日本国首相様                      2015514

安保法制の閣議決定に抗議し、その撤回を求める要請書  

NO!AWACSの会浜松

人権平和・浜松

 

本日、政府は「国際平和支援法案」と自衛隊法など10本の法律を一括した「平和安全法制整備法案」を閣議決定しました。わたしたちはこれらの法案の閣議決定に強く抗議し、その撤回を求めます。

 政府は、集団的自衛権の行使を認め、臨戦指針(新ガイドライン)改定をおこない、実際に戦争ができるように安保法制をすすめています。それは、立憲主義の精神、憲法の平和主義、議会での議論、市民の意向などを無視した行為であり、許されないものです。

 法案をみれば、「存立危機事態」では、自衛隊が武力行使できるとし、「重要影響事態」では、アメリカ軍など外国軍隊への後方支援をどこでもおこなうことができるようになります。また、「国際平和支援」の名で、いつでも外国軍隊への後方支援ができるようにし、PKO活動では、自衛隊が警護の名で武器を使用できるようになります。さらに「国際連携」の名で自衛隊を派兵し、「グレーゾーン事態」で、自衛隊が武器を使用できるようにします。すでに衆議院では、文官統制を止め、防衛装備庁の名で武器を調達することが議論されています。

まさに、これらの法案は「平和」の名で飾った戦争法案であり、かつての「東洋平和」「自存自衛」「大東亜共栄」の美辞麗句のように、市民をだますものです。

首相は「不戦の誓いを将来にわたって守り続け、国民の命と平和な暮らしを守り抜く決意」であると言っていますが、この法案は、いつでも、どこでも自衛隊が米軍とともに戦争ができるようするという「参戦の誓い」であり、「市民の命と平和な暮らしを破壊してもいい」とするものです。

わたしたちは、浜松を再び戦争の拠点としてはならないと考え、地域で反戦・平和の取り組みをおこなっています。集団的自衛権の閣議決定、ガイドライン再改定、安保法制の閣議決定などは、日本をグローバルな戦争へとつきすすませるものであり、浜松を戦争の拠点とするものです。戦争への道を歩もうとする政府の行為を、ここに強く抗議し、これらの法案の撤回を求めます。