2010・12・19 第11回満月まつり浜松コンサート

12月19日、浜松市の竜泉寺で第11回の満月まつりコンサートがもたれ、90人が参加した。今回の出演は、遠州黒潮エイサー、Two Hearts、NO!NO!BAND、地引浩、里壇、生駒、風車(かじまやー)、遠州琉舞エイサー、月桃三線団、OSHOS、泉谷むつみ&村瀬正巳、めでたバンド、美子With Mature2。

満月の夜にはサンゴが産卵する。満月まつりはそのイメージを分かちあい、沖縄ではじまった。1999年のことである。それは、沖縄の島がサンゴの上にあるということ、サンゴなくして自分たちの生存はありえなかったという自然と歴史を確認しながら、現在も進行している植民地主義と軍事主義に根底からNO!を示す活動であり、軍事的動向とは異なる方向へと、平和へのアンサンブルを奏でる場として設定された。

浜松のコンサートは2001年から始まり、今日に至る。その間、この場ではさまざまな表現があった。活字ではなく、音楽であり、それはそこだけの表現であって、今ここにそれを再現することはできない。しかし、参加者はその時空とともにあり、そこでスピリットを分かちあってきた。その記憶は、精神のどこかに刻み込まれ、あらたな植民地主義と軍事主義の動向がうごめくとき、それに流されない感性となり、対抗していく表現の基礎となっていくものである。

歌を歌うこと、楽器を持ち、音を奏でること、それらは生存と情愛を起点とし、殺生と憎悪を乗り越えるものである。表現の行為の根源を問い、それを再確認する営みは今後も続けられていくものであるし、世代を超えて継承されていくべきものである。さまざまな心を示す音たちのアンサンブルとともに。                                                          (NO!NO!BAND・竹)