「つながろうフクシマ!さようなら原発大集会」

 2013年3月9日(土)、汗ばむ陽気の中「つながろうフクシマ!さようなら原発大集会」(明治公園)が開催され、1万5千人が参加した。主催は「さようなら原発」1000万人署名市民の会。

 第一部はリレートーク。福島県浪江町の柴口さんは、放射線・風評・未だに自宅に戻れないという3つの苦しみについて語った。官邸前金曜集会を主催する「首都圏反原発連合」のミサオさんは金曜集会が全国に広がっていること、ゆるやかに大きくまとまった力になろうと訴えた。「浜岡原発を考える会」の伊藤実さんからは浜岡原発廃炉を求める訴訟の報告。双葉町前町長はこれだけの国民が被曝しているのに誰も責任を問われていないとは?と憤りを示した。

 第二部は呼びかけ人の発言。まず、1000万人署名を呼びかけた鎌田慧さんが、この集会が原発推進の安倍政権に負けないことを誓う集会であること、私たちの思いはフクシマの人たちと共にあるという思いを込めて集会のタイトルをつけたと話した。大江健三郎さんは、ヒロシマ・ナガサキそしてフクシマにつながる「なかったことにする」勢力に対抗して、一つも原発を再稼動させないと決意を語った。

落合恵子さんは毎日を「反原発デー」に!オキナワ・フクシマという犠牲の構造を変えていくこと、どんなことがあっても後ずさりしないという決意を持とう!と檄を飛ばした。澤地久枝さんは、人間らしく生きていける世の中にするための世直し、一人ひとりが自分で考え自分で行動することが大切と訴えた。

広瀬隆さんは、最近の各地での地震がおきているが、それが東日本大地震の余震だけではなく、新たな地震の予兆の可能性があると、指摘した。

司会の木内みどりさんが、署名が820万筆を越えたこと、今日は日本各地のみならず、ロンドン・パリ・ベルリン・ベルンなど世界各地で反原発行動が取り組まれていることを報告すると、会場から大きな拍手が起こった。

トークの最後は、福島県から京都へ避難している斎藤夕香さん。フクシマの事故はまだ収束していないどころか悪化している、忘れられてしまうことが不安、多くの人は情報がなく、知らされもしない、そういう人たちは動けない、避難できない、新しい人たちに伝えることが大事、と訴えた。

 集会後、日音協と制服向上委員会の歌に送られて参加者は都内パレードに移った。フクシマを「なかったこと」にし、原発再稼動・輸出を進める安倍政権に対し、一人ひとりが粘り強くNO!の声をあげていくこと、その声を広めてゆくことが、改めて求められている。               (I)