浜松基地自衛官人権裁判第13回口頭弁論報告

2010年4月19日、静岡地裁浜松支部で浜松基地自衛官人権裁判の第13回口頭弁論がもたれ、傍聴には55人の支援者が駆け付けた。

今回の弁論は、主に原告側が出した書証にある原告のSさんの母親の手帳の照合がなされた。手帳には自衛隊内でいじめられた話を聞いての想いが記されている。この間、国側は自死が仕事によるものではないとし、予見可能性を否定する趣旨の主張をしている。また、職場でのNによるいじめについては、責任感が強く信念によって厳しい指導がなされたものとし、その行為を合理化し、パワハラによる人権侵害を認めていない。

次回の弁論までに被告の国側の最終的な主張が明らかになる。原告側は9人の証人尋問を求め、尋証に入っていくことを求めている。今後は期日を設定し、集中的な証拠調べに入っていくことになるだろう。
　この日は、原告との交流集会も持たれた。また、裁判前には駅前での支援のチラシ撒きもおこなわれた。

佐世保、横須賀、札幌、浜松と裁判がおこされ、4団体間の共同もすすんできた。さらに三沢、小松、札幌、呉でも自衛隊の人権に関する裁判がおこなわれ、あるいはおこされようとしている。自衛隊内での人権獲得の闘いが各地ですすんでいるわけである。国側は原告の声を聞き、その要求に誠実にこたえるべきであり、隊内での人権確立に向けての施策を早急におこなうべきである。　　　　　　　　　　　　　　　　　　（T）