11月は「朝鮮有事」を想定しての日米共同訓練がおこなわれています。以下まとめてみま
す。

5月13日 
 防衛庁、日米共同作戦の見直しを指示
周辺事態・対ゲリラ戦対応へ
・米軍捜索救助、後方支援、対外邦人救助
・対ゲリラ戦、不審船、ミサイル対処などの訓練
・防衛庁内局、関係省庁の参加
・模擬安保会議による首相、防衛庁長官らの参加
・秋の日米共同統合訓練での実施へ

8月28日〜9月6日
 空・日米共同訓練(九州)AWACS参加

9月3日
 首都治安「防災」訓練

10月26日
 周辺事態船舶検査法案提出

10月26日〜11月5日
 海・米韓共同訓練(フォールイーグル)

11月2日〜18日
 FTX日米共同統合実働訓練
 11月7日      築城―在外邦人輸送訓練
 11月8日〜10日  岩国―九州・四国沖の米兵捜索(岩国へ)救助訓練
 11月9日      横田―横田から横須賀へ負傷者輸送訓練(海自ヘリ)
 11月10日〜11日 佐世保―在外邦人輸送訓練
 11月2日〜18日  あいば野―対ゲリラ戦、物資投下、実弾射撃
 11月5日〜15日  玉城寺原―(11/6〜9実弾訓練、11/12〜14物資投下訓練)
            ・陸の日米共同対ゲリラ戦(初めて)
            ・米空軍輸送機も参加
            ・11/11海兵隊400人が宮城・山形・福島のホームビジット
                       (通訳自衛官)
11月3日〜9日
 海・日米共同訓練(日本海周辺)
 ・フォーイーグルと重なって実施
 ・キティホークを海自が日本海でむかえる
 ・日米韓共同訓練化

11月6日〜17日
 海自統合訓練(含、日米共同訓練)日・3万人 米・8千人

11月6日〜20日
 空自統合訓練  620機

11月18日〜
 空・日米共同訓練(コープノース)
群山のF16三沢へ(在韓米軍の参加

*空自や海自のHPには詳細は示されていない。以前のHPでの共同訓練の書きこみの一
部は削除された。「大本営発表」になってきた。

*11月には北富士で海兵隊の104訓練もおこなわれている(キャンプ富士拠点)。

*11月2日、仙台空港にC130(米軍)が緊急着陸。一時間にわたり空港閉鎖。
 11月4日、玉城寺原への海兵隊が仙台空港へ。民間チャーター機・民間バス使用。
 400人のホームビジット(11月11日も計画)

11・12日米行動軍事演習を許すな!
とめよう戦争への道

あいば野集会報告

                             NO!AWACSの会

 11日から滋賀県あいば野演習場で日米共同統合演習が始められている。

 これに対し、11月12日、「しない!させない!戦争協力・滋賀のひろば」主
催による集会とデモ、ヒューマンチェーンが演習場近くの橘公園を中心に開催され
た。

 集会・デモ・ヒューマンチェーンには400人の演習に反対する労組・市民団体
等が集まり、主催団体のあいさつのあと、趙博(チョウパク)さんの反戦平和コン
サートで幕をあけた。趙博さんは、人の命の大切さと反戦を訴え、平和と人権を求
める歌を歌った。集会は盛り上がりをみせた。

その後、この日の行動の協賛団体(戦争協力はゴメン!兵庫の会・「しないさせ
ない戦争協力」関西ネットワーク・アジア共同行動京都実行委員会・憲法
を生かす
奈良県民の会)が、「岩国・佐世保を中心に行われている海・空の共
同演習もあい
ば野のこの陸の共同演習も周辺事態法下の統合演習の一貫で
あり、絶対に許しては
ならない、私たちの手でとめていこう」等の提起が行わ
れた。

