月6日 浜松基地前平和広報行動

浜松基地は三方原の台地にあります。4月になるとここには強い西風が吹きます。この日は快晴。名古屋や静岡からの参加者を含め15人が集まり、浜松基地へと要請書を渡しました。イラク戦争にともない、米軍は朝鮮監視に向けて浜松のAWACSの派兵をもとめてきています。

今回の行動ではAWACSの朝鮮監視行動への派兵中止をもとめました。対応した基地広報担当者は「空幕にきいてほしい」とAWACS派兵については「知らない」といいました。

要請の後、基地横でミニコンサートをおこない、基地広報館まで戦争をやめろ、AWACSの派兵反対、浜松を戦争の拠点にするな、自衛官も反戦を、といったコールをしながら歩きました。

この行動の後に、今年の空の日米共同訓練がアラスカでおこなわれ、AWACSやF15の移動は米軍機による空中給油をうけてのものとなることが報道されました。まさに、侵攻につながる訓練です。  

今回の行動に参加した人から次のような感想が寄せられました。要約して紹介します。

4月6日の反戦とAWACS派兵の中止デモに参加しました。初めて見た浜松基地は、私にはとても重くのしかかりました。正門にたっている自衛兵が背を伸ばして強い風にびくともしないでただ立っているのを見て、私は泣きたくなりました。あの人が殺されてはならないと思いました。何メートルか先に、私たちを見ないようにして立っているその人が、わたしとともにいまこの世界にいるということを知ったのです。その人が、戦争に行くかもしれないのです。その時初めて体感しました。わたしの足がふんでいるこの地の先には、私と同様に気持ちや感覚や考え方を持つ人がいるのだということを。切ないほどの悲しみを感じました。それはとても辛いものでした。私は、こんな気持ちはいらないと思いました。NO SAD !! そして、NO WAR !!!


自衛官を戦場に送らないためにも、民族、宗教、国境を越えて人間が手を結びあうためにも、戦争をやめろ、浜松を戦争の拠点とするな!の声を高めていこう。                    

(T)

4月6日日曜日、浜松基地へNO!AWACSグアム派兵・NO!朝鮮監視派兵・広報館問題で申入れを行いました。参加者は15名。静岡、愛知・不戦ネットからや若い人の参加もありました。

申し入れないようについては、以下のとおり。

そのあと、浜松基地広報館へむけて、戦争への賛美をやめろ、子供に戦闘服を着せるなを訴えデモ行進を行いました。

(申し入れ書)


日本国政府首相様                2003年4月6日

防衛庁長官様                NO!AWACSの会浜松

浜松基地司令様               4.6基地前行動参加者一同

浜松基地隊員様

 米軍支援にむけてのAWACSの朝鮮監視活動計画の中止などを求める要請

AWACSは戦争の起点となる軍用機です。今回のイラク戦争でも開戦前からサウジに米AWACSが、トルコにNATOのAWACSが展開しています。   

イラク戦争開戦前の3月15日に、米軍は朝鮮での米軍偵察機の活動の支援を口実に、浜松基地のAWACS朝鮮監視派兵を求めてきました。20日のイラク戦争の開始にともない、日本政府は朝鮮監視へのAWACSの投入を決めました。

 わたしたちはここに、この米軍支援にむけてのAWACS朝鮮監視計画の中止をつよく求めます。

 米軍の偵察(スパイ)活動を支援することは朝鮮への軍事的挑発行為であり、先制攻撃論をとるブッシュ政権の動向から見て、きわめて危険な行動となります。AWACSの情報は米軍とリンクしています。AWACSの情報から米軍の攻撃がはじまることになります。AWACSの投入は日米共同作戦の発動でもあります。グアムでの共同訓練でみられたように、日本のAWACSが空の司令塔とされることも考えられます。

このような活動は、日本国憲法第9条に反する行為であり、朝鮮の平和的統一をもとめる民衆の想いにも反するものです。また浜松を再び派兵・戦争の拠点とするものであり、わたしたちはアジアの平和と友好を求める立場から、それを認めることはできません。

