郵政428争議勝利報告 浜松集会

 2007年4月15日、郵政4.28闘争の勝利報告集会が浜松市内でもたれた。最高裁が072月に解雇撤回を認めた高裁を支持したため、7人の解雇撤回がかちとられた。1979年の処分以来28年ぶりの勝利だった。集会では原告の池田さんと名古屋さんが報告し、その後の討論では郵政民営化の問題点や非常勤職員の権利闘争についての問題提起がなされた。

職場復帰の辞令を示す原告

 発言を聞いていて印象に残った言葉をあげて構成するとつぎのようになる。

闘えば勝つという夢がかなった。闘い続けることが大切、あるとき風が吹くものだ。当局の裁量権にも限度があることを示した。28年目の復帰の日、若いユウメイトも拍手で迎えてくれた。職場は温かい。復帰してみるとかつては900通ほどの郵便物が2400通に増加していた。半数近くがユウメイトになり身分差別がある。民営化の中でユウメイトの権利問題も含め新たな闘いをすすめていきたい。筋は曲げなかった。権利の全逓がだめになったのはなぜか。国と労組によるいじめのなかでの自力自闘の勝利だった。428はモラルハザードの起点だった。これまで労働運動が切り開いてきた保険や医療の面での支援を受けている。生存権自体が破壊される時代に入っての新たな闘いが求められる。

4.28では55人が解雇された。勝利判決を7人がかちとった。28年間の争議の中で失われたものも多かっただろう。職場、仲間、家族、信頼、時間・・、あげればきりがない。けれども、生き方を貫き、見知らぬ仲間からの拍手、新たな連帯組織、そして尊厳の回復を勝ち取った。なによりも労働者としてたたかうことの未来や希望をつかんだことの意義は大きい。そして新たな闘いにむけての語りがはじまった。

反「マル生」闘争について思い起こせば、それは資本や権力の意を呈する労働者との尊厳をかけての闘いだった。それは労働者の内心への奴隷化との闘いであった。どれほど資本の意を受け、それを嬉々として行為する人間が多くなったことか。現代の競争原理の導入の中で、この反「マル生」の闘いの意義を再確認する時期にあるだろう。課長に心象で査定され、数十円単位で選別序列化していく現在のありようを打ち砕く、力強い潮流が求められる。新たな労働運動を自ら作っていくために、この日の集会をその出立の日としたい。                                    

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