6.3袴田巌さんは無実だ6.3浜松集会
「巌さんを故郷に、一刻も早い再審開始を!」を訴えて、2012年6月3日、浜松市内で「袴田巌さんは無実だ6.3浜松集会がもたれ、60人が参加した。
集会では岡島順治弁護士が、事件の問題点、再審請求での新事実などについて解説した。とくにDNA鑑定は袴田さんの冤罪を示すものであり、今後検察との攻防となるとした。
続いて保坂展人さんが袴田さんとの面会について話し、今後の運動の課題について語った。保坂さんは死刑廃止議員連盟の活動をすすめるなかで2003年3月に面会している。保坂さんは、袴田さんが無実なのに半世紀も拘束され、さらに死刑の恐怖のなかで自己を防御するために拘禁性の異常な行動をとるようになっていると分析した。袴田さんは治療が必要な状況であるが、東京拘置所の医療水準は20年前のままであり、治療が必要と認めようとしない。法務大臣は勇気ある決断をして袴田さんと会うべきであり、国会議員の面会もすすめるべきである。東京拘置所の処遇部長や法務局の行政局長へと要請することもできると話した。
最後に東京や清水の救援会からの連帯アピールがあり、姉の袴田秀子さんが「再審にむけてどんなに厚い壁があっても乗り越えていきたい」と決意を語り、支援を呼びかけた。(竹)
集会アピール 2012年6月3日
袴田巖さんの46年に及ぶ無実を訴える再審の扉は未だ固く閉ざされたままです。
再審は誤った裁判を質し、無実の人を救い出すことにあるはずです。
この間、袴田さんの無実を証明するものは、検察から開示された録音テープや、否認調書など多くの物があります。
昨年末から明らかになっている、DNA鑑定は袴田さん無実をいまさらながら確認できるものです。それは、被害者の血液のDNAと犯行着衣についているDNAが異なり、さらに、犯行着衣から検出されたDNAは袴田さんとは異なるという鑑定結果が示されました。
このことは、「5点の衣類」は犯行着衣ではなかったことに他ならず、すなわち袴田さんは犯人ではなく、何者かによるねつ造証拠であったことが明らかになったことです。
このように、今回のDNA鑑定により、袴田さんは晴れて「無実の死刑囚」から私たちのもとに生還してしかるべきです。願わくは46年の歳月と共に。
しかし、袴田さんの無実の死刑囚としての過酷な46年間を取り戻すことは不可能です。
袴田さんは、警察、検察の誤った捜査ではなく、警察、検察にデッチ上げられ、強制的な自白をさせられ、犯人とされたものであり、裁判官の誤った判断により無実の死刑囚とされたものです。
いま、袴田さんを救い出すため、「裁判官は人権擁護の精神に徹し、検察官は公益の代表者としての使命に省み、謙虚に再審制度の本旨を全うすることに努むべきで」(1967年人権擁護大会決議文より)袴田さんの冤罪を直ちに晴らすべきです。
そしてまた、袴田さんは一昨年8月以降、面会に出向くひで子さんはじめ支援者、弁護士との面会を拒否しています。こうした状況を打開するため、まずは東京拘置所は適切な治療を行い、法務大臣は身柄の解放を行い、静岡地裁は再審開始一刻も早く行うべきです。
私たちは袴田さんの46年間の闘いを支持し、多くの皆さんと力を合わせ、生きて袴田巖さんを故郷浜松へ迎えるため、あらゆることを追求しなければなりません。
袴田巖さんは無実です!
急げ再審 袴田巖さんを生きて故郷に!袴田巖さんは無実だ 6.3浜松集会参加者一同