経済産業省原子力安全・保安院、中電、県に以下を要請
                                        
2007725

 

緊急!抗議と要請

                             

 

 さる716日、新潟県中越沖地震により柏崎刈羽原発はこれまでに原発が受けたことのないダメージに見舞われた。これらの事態に対し原子力安全保安院も東京電力も「想定外」の事象であるとしているが、地元においてはかねてより地震断層の存在を指摘し、原発への影響を警告し続けてきており、決して想定外の出来事とは言えないものである。

 地震が原発に及ぼす影響は柏崎刈羽のみならず全国の原発現地で大きな問題として取り上げられてきており、中部電力浜岡原発においても住民は「東海地震が起こる前に浜岡原発を止める必要がある」として、行政や電力に再三にわたって要請してきた。浜岡原発運転差止め訴訟のなかでも「国や中部電力が想定している地震動を上回る巨大地震の発生の可能性」、「その地震により共通原因故障を引き起こし、同時に何箇所にも及ぶ亀裂や損傷を受ける」、さらに「放射能の大気への放出という重大事故となる」ことなどを主張し立証してきた。

 今回の柏崎刈羽原発においてはまさに私たちが危惧してきたことが現実に起こってしまったのである。浜岡原発が襲われる地震はマグニチュード8.0を上回る大地震であることから、その規模は中越沖地震の60倍を超えるものと予想される。地震被害は未曾有のものとなるとともに、原発へのダメージは確実に甚大なものとなるであろうことは容易に予測できるものである。

 中部電力は柏崎刈羽原発の事態を受けて、「浜岡原発の耐震性は確保されている。」「消火作業チームは万全である」というようなコメントを発表したが、ちきんとした再確認もせずそのような発表をする姿勢こそが、原発という危険なプラントを運転管理する事業者としての認識の甘さを見せているといえよう。むろん、浜岡原発4号機へのプルサーマル導入は論外である。

 今回の事態により、原発における多重防護が機能せず、緊急時対応システムも役に立たないことが明らかとなった。よって、以下の項を強く要請する。

 

1.        東海地震襲来に備え、浜岡原発を即刻停止することを中部電力に命令する。

2.        全国の原発のうち、近傍に地震断層をもつプラントはすべて停止させる。

3.        東京電力に対し、柏崎刈羽原発のすべての機器について厳密な調査をさせること、また調査の結果をデータとともに隠匿することなく公表するよう指導する。

 

以上

 

〔呼びかけ〕

浜岡原発を考える静岡ネットワーク(静岡市

核のごみキャンペーン(名古屋市

浜岡原発問題を考える会(御前崎市)

賛同
人権平和浜松