自衛隊員のみなさん。

みなさんはイラク戦争の現状をどう見ますか。内外の反戦や批判を無視して戦争をすすめたり、それを支持したりする政権を信用できますか。みなさんの生命をこのような政権が握っているのです。

世論が反対していても「この戦争は正しい」といえますか。「悪いのはイラクであり、先制攻撃は許される」といいきれますか。民間人を射殺したのち「フセインが悪いからだ」と居直れますか。「戦場はストレスがたまるが、戦闘させれば発散する」と語る人たちに合意できますか。人間を戦争の機械にすることは人間性に反することです。すでにイラクの民衆がたくさん死んでいます。こどもたちの胸を空爆の音や家族の死がおおきく傷つけています。

米兵たちは米政府の「早期に終結する、我が軍の死者は少ない、我らは解放軍だ」という甘言とわずかな危険手当で40度をこえる砂漠での行軍を強いられています。イラクの市民を殺害する最前線に彼らはたたされます。かれらは劣化ウランの粉塵を浴びることになり、次世代まで不安をかかえることになります。わたしたちは、兵士を早くふるさとに帰すべきだと思います。

戦死した息子にむかって「ブッシュの英雄になるより臆病でいいから家族のもとにいてほしかった」と家族は語っています。いま、日本政府は戦争を即中止するために尽くすべきであり、自衛隊の海外派兵をもくろむべきではありません。浜松市議会も3月24日平和的解決を求める意見書を採択しました。

いま内外で反戦平和の声が高まっています。その力は戦争を止める力になります。それは、イラクや朝鮮の民衆が軍事攻撃による死をまぬがれ、米兵や自衛官が命令によって殺人攻撃に手をそめなくてもいいということにつながります。国家や民族が違ってもそこには人間が住み、さまざまな夢や希望を持っての生活があります。戦争という暴力では人間の心をつかむことはできません。

軍事や石油などの独占企業の意思を呈するアメリカのネオコングループの策謀は失敗に向かいつつあります。今回の戦争は国際法を無視する侵略であると多くの人々が語っています。

日本政府はこのような戦争を支持し,さらに朝鮮敵視の姿勢をとる政治家たちは軍拡路線をあゆんでいます。日本は非常に危険な方向にすすんでいます。

韓国の民衆運動のなかでは、「イラクの戦争を止めることは、朝鮮での戦争を止めること、それは我らの生存権に関わること」と語られています。AWACSによる米軍を支援しての朝鮮監視派兵は、このような韓国をはじめとするアジアの民衆の思いに反するものです。

みなさん、反戦平和の声に耳をかたむけてください。憲法9条が自衛隊員の生命を守ってきた歴史に思いをはせてください。現在の米軍を支援することはきわめて危険なことです。現在なすべきことは、イラクでの戦争を中止し、朝鮮で戦争が起きないようにする平和外交であるとわたしたちは考えます。

よって以下を要請します。

1 AWACSの朝鮮監視派兵計画を中止すること

1 グアムへAWACSを派兵しての日米共同訓練を中止すること

1 米軍機からの空中給油訓練計画を中止すること

1 空中給油輸送機の導入を中止すること

1 広報館で子どもに戦闘服を着用させないこと

1 首相はイラク戦争の支持を撤回すること

1 基地司令はAWACSの撤去を具申すること

AWACSの朝鮮監視飛行にNO!

