2006年923日静岡市・
      イラク派兵違憲訴訟・静岡の総会・学習会

923日、静岡市内でイラク派兵違憲訴訟・静岡の総会と学習会がもたれました。参加は50人。一審は敗訴でしたが、高裁に向けて約150人が再度原告となり、11月の高裁にむけての陳述書の準備に入りました。

学習会では半田滋さんが講演しました。

湾岸戦争後の掃海艇派兵から取材を一貫して続けている半田さんの話はこの15年間の派兵と軍拡を総括するものでした。

印象に残ったのは以下の発言です。

米軍再編は小泉政権の5年間を示すもの、今後米軍再編関連法が出されるが、すでに8月の概算要求には沖縄基地の調査費や府中から横田への移転関連費などがありすでにすすんでいる、米軍再編では外務省ではなく防衛庁が国防総省との窓口となり、表舞台に出た。外部には情報が出されず、それが逆に地方自治体の反発を呼んでいる、防衛施設庁解体の動きのなかで地方での折衝に当たる施設庁職員のモチベーションはおちている、

米軍再編は単に基地の移転ではなく、米軍の便利のために金と人とものを出すことに他ならない、最初は在日米軍司令を兼ねる第5空軍をグアムに移転する話が出たが、それは第5空軍が日本防衛のためにあるものではないことを示すものだった、米軍再編は日本を世界各地での戦争に対応する前線司令部・出撃拠点とするもの、沖縄海兵隊部隊はイラク戦争に動員され2000人中50人が死んだ、横須賀への原子力空母の配備は燃料不要・35ノットの速度という太平洋の王様の配備となる、第1軍団の座間移転は陸自の即応集団を組み込む、横田では第5空軍と空自の合体となるが、MDを通じておこなわれる、

普天間からのシュワーブへの移転は飛行場と軍港を持つ1大出撃拠点の形成となり、水深のある大浦湾には原子力空母も寄港できる、厚木から岩国への移転強化は佐世保を準原子力空母の拠点としての動きとしてみられる、太平洋での空母の増加に向けて原子力空母の佐世保の準母港化がねらわれている、PAC3は6高射群のうち3高射群に配備されるがそれは不均衡な防衛であり、嘉手納への米軍PAC3配備もおこなわれ、日米の防衛境界線をごまかすことにもなる、グアム移転費は日本がもつというがグアムの基地を結ぶ高速道路の建設も入るという、

安倍政権は集団的自衛権を憲法解釈で実行する動きを示している。米軍が求めているのはイラクにいって死んでくれる自衛軍を持つことだ、航空自衛隊はイラクで後方兵站活動に踏み込んでいるが現代戦争に前線と後方の区別はない、陸自は米軍から離れることで安全を確保し活動よりもそこに居ることに価値をおいていた、防衛費の4割が米への付け払いとなり、自衛隊の活動に支障が出るようになっている、来年の選挙での選択が問われている.