巖さんの闘いに一層のご支援を
≪ 巌さん、さまざま ≫
2015年 5月3日の朝、巌さんは、「中田島(凧揚げ会場)へ行く」と言って、凧揚げ会場まで行きました。30分くらい歩きましたが、日差しが強く、直ぐにタクシーで帰ってきました。
この日は12時から巌さんを囲んでのカレーパーティがありました。アムネスティの庄司支部長が11時頃到着し、巖さんにあいさつさし、届けられなかった手紙を「巌さんへのファンレター」と庄司さんから説明を受けながら、絵葉書を手にとっていました。
カレーが出来るまで少し時間がありましたがましたが、「腹が空いた」と言いながらも、みんながそろうまで待っていました。
支援の絵葉書について話すアムネスティ庄司理事長
「名人誕生につき、将棋はここではやらない」
食事をする前、手持無沙汰のようだったので、「相手にならない私ですが、将棋をしましょうか」と話しかけたところ、「ここでは将棋はやらん事になった」と。どうしてかと尋ねると、「名人になったから。熊本に名人の協議会が出来た」との答えでした。
私の印象は、お財布をプレゼントされ、「30万ためなきゃ」と言い、その後「10万円」に減額があり、この2日に達成されたことが一つの要因ではないかと思います。「将棋で金儲けをしている」というような事も言っていましたので、10万円たまった事がイコール、将棋での達成感になり、「将棋はしない」と言い始めたのではないかなと想像です。
また、10万円をためるという目標は、「清水に行って自由になるプログラムがある」と目標を決めて、清水の集会に参加したことと同じのように思います。目標を決めて一つの区切りをつけているような感じがします。
10万円については、巖さんが今の時代の10万円の感覚があるのかどうか分かりませんが、逮捕される前の感覚で10万円と言ったらそれなりの大金だったのでないでしょうか。
「お釣りはいらないと言いたかった」と言って、今日もおつりを受け取らずレジを済ませたようです。もっとも、ひで子さんがレジでおつりをもらってきたところ、巖さんは「おつりをもらってきたか」と聞いて、おつりを受け取りお財布に入れたようです。
この「おつりはいらない」とっ言って
いる意味は、巌さんの世界では最大の権力者になっているわけで、その実力を見せなければいけないということのようです。
◎ 東京高裁要請署名とカンパのお礼
この間、多くの皆さんからお寄せいただいたカンパは186,421円( 7/15
現在)です。
また、街頭署名や郵送いただいた署名は、三者協議の日程に合わせて行う、東京高裁への要請行動の中で全国から寄せられた署名と一緒に提出しています。
大勢の皆さんからのご協力に感謝申し上げ、引き続き再審開始・無罪判決を求める活動への応援を心からお願いしたいと思います。
カンパにつきましては、巖さんの生活資金、市民会の活動費、さらには今後巖さんの記録を映像に残すための費用などに充当させていただきたいと考えています。どうぞよろしくお願いします。
◎ カンパ送金先
ゆうちょ銀行 浜松船越
口座記号番号 00890−7−183799
浜松 袴田巖さんを救う市民の会
加藤登紀子さんと出会う
2015年8月15日敗戦記念日の浜松での、平和コンサートに加藤登紀子さんがゲストで来ていました。コンサートの少し前に、巌さんに「加藤登紀子のコンサートを聞きに行こう」とひで子さんが誘い、当初は「加藤登紀子は知っている。東大だな」と言っていて、参加する様子でした。
登紀子さんからは「巌さんがコンサートに来てくれれば、終了後少し時間を取りましょう」と好意的な話がありました。しかし、当日は「行かない」ということで、ひで子が一計を案じ、コンサートの終了時刻にあわせ、夕方の散歩に誘いそのまま登紀子さんと会うという作戦を立てました。
見事成功です。浜松駅からすぐ近くのコンサート会場の喫茶店で登紀子さんと会うことが出来ました。浜松の支援者など15,6人が巌さんと登紀子さんの会話を聞きながら、コーヒーを飲んだりしていました。40分近く二人のやり取りがあり、登紀子さんの帰りの時刻が迫り、駅までお見送りすることとなりました。
駅でのお別れで、感激的!?シーンに遭遇しました。
登紀子さんが見送りに来ていた支援者と握手をし、巌さんとは優しく抱きながら別れの挨拶がありました。その場の映像がないのがとても残念でしたが、巌さんのその時の笑顔はこれまでの最高の笑顔ではないかと思うくらい、柔和な、とろけるような感じの笑顔でした。
その笑顔のまま、おずおずとポケットからお財布と取り出し、千円札を持とうかどうしようかという様子で、「これじゃ小さいか」と言いながら、一万円札を登紀子さんに手渡されました。これには登紀子さんもびっくりで、「宝物します」と受け取っておられました。
これまで巌さんからお金をいただいたのは二人だけです。一人は姪御さんの赤ちゃんのりんちゃん。りんちゃんはよく巌さんのところに来ては、巌さんは上手に抱っこされています。「鼻が高いな」とか「重くなったな」と言いながら、「何か買ってやれ」とお小遣いが手渡されるようです。あと一人は弁護士と一緒に来た小学生の女の子には、ニコニコしながら財布を取り出し「やらなきゃいかんな」嬉しそうに1000円札を渡していました。そして3人目が登紀子さんでした。
巌さんにとって、この日の、登紀子さんに何か心躍ることがあったのではないでしょうか。傍らのひで子さんもこの光景を嬉しそうに見ていましたし、見送りに来ていた支援者も思わず大きな笑顔でした。予期せぬ嬉しくも楽しい一瞬を撮り損ねました。(浜松 袴田巌さんを救う市民の会 寺澤)