20083.23イラク戦争5周年 イラク反戦デー浜松行動

  

 イラク戦争から5年、浜松で集会を持ち、映画「基地はいらないどこにも」を上映し、米軍再編についての報告会をしました。

 映画の感想には以下のようなものがありました。

○沖縄からイラクに行ったときに「お前の島から来た米軍の飛行機によって殺された。薬を届けても感謝されない。米軍と共存している沖縄って何だ」という問いかけを受けたという発言があった。沖縄のみならず、この日本も問われるということだ。この国の政治的・精神的貧困が問題。

○人を踏みつけたら眠れない、金は人間をだめにする、という発言がいい。

○保守といわれている人々が米軍再編に際し、ミサイルを打ち込まれても反対!戦車にひかれても反対!このまま黙っていたら100年経っても基地の町!と反対する姿が印象に残った。

○基地の街に本当の繁栄はない。

○「ミサイル防衛」は日本の防衛ではなく、戦争の防衛であり、人殺しの行為を守ることであると思った。

 映画の後、米軍再編についての報告がおこなわれた。

 報告は、グローバル戦争と米軍再配置、沖縄・岩国の状況についておこなわれた。

報告では、グローバル戦争が宇宙の軍事化、先制攻撃とミサイル軍拡、情報戦・諜報戦を特徴とすること、グローバル軍の形成がすすめられ、統合の推進と能力の重視が重視されていること、グローバル軍では「蓮の葉戦略」がとられ、主要作戦基地(MOB)・前進作戦地(FOS)・安保協力地点(CSL)などに分類されて再編がすすんでいること、アジアでは日本やグアムが主要作戦基地、フィリピンは前進作戦地、シンガポールは安保協力地点となること、グローバル軍としての日本地域での再配置では司令部レベルでの日米一体化がすすみ、MDによる米本土防衛と指揮統制システムの連携がすすんでいること、負担の分担から「権限の分担」へと再編されること、この中で憲法改悪と恒久派兵法制定の動きがあること、しかし憲法第9条第2項の交戦権の否認は今も生きていてその重要性がいっそう増していること、それが自衛隊員の生命とアジア民衆の生命を守っていること、軍隊は住民を守らないし武器で平和はつくれないこと、各地での反戦平和運動が重要であること、市民一人一人が声を上げ状況を変えていくことなどが出された。

集会後、浜松駅前の「市民の木」の前で演奏と共にチラシまきをおこない平和を呼びかけた。

 

以下はチラシの内容。

止めよう! グローバル戦争 PAC3の浜松配備にNO

浜松基地からのイラク派兵の中止を!

 イラク戦争から5年がたちました。この戦争の口実とされた大量破壊兵器の存在は無く、イラク情勢は混乱し、アメリカによるこの戦争のあやまりが明らかになっています。しかし日本はこの戦争を支持し、イラク派兵を継続し、アメリカ軍を支援しています。空自浜松基地からはすでにイラクへと15期、のべ100人ほどの隊員が派兵されています。私たちはイラク戦争の中止と自衛隊の撤兵を求めます。

浜松を戦争の拠点にするな! NO!PAC3

 浜松にはかつて陸軍爆撃隊があり、浜松から派兵された部隊はアジア各地を爆撃しました。また毒ガス戦の研究もおこない、戦争末期には特攻隊も編成されました。浜松は戦争の拠点でした。1990年代末には、空の司令塔といわれるAWACS(エーワックス・空中警戒管制機)が浜松基地に配備され、浜松はふたたび戦争の拠点となりました。さらに2008年度には「ミサイル防衛」によって新型ミサイルPAC3(新型ペトリオットミサイル)が配備されようとしています。私たちはAWACSの撤去とPAC3の配備中止を求めます。

ミサイル軍拡は憲法第9条の破壊!

 グローバル戦争での先制攻撃(侵略行為)のための盾が「ミサイル防衛」です。ミサイルの配備は先制攻撃の準備であり、戦争へと社会を引き込みます。グローバル戦争のために、米軍の再配置がおこなわれ、新基地建設と日米の統合司令部の編成がすすめられ、宇宙の軍事化、先制攻撃や諜報戦などがすすめられています。ミサイルによる交戦は、戦争の放棄や交戦権を否認した憲法第9条を破壊することになります。ミサイル軍拡の照準は憲法第9条でもあるのです。また、「ミサイル防衛」には数兆円が投入され、三菱などの軍産複合体の利権になり、戦争ができる国づくりをいっそうすすめることになります。

 21世紀をこのような軍拡と戦争ではなく、グローバルな反戦・平和の時代にしていきましょう。