アフガニスタン・イラクへの戦争がはじまろうとするとき、私たちはこの浜松空襲で生き残った市民の木で反戦を呼びかけてきました。しかし、戦争ははじまり、アメリカ軍によるアフガニスタン戦争から10年、イラク戦争から7年が経とうとしています。わたしたちはこの地で、アメリカ軍のアフガニスタンとイラクからの即時撤退を、市民の皆さんに訴えます。
この10年間は、アメリカによるグローバルな戦争とそれを支えるグローバリゼーションの世界支配の時代であり、殺戮と格差の拡大をもたらしました。しかし、世界各地で反戦平和の声が強まり、金融恐慌のなかで新たな社会的連帯経済への転換も模索されるようになりました。
グローバルな平和へ!
その動きはアメリカや日本での政権交代となりました。しかし、今もアメリカ軍はイラク・アフガニスタンの占領を続けています。いまこそ、占領をやめて戦争の時代を終わらせ、グローバルな平和をつくることが求められています。
日本の自衛隊はイラクやインド洋から撤退しましたが、そこでのアメリカ軍支援の実態は明らかにされてはいません。イラク戦争に参加し、それを支持した国々ではその政策の検証が始まっています。日本でも戦争を支援した行為の検証が必要です。
新たな東アジアの友好を!
今年は、日本が韓国を強制併合して100年目です。その後、日本による朝鮮半島の植民地支配が続き、解放後は冷戦による南北分断となり、今も統一されていません。強制併合100年の今、新たな東アジアの共同性を確立し、友好と平和への道をあゆむことが求められています。まず、はじめに、これまで不十分だった過去の清算をすすめるべきです。また、東アジアの非核化、非軍事化も求められます。
浜松を戦争ではなく平和の発信地へ!
かつての侵略戦争時には、浜松は陸軍爆撃隊の拠点となり、浜松の部隊はアジア各地を爆撃し、浜松の工場では軍需生産がおこなわれました。
イラク戦争によって、浜松からは航空自衛隊が幾度もイラク方面に派兵され、アメリカ軍の空輸をおこない、戦争に加担しました。浜松は再び戦争の拠点になりました。
浜松基地には、空中警戒管制機(AWACS)やパトリオットミサイル(PAC3)も配備されるなど、軍拡がすすんでいます。このようなかたちで浜松を戦争の拠点するのではなく、平和の発信地にすべきです。
戦争支援の拡大と憲法改悪の動きのなかで、この3月には、浜松市の子ども条例に「愛国心」が挿入されようとしています。このような動きに私たちは強く抗議します。
2010.3.20 アフガニスタン・イラク反戦デー 浜松ピースアピール