判決は719日に

即日結審 木村裁判控訴審

 

 2012年510日、14時の開廷時間を前に東京高裁第808法廷には100人を超える人々が詰めかけていた。新規採用されたばかりの磐田市の小学校教員・木村百合子さんが自殺したことについて両親らが公務災害認定を求めて争っている事件の控訴審の傍聴のためだった。48席の法廷に入りきれず多くの人々が法廷の外で待機することとなった。

 この事件は、昨年1215日、静岡地裁において「公務外認定」を取り消す原告勝訴の判決が出されていた。しかし地方公務災害基金静岡支部がこれを不服として控訴したため舞台を移して東京高裁での争いになっていた。法廷では双方の弁論と書証の提出を確認したのち、両親側が求めた学校長の証人申請を必要ないものとして15分ほどで結審となった。判決は、2か月後の7191315分。

閉廷後、弁護士会館で開かれた報告集会も会場からあふれるほどの人々の熱気で、この裁判への関心の高さが伺えた。代理人の塩沢弁護士は「これまでの三十数年の弁護士経験で即日結審となった控訴審で原判決が覆ったことはない」と勝訴への確信を語った。   
                                  (M)