反戦・憲法改悪阻止!
  新たな横浜事件を許さない!
     現代を問う静岡集会

 2005年11月11日、標記集会が静岡で開催された。主催は「横浜事件の再審を実現しよう!全国ネットワーク・静岡」、(「週刊金曜日」協賛)。参加者300名。


「横浜事件」は1942〜45に起きた治安維持法冤罪=思想・言論弾圧事件。出版人らに激しい拷問が加えられ4名が獄死、多くの人たちが負傷した。1986年から再審請求が行われ、今年(2005.3.10)やっと再審開始が確定、同10月17日に再審裁判が行われた。しかし、「被害者・当事者が一人もいない『痛憤の裁判』だった」(集会主催代表・塚本さんの挨拶)。再審開始を前に亡くなった被害者の一人・板井庄作さんはその再審請求陳述書で述べている、「頭の中で考えたことを裁判所が有罪としたのです」。

 集会は、再審弁護団の吉永弁護士の報告に続いてルポライターの鎌田慧氏が「現代(いま)を問う」と題して講演。現代の「共謀罪」が横浜事件に繋がるものであること。あらたな横浜事件を許さないためにも、憲法改悪阻止の幅広い運動を活性化し、つないでいく必要があること。人々を奮い立たせるような、魂を揺さぶるような運動を作っていくことの重要性を訴えた。

 最後に「静岡の痛憤の現場から」として「袴田巌さん再審請求運動」「静岡空港反対運動」「浜岡原発反対運動」「イラク自衛隊派兵違憲訴訟」から発言があった。

 自民党の圧勝でお先真っ暗に見えるからといって全て降参と白旗を揚げるわけにはいかない。創意工夫をこらし明日を見据えて闘いを作っていこうという熱いメッセージを受け取った集会だった。(井)