2009.10.17米軍サンダーバーズの飛行中止要請行動
2009年10月17日
防衛省大臣様 NO!AWACSの会
浜松基地司令様 人権平和・浜松
基地祭での米軍サンダーバーズの飛行中止と米軍との軍事的統合の中止を求める要請書
2009年10月17日の基地祭で、米軍の曲技飛行団であるサンダーバーズの飛行がおこなわれようとしています。2004年にも「西太平洋ツアー」の一環で、浜松・百里・三沢でサンダーバーズの飛行がおこなわれようとしましたが、天候が悪く中止され、嘉手納では行政が反対して飛行中止を求め、飛行できませんでした。
2009年は「西太平洋・東アジアツアー」の形で千歳・浜松・三沢での飛行が組まれています。サンダーバーズはF16を使用し、騒音は大きなものです。また2003年9月にはアメリカのマウンテンホーム基地での曲技飛行中に墜落事故を起こしています。浜松基地周辺は住宅が密集しています。大きな騒音や事故の危険のある曲技飛行は中止すべきです。
昨年の基地祭の際、モザイカルチャーでのブルーインパルスの飛行の中止を求めましたが、2009年9月19日、浜松市の実行委員会と自衛隊は飛行を強行しました。報道記事によれば、ブルーインパルスの轟音で飛行直下にある動物園のダチョウが足をばたつかせて走り回るなど多くの動物たちが変調をきたしたといいます。それは人間にとっても同様です。
軍用機の騒音は体調に異変を与え、軍事的文化の宣伝は平和的な精神や文化を育てません。花と緑の祭典であるモザイカルチャーに軍用機の飛行や軍楽隊を呼ぶことは、軍事基地があることによって平和的精神と文化が貧困の状態にあるということです。
私たちはサンダーバーズの飛行の中止をここに強く求めます。
2009年9月末、市民の情報請求から航空自衛隊のイラク輸送の実態の一部が明らかになりました。空自のイラク派兵に対して、私たちは派兵のたびにその中止と撤兵を求めてきました。その際、C130による輸送が米軍の後方支援であり、日米の軍事的な一体化であり、憲法違反であることを指摘してきましたが、それを立証する内容でした。
浜松基地の120人余をはじめ、イラク(クウェート)に派兵された空自の隊員は3600人ほどであり、2004年3月から2008年12月までに821回・約46500人を空輸しました。今回明らかになったのは、そのうちの2006年7月から2008年12月までのものであり、その間に空自が輸送した人員26384人のうち17650人が米軍でした。米軍が輸送人員の67%を占めています。まさに3機のC130と200人の派兵空自隊員は、米軍を輸送する「空のタクシー」と運転員・整備員であり、「人道復興支援」は口実であって、その本質は「米軍後方支援」でした。
浜松基地から派兵された隊員も米軍輸送を担い、輸送された米軍兵士と武器によって、多くのイラク民衆が死傷を強いられました。浜松がこのような形で再び戦争の拠点とされたことに対し、私たちは強く抗議し、更なる情報の公開と海外にふたたび隊員を派兵しないことを求めます。
また、2009年3月末、政府は破壊措置命令を出し、浜松基地のPAC3ミサイルを東北へと実戦配備しました。2008年のPAC3浜松配備の際には「教育用」と宣伝されましたが、実際には実戦に使用されました。このミサイル防衛は日米の軍事的一体化をすすめ、ミサイル軍拡をもたらすものです。
浜松基地の歴史は80年余、はじめの約20年は陸軍爆撃隊のアジア爆撃の歴史であり、20世紀末からはAWACSやPAC3を配備しつつ、イラク派兵などの海外派兵をすすめて米軍と一体化するという戦争の歴史を歩んでいます。私たちはこのような動きに抗議し、日米の軍事的統合の中止を求め、その統合の象徴でもあるAWACSやPAC3の撤去を求めます。浜松上空での米軍サンダーバーズの曲技飛行などもってのほかです。