@    03・7.10 NO!住基ネット浜松市民行動報告

 住基ネットに抗議する全国行動の呼びかけにこたえ、7月10日、オンブズパーソ

ン、NO!AWACSの会などのメンバー七人で浜松市役所へと要請行動をおこない、申し入

れ後、市役所前で、NO!住基ネットパフォーマンスをしました。

 メンバーは、法は人間の尊厳を守るために、地方自治は市民の安全を守るためにあ

ること、行政はその視点に立ち、人間を国家へと一元管理することになる住基ネット

から離脱すべきことを訴えました。また、セキュリティ、システム監査の実施状況、

保護条例の改正、カードの発行予定、その手数料、防衛庁による閲覧、情報漏えい、

などについての質問が相次ぎ、1時間を越えるやり取りとなりました。

 市によれば、セキュリティにシステム監査を東京の中央青山監査法人が今年の2月

26・27日におこなった、カードは8・25に発行し、手数料は一人500円、1

年間で約1万枚の発行予定(浜松市は人口約60万人)、防衛庁からの閲覧はないし

あっても見せない、とのことでした。

 対応した、市民窓口センターの天野課長は、「住基ネットは実行します」と自身あ

りげに発言。「申し入れ内容をきちんと上司に伝えるか」との問いに対し、「どうし

ようかなあ」と答えるにおよび、「威張るな。何様だと思っているのか。市民の声を

市長に伝えよ。それが仕事だ」などと抗議の声が響くことになりました。対応した市

役所の課長クラスが、市民の尊厳、権利についてきちんとした研修を受ける必要を感

じました。

 この間の経過を記しておけば、02年9月26日32人分の番号通知の返上、10

月1日市から申し入れへの回答、10月4日26人分の市への異議申し立て、10月

11日市はそれを棄却、10月24日市から住基ネット要請への回答、11月15日

県への審査請求、03年4月22日県は審査の棄却

となります。防衛庁問題がおきたときには市へと問い合わせ、6月6日には、静岡で

ストップ1住基ネット県連絡会による集会が全県からの参加者を集めておこなわれて

きました。

 浜松市が市民の声を受け止めていくようになってほしく思いました。 (T)

 

A静岡県への要請

20031224

石川嘉延静岡県知事様

橋本嘉一総務部長様

長野県侵入実験結果公表と住民基本台帳ネットに関する申し入れ

ストップ!住基ネット・静岡市連絡会

ストップ!住基ネット・静岡県連絡会

 1215日、長野県は、住民基本台帳ネットワークへの侵入実験結果を公表しました。外部のインターネットからの侵入はできなかったが、庁舎外から無線LANカードを使ってパソコンから「既存住基システム」侵入、また、庁内LANに直接接続したパソコンからCSOSの操作端末、既存住基システムに侵入したとの事です。マスコミ報道では、「関係者によるとCSのの操作が可能になったことで、総務省の外郭団体「地方自治情報センター」が運用する全国サーバーにも正規の操作者を装ってアクセスし、全国民の個人情報を検索・閲覧できる状態になった。侵入は二日半に及んだが、検知されなかった。」(毎日新聞 1216日)とあります。

 私たちが、昨年の第1次稼動、今年の第2次稼動の際に指摘していたことが、現実のものになったわけです。総務省は、外部からは侵入されていないことを強調しているようですが、無線LANで侵入できると言うことは、総務省の安全宣言が、実に根拠のないことであったことが明らかになったわけであります。しかも、静岡県では、来年2月から、全国にさきがけて、国税の電子申告をできるようにするための公的個人認証サービスが、住民基本台帳ネットワークシステムを活用して、実験的にはじめられようとしています。保健福祉部での生活保護情報の盗難事件も明らかになっており、静岡県の個人情報保護体制の不十分が露呈しているわけですが、この住民基本台帳ネットワークのシステムの安全性に関する脆弱さは、個人情報の流失の危険性が極めて高いということであり、重大な問題であります。

 また、個人情報保護法や行政機関の保有する個人情報保護法など成立していますが、目的外利用の規制のあいまいさは、自己情報コントロール権を保障できないシステムになっています。鳴り物入りで始まっているICカードの利用実態は、長野県では、11月末現在で、2098枚、発行予定数28107枚で、7.46%でしかありません。ICカード一つ取ってみても、その費用対効果は、まさに無駄なインフラ整備になろうとしています。以下の要望に関して早急な回答を文書にていただきたく申し入れするものであります。

1、長野県住民基本台帳ネットワーク侵入実験に関する情報収集の現状とその評価、県内自治体からの問い合わせの内容、本人確認情報審議会の開催とその審議内容を明らかにすること。

2、外部からの侵入が予測される中で、2月からの公的個人認証サービス実験は、一時、延期すること。併せて、県内自治体のICカードの予算状況と実際の住民からの購入状況、公的認証サービス利用者数の見通しについて明らかにすること。

3、住民基本台帳ネットワークシステム活用の実体については、旅券関係29961件(034月から、9月末)建設業無関係で140件(038月から9月末)とのことですが、264事務の今後の利用計画の実体、また県独自の利用について、2月議会にて条例制定など予定している物、また、本人による自己情報の利用状態確認の方法について、明らかにすること。

4、静岡県および73自治体の住民基本台帳ネットに関するこれまでの支出合計額、予算措置が見こまれるもの、また、合併による予算措置修正状況、電子政府にかけている予算措置の県及び73自治体の具体的状況について調査を行なうこと、結果を公表すること。

5、犯罪の多発に対応することで商店街などでの防犯カメラ導入の実施、或いは、計画されようとしていますが、これまでの実情、来年度の補助金提案の内容、また、静岡県としての杉並区の防犯カメラに対しての個人情報の取り扱いに関しての考え方、東京杉並区の防犯カメラの適正な運用に関する条例に対する評価、および、静岡県での制定の必要性について考え方を明らかにすること。