          浜松を再び派兵拠点にするな

4月6日(日)平和広報行動

 03年3月20日(日本時間)、アメリカによるイラク攻撃が始まった。その日、共同通信(ワシントン発)の記事が報道された。その内容は、3月15日、アメリカ政府は対イラク開戦後の朝鮮北部への米偵察機の監視飛行の安全確保のために、日本のAWACSの日本海上での監視飛行を要請し、日本は監視飛行に踏み切る方向で調整、というものだった(中日3.20)。20日夜、防衛庁はイラク戦争の開始を受け緊急対策本部を設置し、すでに展開しているイージス艦に加え、AWACSの投入を決めた。また、P3Cの監視飛行や主要海峡への自衛艦の配置も決めたという(静岡3・21)。

3月20日はイラク戦争開始の日のみならず、「朝鮮有事」に向けて自衛隊浜松基地のAWACSの派兵が決定された日でもあった。それは日米共同作戦の発動であり、浜松基地が派兵・戦争の拠点として実働していくことが決まったということである。

この日の夜、浜松駅北にある1945年の米軍による空爆で生き残ったプラタナスを反戦アートとキャンドルで飾り、三線とアジアの太鼓で反戦反空爆をアピールした。また、政府とアメリカにイラク戦争中止、戦争支持の撤回、AWACSの朝鮮監視飛行計画中止の要請書を送った。イラク反戦の声は、伊東・下田・三島・静岡・浜松など県内各地で起こり集会やデモが広がっている。3月14日のNO!の会呼びかけのデモには60人、23日のデモには120人が参加、10代20代の参加が目立ち、ブラジル・ペルー・バングラディシュ・オーストラリアなどの人々の参加もあった。

ブッシュ・ネオコン政権による戦争政策に対し世界各地で反戦運動がたかまっている。韓国政府のイラク派兵案に反対する市民は「イラクでの戦争をとめること、それは朝鮮への戦争をとめること」と語り、3月25日抗議に押されて韓国議会は派兵案の採決を見送った。浜松のAWACSの朝鮮監視派兵に反対することは韓国を始め世界の市民の反戦の想いと結びつくものであると思う。浜松を再び戦争の拠点にしてはならない。

4月6日、10時から浜松基地正門前でAWACS派兵にたいする抗議の申し入れとデモを予定している。参加を呼びかけます。


AWC韓国委員会イスガプさんからのメッセージ

AWACSに反対する浜松の民さんに送る連帯メッセージ

 皆様方の反戦平和運動に、熱い連帯のごあいさつを申上げます。

 アメリカ帝国主義は世界覇権を掌握するために、無辜の民衆を無慈悲に虐殺しています。今も、イラクで無差別爆撃を加えて、数多くの死傷者が発生しています。

 米帝国主義の戦争は、イラク侵攻で確認されたようにイラクの石油を奪取して中東で覇権を掌握するための侵略戦争です。

 イラク戦争に続いてアジア覇権を掌握するために韓半島を侵攻することが憂慮されます。

 米国のイラク侵略戦争に日本帝国主義が積極的に共助をしていることは絶対に許す事ができません。このような重大な時期に、浜松の民衆が戦争に反対して平和のために闘争されていることは、真にアジア平和のために大きな寄与をしていると確信します。

 皆さん方がよくご存知のように、かつて朝鮮戦争で日本帝国主義が、米国の侵略者たちと結託して基地と民衆虐殺兵器を大量支援して、韓国民衆を大量虐殺した歴史を決して忘れることはできません。

 かつてての戦争犯罪行為に対する何らの反省もなしに、ふたたび米国と日本が結託して侵略戦争を敢行する戦争犯罪行為を絶対に許さないという皆さん方の固い決意を心から感謝し、わが国の民衆も皆さんの闘いに、ともに熱く連帯します。

 私たちは、皆さんの闘いに力を得て、必ず米日帝国主義の戦争策動を食い止め、真の平和を闘い取るでしょう。

 本日の皆さんの平和を愛する立派な精神が、遠からず日本全国に、戦争に反対し平和を愛する大きな波として、広く拡大していくことを祈願しながら、もう一度、熱い連帯のあいさつを申上げます。

1、侵略戦争に反対しアジアの真の平和を闘い取ろう!

1、アジアのすべての地域から米軍を撤収させよう!

1、日本政府は過去の戦争犯罪行為に対して謝罪せよ!

1、日本はこれ以上米帝国主義の侵略戦争と結託するな!

1、日本政府は世界民衆の戦争反対の声に耳を傾けよ!

2003.4.6 AWC韓国委員会