2002年NO!住基ネット9.26浜松行動

9月26日(木)16時浜松市役所

 

1       浜松市に番号ハガキを返してNO!の意思表示

 住民基本台帳ネットワークに対して

 8月よりはじまった住民基本台帳ネットワークへの接続ですが、皆様のお手元にも世帯主名でそれぞれの接続ナンバーが届いていると思います。新聞等でも報道されていますが、このような番号はいらないと、全国で多くの市民が返還しています。また、自治体でも東京中野区のように接続をやめるよう要請しているところもあります。個人の情報は個人が責任をもつということは原則ですし、多くの自治体の個人情報保護条例でもそのことはうたわれています。地方分権といわれて数年、いまなぜ国家=中央集中の個人情報管理なのでしょうか。多額の金をIT産業につぎこむのは一体なぜでしょう。

 また、どんなに安全だといっても、残念ながらネットワークへの侵入は多く発生していますし、個人情報が漏れたり、使われたりすることは絶対にありえないとは言い切れません。

 そこで、わたしたちはすでに始まってしまったネットワークの接続に対し、反対の意志を示す事から始めたいと思います。個人の情報の問題です。様々な形で様々な人が反対の意志を示してきました。しかし、一人ではどうもという人も多く居ます。また、なんとなく不安だけど便利になるならというかたもいらっしゃるでしょう。しかし、この番号がなくても私たちの生活には何の支障もありません。不安や疑問をお持ちのかた、絶対に反対というかたがあつまって、この必要のない番号は返還したいとおもいます。

 今回は浜松市が浜松市へ返還するという行動です。是非多くのかたにお集まりいただきたいと思います。

2     9月26日浜松市に以下をもうしいれ

15世帯32人分の住基ネット通知を返却しNO!の意思を示しました。

浜松市長様               2002年9月26日

                 NO!住基ネット浜松市民行動  

      

浜松市が住基ネットへの接続を中止することを求める要請

住基ネットの稼働にあたり、60あまりの自治体が延期や接続拒否の意思を示しました。その結果,住基ネットは400万人が未接続のまま施行されました。

報道記事の見出しを見ても、「強まる自治体側反発」「識別番号にNO!」「情報漏れたら責任は地方に」「個人情報集積の一里塚」「このままでは住民情報まもれない」「利便性より危険性」「絶対安全は無理」「国民に11桁番号、情報漏れに不安も」「行政事務簡素化に疑問」「業者の悪用想定せず」「コード誤送」など住基ネットに対する問題点がつぎつぎと指摘されています。

見出しに示されたこれらの不安や怒りをわたしたちも共有しています。すべての人間を11桁番号にして国家が管理し、情報を集積して監視を強めることは人間の尊厳を侵すことになります。また、それらの情報のセキュリティーは十分ではありません。住基ネットの情報が国家の監視システムと結びつくことで国家による人権侵害も起こりかねません。わたしたちは人間の尊厳を侵す住基ネットへの接続を、浜松市が中止すべきだとかんがえます。

住基ネットは「有事法案」「個人情報保護法案」と一体の形で出されたものです。わたしたちは、戦争協力と報道統制をもくろむこれらの法案とともにだされた住基ネットが、「利便」を口実とした住民監視のためのものであると考えています。

浜松には軍事基地があり空の司令塔AWACSが毎日轟音をたてて飛んでいます。昨年からグアムでの日米共同訓練に浜松のAWACSが参加しているように、浜松は戦争のための拠点になっています。この動きにたいし、「戦争に参加するな、戦争協力はしない、報道統制をするな、市民の人権を侵すな」と表現することは市民としての正当な権利の行使です。その活動が国家によって制限され監視されてはならないとかんがえます。住基ネットへの市民情報の集積は、防衛庁による情報公開でのリスト作りに見られたように、市民の正当な権利の行使を国家が監視する危険性をますますつよめることになります。

わたしたちは、浜松市が人間の尊厳を重視し民主主義と精神の自由を尊重していくことを求める立場から、市民を総背番号化し、電子家畜とみなして統制監視することになりかねない住基ネットへの接続の中止を、ここにつよく要請します。

 

3 住基ネットに対する異議申立ての棄却で浜松市は「法解釈に誤りがあった」として棄却を取り消し

2002年11月1日・静岡新聞朝刊より

 浜松市は近く、住民基本台帳ネットワークに関する異議申立てを、申立て人が希望した口頭意見陳述の機会を設けずに棄却した決定に誤りがあったとして、決定を取り消す通知を申立て人に送付。

 意見陳述は11月6日に行う方向で調整し、申立てに対し改めて判断、決定。と報道。

オンブズパーソン遠州の世話人・香川さんを含む25人が10月4日住民票コードの記載はプライバシー侵害に当るとして異議を申立て、香川さんは意見陳述を希望すると申立書に明記していた。

 浜松市は11日付で棄却決定を通知。香川さんは意見陳述は行政不服審査法で認められているものと23日にこの決定に対して異議申立てをしていた。

 担当の行政経営課は「法律の解釈に誤りがあったと判断。決定取り消しによって申立てを受けた時点に戻し、再度決定する」としている。