日米共同司令部の撤去と基地祭の中止を求める要請書
2012年11月18日、エアフェスタという基地祭に以下の申し入れをしました。
日本国首相様 2012年11月18日
浜松基地司令様 NO!AWACSの会浜松
ピースサイクル浜松
日米共同司令部の撤去と基地祭の中止を求める要請書
2012年3月、米軍横田基地の日米共同統合運用調整所への空自航空総隊司令部の移転が終わり、日米共同司令部ができました。「ミサイル防衛」をテコに日米の軍事的一体化がいっそうすすめられました。すでに浜松基地のAWACSはこの共同統合運用に組み込まれています。この横田での日米共同司令部の設置は、集団的自衛権行使につながるものであり、交戦権を否定した日本国憲法に反するものです。私たちはこのような司令部の撤去を求めます。
2012年1月の日米共同統合指揮所演習(CPX)では、米軍横田基地の日米共同調整所が公開され、そこには日本からは統幕長をはじめ陸海空の幹部、さらに情報保全隊、指揮通信システム隊なども参加し、米軍からは在日米軍司令官や在日陸海空軍、海兵隊が参加し、さらにハワイやグアムなどの米太平洋軍が関わっています。このように日米の軍事的共同はいっそう強まっていますが、日米共同統合運用調整所はこの中心になるものです。このような司令部は要りません。
今回の基地祭でもブルーインパルスの飛行が予定されています。浜松基地では1982年の基地祭でブルーインパルスが墜落し、その後、曲技飛行は中止されてきました。1999年に浜松基地はブルーインパルスの曲技飛行を強行しましたが、私たちはこの飛行の再開に抗議し、その中止を求め続けています。すでに基地周辺は人口密集地であり、曲技飛行をおこなうことは危険です。曲技飛行は即、中止すべきです。
もともと基地祭は、軍事の宣伝を通じて市民に安心感を与え、支配を強化するという宣撫工作にあたるものであり、日米の軍事的な共同の動きをおおい隠すものになっています。現実には、アメリカがすすめるグローバルな戦争に日本が組み込まれ、自衛隊の海外派兵が強行され、AWACSやPAC3などがこのアメリカの戦争と一体になって運用されています。基地祭による宣撫、そこでの軍事的文化の宣伝は、平和的な精神や文化を育てるものではないと考えます。基地祭自体を見直し、中止すべきです。
なお、2012年3月の政府の破壊措置命令による「ミサイル防衛」部隊の動きも問題です。浜松基地のAWACSも監視行動に動員されました。朝鮮の「ミサイル開発」を口実とした日本の軍拡とその発動は、北東アジアの平和形成に反するものであると考えます。日本国憲法第9条の精神からみれば、核やミサイルを廃絶するような努力がなされるべきです。また、航空自衛隊は2012年6月の米軍共同訓練「レッド・フラッグ・アラスカ」に浜松基地のAWACSを参加させました。このようなAWACSの共同訓練への参加にも抗議します。
浜松基地への98年のAWACSの配備以降、基地周辺の騒音被害や事故の危険性は増大し、住民の不安と怒りは大きくなっています。AWACSやPAC3の配備は米国によるグローバル戦争と「ミサイル防衛」に日本を組み込むものであり、集団的な自衛権の行使につながるものです。
私たちは、浜松が再び戦争と派兵の拠点となっていくことに反対し、平和的な文化の拠点となっていくことを願い、以上を要請します。