私たちNO!AWACSの会は、浜松基地のAWACSが8月末の日米共同演習
に飛び立ち、空の司令塔として参加している実態と浜松広報館での戦争
賛美と市民
・子どもたちへの戦争協力の強要を批判し、空中給油機の導入・
配備の計画への反
対運動への協力を求め、こうした周辺事態法による戦争
への道の進行を止め、平和
を求めていく運動をともに作り上げていこうと訴え
た。国労音威子府闘争団からは、
国労の闘いは平和・民主主義・人権を守る
運動である。ぜひ皆さんの支援を!との
訴えがあった。

 集会は、日米共同統合演習反対!11.3岩国行動実行委員会、韓国・梅香里米
軍国際爆撃場閉鎖のための汎国民対策委員会、沖縄・ヘリ基地反対協、
全交滋賀実
行委員会、日米共同演習11.3あいば野大集会実行委員会から
のメッセージを読
み上げた。その後、集会メッセージが平和へのメッセージとし
て参加者全員で確認
され、デモとヒューマンチェーンへと行動を移した。

 デモは、陸上自衛隊・今津駐屯地第二営舎に向かい、一周1,250メートルの
屯地を参加者の知恵とアイデアで包囲し、「日米合同軍事演習を許すな!」の声

陸上自衛隊にぶつけた。

繰り返される日米合同演習と進行する戦争への道に対し、この日の行動をこの場
所だけの点として終わるのではなく、全国の反基地運動と市民の反戦・平
和の願い
を結ぶ線としていくこと、そして、戦争国家作りをとめていく大きなうね
りをつく
っていく出発点としていくことを確認して終了した。

 以下は、この日の集会で確認された平和のメッセージです。

平和のメッセージ

 昨年行われた饗庭野での日米行動軍事演習の訓練開始式で、ゴードン・ナッシュ
准将は、「いずれ両軍が肩を並べて戦場に立つようになるだろう。・・・朝鮮
半島
にいる共通の敵のために戦う準備を」と、演習の目的を述べました。

 「周辺事態法」の施行依頼、軍事演習に際して自治体への協力要請が行われるよ
うになり、今回の一連の日米合同軍事演習では、市民参加の演習すら行わ
れていま
す。9月3日に行われた東京都総合防災訓練(ビッグレスキュー2000)
では、
7100人の自衛隊が市街戦さながらに首都を「制圧」しました。「ソ連の脅威」
なくなれば「北朝鮮の脅威」を煽ち、それがだめなら「地域紛争」と、次から次
へと手を
変えながら、戦争国家作りが進められています。

 しかし、朝鮮半島では南北首脳会談が実現しました。米国務長官が訪朝し、多
の国が国交を樹立するなど、朝鮮半島での和平の流れは世界が認めるところ
になっ
ています。敵視政策を取り、戦争国家作りを進める日本だけが、国際的に
孤立して
いると言って過言ではありません。まして、普天間基地の移設を名目に
行われよう
としている沖縄での新たな米軍基地建設など、一片の正当性もありま
せん。

 ビッグレスキューに対抗しては「多文化共生防災実験」が行なわれ、多くの在日
外国人が参加しました。戦争国家作りの露払い役としての石原発言の狙いと、戦
国家作りという日本政府の狙いは、だれの目にも明らかです。また、国際自然
保護
連合(IUCN)の総会は、沖縄において海上基地やヘリパッド建設が予定され

いることを懸念し、「ジュゴン、ノグチゲラ、ヤンバルクイナの保全決議」を採択
ました。

 私たちがしなければならないのは、在日外国人敵視ではなく、過去の歴史を学び、
互いの文化・生活を知り「友」となる努力です。新たな戦争の火種となる基地を作
ために金を注ぎ、自然を破壊することではなく、豊かな自然を守ることです。道
理の
ない軍事演習をやめさせることです。

「戦争と破壊」のための数々の動きを、21世紀に持ち込ませないために。そして21
世紀を平和で夢と希望にあふれる世紀にしていくために。

20001112
          11.12あいば野日米合同軍事演習反対集会 参加者一同