日本国首相様                       2012129

防衛大臣様・浜松基地司令様             NO!AWACSの会・浜松

 

    127政府による破壊措置命令の撤回を求める要請書

 

 2012127日、北の朝鮮政府による「人工衛星」発射計画に対抗して、日本政府はその破壊措置命令を自衛隊に対して出しました。わたしたちはこの日本政府の「ミサイル防衛」による破壊措置命令の撤回を求めます。

すでに121日には破壊準備命令が出され、三重の白山や滋賀の饗庭野などの高射部隊の基地からPAC3が呉へと運ばれ、125日から6日にかけて沖縄本島や宮古島、石垣島に展開し、125日には市ヶ谷・習志野・朝霞などへとPAC3を展開させました。また、佐世保などからイージス艦「こんごう」、「みょうこう」、「ちょうかい」を中心に艦艇を沖縄方面、日本海方面に展開させています。浜松基地のAWACSも警戒飛行に投入されています。米軍もイージス艦「ベンフォルド」「フィッツジェラルド」他の艦艇を送り込み、軍事展開をすすめています。

今回の自衛隊の展開は米軍の軍事作戦の一環をなすものです。米軍は中国と対峙する戦略により沖縄方面への軍事的な展開をすすめていますが、今回の破壊措置命令はその展開に利用されています。また今回の命令は、20123月の米軍横田基地での日米共同司令部(日米共同統合運用調整所)の設立に見られるように、日米の軍事的な一体化を示すものです。日本の軍事的な対応は米軍の衛星からの情報によることになり、その対応は米軍司令部からの指揮を受け、横田で指揮がとられることになります。

米軍横田基地での日米の共同司令部による「ミサイル防衛」の行動は、日米による集団的自衛権の行使につながり、それは日本国憲法に反する行為です。また、今回の命令がJアラートなどを利用して有事訓練に利用されていることも問題です。かつては「鬼畜米英」の言葉で、今では「中国・北朝鮮の脅威」の扇動で軍事展開がなされています。

核とミサイルによる軍拡には終止符をうち、朝鮮戦争の終結と南北朝鮮の統一、平和的な東アジアの形成にむけての政策が求められています。米軍の指揮下での日米共同での「ミサイル防衛」発動はさらに軍拡をすすめることになります。政府は米軍の軍拡を止める方向へと政策転換すべきと考えます。

日米の軍事統合による「ミサイル防衛」発動と破壊措置命令は即時中止するべきです。以上要請します。