2007年10月21日 浜松基地要請行動
基地祭の日に要請しました。
以前は制服姿の隊員が交通整理していたのですが、迷彩服の警備隊員が門の外に出て交通整理、防弾服の警察が周辺を巡回、屋上からの要請の監視、要請後の警衛隊員の基地外での尾行、私服らしいものによる撮影、3台の右翼宣伝カーの街宣など、年々基地周辺の雰囲気が悪くなっているようです。
日本国首相様 防衛省長官様 2007年10月21日
浜松基地司令様 NO!AWACSの会、人権平和浜松
イラクからの航空自衛隊の撤退とPAC3配備の中止、基地祭の中止を求める要請書
浜松基地からイラクへとすでに25派に及ぶ派兵がおこなわれてきました。この11月と12月には空自第14期26派27派の派兵が予定されています。わたしたちは航空自衛隊のイラクからの撤兵を要請します。
イラク駐留米軍司令官だったサンチェス元陸軍中将は、10月12日、イラク戦争計画が非現実的であり、この戦争の現状を「終わりが見えない悪夢」と表現し、この戦争が失敗であると語っています。かれはブッシュ政権のイラク政策を強く批判し、米の政治指導者たちを「無能」、「職務怠慢」、「軍人だったら、軍法会議にかけられる」とまで発言しています。
このような認識は米軍中央のものとみていいでしょう。いまも米軍の攻撃は多くの市民の死傷者を生みだし、イラクに破壊と混乱をもたらしています。アメリカによるアフガン・イラクなどへのグローバル戦争は、国際法を無視した軍事的破壊攻撃であり、国際的な批判を浴びています。このような戦争への支援はすぐに中止すべきです。
航空自衛隊は米軍などの空のタクシーとなり、イラク特措法自体に反する輸送をおこなっています。民主党は10月18日に「イラク復興支援特別措置法廃止法案」を参院へ提出しましたが、イラクからの撤兵につながる法案提出はこの国の多くの民衆の想いを示すものです。
他方、政府は10月17日「新テロ対策特別措置法案」を国会へ提出しました。この間の市民団体の調査により、インド洋・ペルシャ湾で海上自衛隊によって給油を受けた米艦船が、イラク攻撃に参加していることが明らかになりました。テロ特措法の趣旨に反する実態と自衛隊の米軍の戦争支援の状況の一端が明らかになったのです。政府は空と海からの米軍支援をすぐに中止し、その全活動を市民の前に公表すべきです。
この10月には自衛隊内の文書から、2004年の立川テント村への反戦ビラ弾圧事件が、警察と自衛隊情報保全隊による計画的談合的逮捕であったことが明らかになりました。イラク戦争に反対する行動への逮捕事件が恣意的・計画的に行われたことは大きな問題です。まさに軍と警察による謀略的検挙であり、公権力による表現の自由、精神の自由への侵害、公権力の濫用、憲法違反行為です。そのような検挙弾圧事件の責任者こそ、処罰されるべきです。
日本はアメリカとの軍事的一体化をすすめています。ミサイル防衛システムは米軍のグローバル戦争による先制攻撃を支えるシステムであり、ロシアを始め各国がMDシステムの一環であるPAC3の配備に反対しています。
このPAC3を浜松基地へは2008年度中に配備するといいます。東京での9月の交渉で、市民団体が「PAC3は2008年度配備分から三菱重工のライセンス生産品が配備されるが、関連装備も含めて三菱重工のPAC3関連受注(契約)額はどれくらいか」と聞くと、防衛省側は、「浜松配備(08年度)分として05年度契約額(ミサイルと地上装置)約540億円」と答えています。それは税の無駄遣いです。またMDはアジアに軍拡と危機を拡大します。このようなMD計画、PAC3配備は中止すべきです。
8月末の
航空基地祭によって地域は大きな騒音に包まれます。基地祭前の数日間は浜松の空は戦場のように軍用機の音が響きます。基地祭では軍用機を飛行させ、それを観て楽しませるかたちで軍事文化が宣伝されます。私たちは騒音と軍事の文化ではなく、平和的な文化を求めます。そろそろこのような基地祭は中止すべきではないでしょうか。住宅地を下にしてのブルーインパルスの曲技飛行などもってのほかです。
現在、グローバル戦争がすすめられています。インド洋・ペルシャ湾、アフガン・イラクが戦場となり、浜松基地からの兵員を含む部隊がイラクの空を飛行し、米軍を支援しています。現在は戦時であり、このような戦時を平和に変えていくことこそ求められています。
首相・大臣・基地司令においてはこのような戦時を平和に変えるための活動をすすめることをここに求めます。
航空自衛隊はイラクから撤兵すること
海上自衛隊はインド洋・ペルシャ湾から撤兵すること
自衛隊のイラク・アフガンでの全活動を市民の前に公表すること
政府調査により立川テント村弾圧事件の全貌を明らかにすること
MD計画とPAC3配備を中止すること
基地祭とブルーインパルスの曲技飛行を中止すること
グローバル戦争への支援を止め、戦時を平和に変えるための活動をすすめること