次回(10月21日)、証人の採否、次々回「証人しらべ」へ
いよいよ大詰め、「たちかぜ裁判」
9月12日「たちかぜ裁判」控訴審第13回口頭弁論が東京高裁でひらかれました。被告・国が提出した乙第249号証を確認し、国側は第5準備書面で「艦内生活アンケート」のコピーの廃棄を海上自衛隊の訴訟専門官がメールで指示したのは証拠隠し、隠匿を意図したものではないと釈明しました。
前回の第12回口頭弁論の後、被告・国は「特命監察に関する追加調査結果について」(7月25日付、乙第249号証)を提出しました。昨年6月、乗務員に書かせた「艦内生活実態アンケート」が隠されていたことが内部告発で明らかになり、海上幕僚長が謝罪し、特命監察を行い「平成24年度特命監察結果について」という報告書を提出しました(2012年8月30日)。今回の報告書はその追加報告というのですが、何人もの事務官の氏名がスミ塗りされていて事実関係が判読できない代物でした。被告・国が何の反省もなく「事件の原因になったものが裁判でも繰り返されている」ことが明らかになりました。弁護側の指摘に裁判長も同調し「工夫して・・・・」と再考を促しました。
さらに岡田弁護団長は「速やかに人証にはいりたい」として第5準備書面への反論は「あえてするまでもない」と裁判の早期進行を求める考えを表明しました。
裁判長の提案で弁論後開かれた進行協議で、次回(10月21日)に証人の採否を決め、次々回には証人しらべに入ることが方向づけられました。
「たちかぜ裁判」控訴審はいよいよ大詰め、最重要な局面にさしかかっている。傍聴希望者で高裁前をうずめ、裁判官に公正な判決を促す行動が求められている。 (門奈)