陸上自衛隊の第二次派遣命令の撤回と
自衛隊のイラクからの即時撤退を求めます

2004年5月7日

小泉純一郎首相

石破 茂防衛庁長官

 4月27日、石破茂防衛庁長官は、陸上自衛隊の第一次派遣部隊と交代する「第二次イラク復興支援群」に対して派遣命令を出しました。この命令は、「イラク復興支援特別措置法」に基づいてのものです。

 私たちは、派遣の根拠となっている「イラク復興支援特別措置法」に照らしても、この第二次派遣命令は違法であると考えます。したがって、派遣命令の撤回とイラクで活動する全ての自衛隊の即時撤退を強く求めます。

 「イラク復興支援特別措置法」では、「戦闘行為が行なわれておらず、かつ行われることがない」地域でのみ、自衛隊による「人道復興支援活動」「安全確保支援活動」が認められています。しかし、陸上自衛隊が駐屯しているサマワでは、4月7日に自衛隊宿泊地近くに砲弾が打ち込まれたのに続き、29日にも2発の砲弾が打ち込まれました。また22日と30日には同じくサマワに駐屯するオランダ軍の宿営地に迫撃砲弾が打ち込まれました。こうした攻撃が米英占領軍に協力する自衛隊やオランダ軍を標的にしたものであることは、誰の目にも明らかです。

 またファルージャでは、四人の米国人傭兵が殺害され、死体が焼かれたという事件をきっかけに、米軍はこの二〇万都市を海兵隊で包囲、遮断し、電力、水の供給を絶ち、都市住民への無差別攻撃を行っています。二〇〇人近くの子どもと多くの女性を含む非戦闘員の一般市民数百人が米軍に殺され、一〇〇〇人以上が負傷したと伝えられています。

 こうしてイラク全土で、イラクの人々敵にした戦争が続き、拡大しているのです。つまり、「イラク復興支援特別措置法」の大前提である「イラクの再建」そのものが瓦解しているのです。「すみやかな再建を図るためにイラクにおいて行われている国民生活の安定と向上、民主的な手段による統治組織の設立」と定義されている「イラクの再建」、その前提である「国民生活の安定」などはどこにも存在していません。「イラク復興支援特別措置法」に照らしても、ファルージャなどにおいて一般民衆を犠牲にする軍事行動を展開しているアメリカ占領軍に協力することは許されていません。また「民主的な手段による統治組織」が存在しない中、米国のかいらい政権の樹立に協力することもゆるされていません。このように「イラク復興支援特別措置法」の大前提が崩れた以上、日本政府は、自衛隊のイラク駐留が違法になってしまったことを認め、直ちにその撤退を宣言し、そのために必要な手続きをとることを私たちは日本政府に要求します。

呼びかけ団体

ほっかいどうピースネット

賛同団体

イラク派兵違憲裁判静岡原告予定者有志

憲法を学ぶ会

さっぽろ自由学校「遊」

自衛隊の海外派兵と戦争協力に反対する実行委員会

週刊金曜日札幌読者会

戦争なんて認めない!市民運動大集会

戦争への道を許さない女たちの会札幌

戦争協力を拒否し、有事立法に反対する全国Fax通信

派兵チェック編集委員会

非核・平和函館市民条例を実現する会

不戦へのネットワーク

平和・人権・環境を守る岐阜県市民の声

NO!AWACSの会浜松

平和と人権のための市民行動静岡

平和を守り、くらしに憲法を生かす会・旭川

水と森と平和の声

有事法制反対ピースアクション