静岡県知事 石川 嘉延 殿 2005年9月13日
中部電力浜岡原子力発電所のプルサーマル導入に
了解しないことに関する要請書
浜岡原発を考える静岡ネットワーク
本日、静岡県に対し、中部電力は「プルサーマル導入」の了解を要請しましたが、私たち県民・住民は断固プルサーマル導入に反対します。理由として、
(1) 大変に危険な物質プルトニウムとウランを混合させたMOX燃料を110万KWの浜岡4号炉に使用することの、安全性に大きな問題がある。
特に、東海巨大地震が明日にでも発生する可能性があるという御前崎において、シュラウドや再循環系配管におびただしい数のキズを抱えている原子炉に、プルサーマルを導入することの危険性は非常に高いものである。迫り来る東海地震に多くの不安をもつ住民をこれ以上危機感にさらすことは許されることではない。
(2) 核燃料のリサイクルとは名ばかりで、MOX燃料の再処理のメドはたっておらず、使用済み燃料は地元に保管される可能性があり、その管理の安全性は担保されていない。まして、東海地震に対して危険性の高い施設が増えるだけである。
(3) 現在世界中で危惧されている“テロ”に対して、イギリス・フランスからのプルトニウム輸送には厳重な警戒が必要となり、それに掛かるコストは予定を大きく上回り、経済的にもリスクは大きいものとなる。
これまで、日本においてプルサーマルは実現していません。関西電力では、MOX燃料のデータ捏造および美浜原発事故などにより、プルサーマル計画は頓挫し、東京電力でも、トラブル隠しにより、新潟県・福島県は事前了解を取り消すという事態に至りました。先月には、九州電力玄海原発において、周辺住民のみならず全国から“プルサーマル反対”の声が挙がり、自治体首長や県知事に対し、了解をしないよう要請がされました。
原子力による発電にはさまざまな壁が立ちはだかっていることは、世界的にも共通の認識となっている昨今です。人々が安全で安心して暮らすことができるため、次の項目について強く要請します。
「中部電力浜岡原発4号炉にプルサーマルを導入することに、県として了解をしないでください。」
呼びかけ団体]浜岡原発を考える静岡ネットワーク
[賛同団体]・御前崎市浜岡原発を考える会
・
東京電力と共に脱原発をめざす会
・
核のゴミキャンペーン
・
いろりばた会議
・
劣化ウラン兵器禁止・市民ネットワーク
・
浜岡原発止めよう関東ネットワーク
・
エコ・アクションなごや
・
徳山ダム建設中止を求める会
・
チェルノブイリ子ども基金
・脱原発ネットワーク・九州・佐賀県平和運動センター
・からつ環境ネットワーク・グリーンコープ生協さが
・美浜・大飯・高浜に反対する大阪の会・みどりと反プルサーマル新潟県連絡会
・脱原発福島ネットワーク・福島老朽原発を考える会
・グリーンピース・ジャパン・ 原子力資料情報室
・原水爆禁止日本国民会議・生活協同組合連合会グリーンコープ連合
・グリーンコープ生協ひろしま・グリーンコープやまぐち生協
・グリーンコープ生協ふくおか・グリーンコープ生協(長崎)
・グリーンコープ生協おおいた・グリーンコープ生協みやざき
・グリーンコープ生協くまもと・グリーンコープかごしま
・九電消費者株主の会 ・北九州から脱原発社会を考える会
・原発なしで暮らしたい・長崎の会 ・原発なしで暮らしたい・水俣
・原子力発電を考える石巻市民の会・脱原発中電株主といっしょにやろう会
・日本消費者連盟
・人権平和・浜松
賛同個人略