2011.7.26『祝の島』上映会・浜松
山口県で中国電力がすすめる上関原発建設に反対する祝島(いわいしま)の人々を描いた『祝(ほうり)の島』の上映会が浜松の自然食カレーBIJAでもたれ、40人ほどが参加した。この企画は遠州こたつだんらんツアーの形で、遠州各地で上映され、今回が最後となる。
1982年に中国電力の意向を受けて、上関町長が誘致発言をした。祝島の人々は30年近く反対の声をあげてきた。
原発が地域に対立を生み、地域をばらばらにしたことへの怒り、瀬戸内海の美しい風景と海からの豊かな収穫物、島で伝承されてきた神楽と「お種戻し」の船、棚田をつくった先祖への想いとその思いを石に刻むこと、原発建設地に船を出して、中電の船と対峙する漁民たち、その現場で存在からほとばしる反原発の叫び声、豊かな海を守れ、原発反対!エイエイオーの1000回を超える島でのデモ、ハート形の祝の島にタコ、タイ、ヒジキ、ウニたちが後ろから生命のオーラを送る。
原子力発電が人間の営み、生命のサイクルを破壊するものであることを島々の風景が物語る。その語りを受け止め、わたしたちは、さまざまな現場でその語りを表現していくことが求められている。
原発は安全ではなく、廃棄物の処理もできず、被曝労働を強いる。考えてみれば、原発は、平和と環境と人権に反する存在である。まさに原発は野蛮だ。3.11以後の時代のなかで、自信を持って、原発反対を語ろう。あえて言おう。スマートな語りの「脱原発」ではない。原発反対、反原発だ。それは、原発建設現地と周辺で少数でも闘ってきた人々の歴史の復権だ。 (T)