍事利用を阻止してください。

A 8・20清水港へのカウペンス入港に抗議                                    

日本国首相様 静岡県知事様 

          2004年8月20日                

                    NO!AWACSの会浜松 
イージス艦カウペンスの清水港入港に対する抗議・要請書

 8月20日午前9時頃イージス艦カウペンスが清水港に入港しました。わたしたちはこの入港を認めた政府と県に強く抗議し、今後このような入港を認めないように要請します。

 当初、米軍の先制攻撃戦略による「艦隊即応計画」の下で、西太平洋での軍事訓練「サマーパルス04」をおこなっていたステニス空母攻撃群のイージス艦レイクシャンペーンが入港するとのことでした。この入港は7月29日に県に海上保安部から連絡があり、県は外務省等に核問題を照会したのち8月13日になって公表しました。12日外務省から回答が来たその日、横須賀の米艦隊の担当官が静岡県に来て港湾利用を調査しています。

 今回のカウペンスの入港については8月18日の夜に県に海上保安部から連絡があり、県は19日の午前に文書で外務省に照会して回答を得、19日の昼に公表するというやり方でした。カウペンスもまた、横須賀を拠点とする第7艦隊のキティホーク空母攻撃群のイージス艦として軍事訓練をおこなってきました。この艦の入港は清水港の軍港化を狙うものです。

また、カウペンスは2003年の3月のイラク戦争開戦時にトマホークミサイルを10発発射し、イラクを攻撃しています。さらに朝鮮有事を想定してアメリカはイージス艦を日本海の配備しようとしています。今回のイージス艦の入港はこのような動きをすすめる米軍が、利用できる港を調査する活動でもあります。米軍の先制攻撃(侵略)を想定しての軍事行動は、北東アジアの平和を確立しようとするこの間の日本を含めたアジア各国とアジア民衆の努力を踏みにじるものです。

今回のようにたった1日で入港を認めた国と県の対応についてここで強く抗議します。また先制攻撃の名によってアジアで戦争政策をすすめる米艦の入港を、今後は一切拒否することを求めます。沖縄県県知事をはじめ沖縄民衆は大学構内での米軍ヘリの墜落事件に対し、警察の調査さえ拒否する米軍の対応に抗議し、飛行の中止を求め、基地の撤去を求めるなど、抗議の声をあげています。

日本の空や港の主権は日本にあり、その主権下において、それらは平和的に運用されるべきです。今回のような清水港の使用は米軍による専横な軍事的使用であって、認められるべきものではありません。今回の使用にあたり、政府・県が断固として米軍に抗議することを求めます。

 ピースリンク広島・呉・岩国の要請書  

長崎県知事 金子原二郎様            2004年8月20日
佐世保市長 光武 顕 様
清水港港湾管理者 
静岡県知事  石川 嘉延 様
                  要 請 書     
 原子力空母「ジョン・C・ステニス」機動部隊の
               佐世保、東京、清水同時寄港に反対して下さい  

 日頃より、社会の公正と平和のために尽力いただきありがとうございます。私 たちは、広島の周りで、核兵器の廃絶と戦争に反対する運動を行っている市民グル ープです。原子力空母「ジョン・C・ステニス」と2隻の随伴艦が佐世保に入港す る8月21日が迫っています。被爆の夏を選んでの国内3港への同時入港に、強く 抗議し、反対の声をあげていただくよう強く要請します。
 8月20日から25日までの間に原子力空母「ジョン・C・ステニス」と2隻の 随伴艦(駆逐艦「ハワード」、補給艦「レイニアー」)が佐世保、フリゲート艦 「フォード」が東京、そしてイージス艦「カウペンス」、巡洋艦「レイク・シャ ンプレイン」が清水にそれぞれ入港すると発表しました。
 同空母機動部隊は、日 米共同演習"JASEX"を終えての佐世保入港であり、同演習は、米海軍の世界大の演 習「サマー・パルス04」の一部です。「サマーパルス」は、世界中の5つの戦域 に空母機動部隊を同時に展開し、機動性と相互運用性を高めるためのものであり、 本質的に日米安保条約の枠組みを超えた演習と言うべきです。
 核艦船の入港目的は「補給、メンテナンス及び親善」とですが、実際は軍事行 動の一環として入港するのです。各艦船は、海上自衛隊との共同演習「共同海空 演習(JASEX)」に参加した後にそれぞれの港に入港します。
 この演習は、より大きな視野でとらえれば米海軍の世界的な大規模演習「サマ ー・パルス04」の一部に位置づけられます。米海軍は「サマーパルス」参加艦 にとっては「寄港も演習に含まれる」と話しています。また、同演習の重点項目 の中には「大規模な急襲作戦を成功裏に実施するための集中的な兵站及び陸上イ ンフラの訓練(exercise)、海軍の「海軍力(Sea Power)21戦略」の強調、そし て米軍の力だけでなく多数の条約締結相手及び同盟パートナーとの相互運用性を 向上させること」が含まれています。
 つまり、日本の民間港への入港はそれ 自体「兵站支援・インフラ」の訓練であり、そのとき、民間港は米軍基地となる のです。
 この8月は、広島・長崎の被爆体験をふりかえり、改めて核兵器の廃絶と不戦 を誓うときです。そのような長崎県に原子力動力で動く空母を持ち込むこと自体 が絶対に許せないことです。5千人以上の乗員を抱え、動く原子炉が被爆県の佐 世保港にはいるのです。
 しかも、依然として、核兵器の搭載はないという明白な表明はありません。核が ないという保証もないまま、被爆地に核兵器搭載艦船を入港させてはなりません 。そのうえ、イラク、アフガンと全く不当な先制攻撃を敢行したのがアメリカ軍 であり、空母機動部隊は、その重要な一部を担っているのです。
 そこで、以下要請します。 @ 同艦が核兵器を搭載していないことの文書による確認を、米軍と国の間で行 うよ う要求すること。 A @の条件がないままの入港は拒否すべきです。   
  入れるな核艦船!飛ばすな核攻撃機!     
   ピースリンク広島・呉・岩国(28団体)