3・11 浜岡原発の再稼働を許さない静岡県ネットワーク行動

 

福島原発事故から5年目の2016311日、浜岡原発の再稼働を許さない静岡県ネットワークは、午前の記者会見、静岡県知事への要請、午後の中部電力静岡支店への抗議などの行動を取り組んだ。この行動には県内の59団体が賛同した。県知事への要請には20人、中電への抗議行動には100人ほどが参加し、浜岡廃炉!再稼働反対!をアピールした。た。函南、裾野、三島、富士、静岡、藤枝、掛川、袋井、浜松など県内各地からの参加があった。

静岡県に避難している福島県の郡山市の長谷川さん、浪江町の堀川さんも今回の行動に参加した。二人は、故郷を失った無念さや悲しみを語り、事故があってからでは遅い、浜岡原発は再稼働してはならない、政府は今も人災と認めようとせず、責任をとろうとしない、避難の権利を確立すべきと訴えた。

 

 


 静岡県ネットワークは中電への抗議文で、東海地震の震源域の上にある浜岡原発は巨大地震に耐えられない、避難は不可能である、浜岡の事故は日本を分断することになる、未来の世代に放射能被害を与えてはならない、使用済み核燃料の処理のめどがない、電気は原発なしで足りていることなどをあげ、原発災害は歴史的な犯罪であると指摘した。そして、中電による浜岡再稼働推進キャンペーンに抗議し、原子力規制委員会への新規制基準適合審査請求の取り下げを求めた。参加者からは再稼働にむけて強められている原発コマーシャルへの抗議の声が出された。

 201639日、滋賀県の大津地裁は福井県の関西電力高浜原発34号機の稼働停止の仮処分を決定した。今年に入っての関西電力による高浜34号機の再稼働は止められた。反原発の運動は稼働中の原発の停止命令をかちとるに至ったのである。この動きをうけ、浜岡再稼働阻止、廃炉に向けて、力を合わせよう。

 

♪中電の古原発 

 

大きな態度の 中電 東電と同じ

市民のいのちとくらしより かねもうけが大事

メルトダウン・爆発しても 責任はとれない

だからまだ 動かせない 浜岡原発

 

浜岡裁判 勝訴!勝訴! 浜岡原発 廃炉!廃炉!

再 稼働のスイッチは 押させはしない

 

原発依存が少ない 中電の経営

芦浜 珠洲の市民が たたかったおかげ

津波よりも地震でこわれる それが事故の原因

いまもまだ 動かせない 浜岡原発

 

浜岡裁判 勝訴!勝訴! 浜岡原発 廃炉!廃炉!

再 稼働のスイッチは 押させはしない

 

 戦争法制つくりあげ 原発再稼働

格差を広げて 大企業 もうけに走る

原発マフィアのために 殺されるのはゴメンだ

だからまだ 動かせない 浜岡原発

 

浜岡裁判 勝訴!勝訴! 浜岡原発 廃炉!廃炉!

再 稼働のスイッチは 押させはしない

 

浜岡裁判 勝訴!勝訴! 浜岡原発 廃炉!廃炉!

はやく 廃炉にすることが 優良企業

さあ 力を合わせて 原発 廃炉!

イェー!

 

2016年3月11日

中部電力株式会社様

浜岡原発の再稼働を許さない静岡県ネットワーク

浜岡原発再稼働を目指す貴社の一連の動きに強く抗議します

現在貴社は、浜岡原子力発電所再稼働に向けての安全対策と称する工事作業や、地元同意に向けての様々な宣伝活動などを進めていますが、私たちは以下の理由で再稼働には絶対に反対であり、再稼働しないことを求めるとともに、原発推進のための大量宣伝などに厳重に抗議いたします。

1)浜岡原発は想定東海地震の震源域の真上に立地しています。マグニチュード9.0以上の南海トラフ巨大連動地震が起きたら、現在実施中の安全対策が完了しても、東京電力福島第一発電所を上回る重大事故が起こり得ます。 巨大連動地震により「原子炉建屋内の配管や配線が損傷、破断し、炉心の冷却ができなくなる」「使用済核燃料を保管しているプールの水位が下がる」「制御棒が入らなくなる」などの事態が起きる可能性があります。巨大地震に伴う津波で防波壁が倒壊したり、沖合の冷却用海水を引き込む施設が機能しなくなることも十分考えられます。

2)放射能が大量に放出される重大事故の場合、実効性ある避難計画立案はもとより、全ての県民が被曝せずにすみやかに避難することは不可能です。

3)福島原発重大事故から5年になりますが、いまだ10万人が避難生活を強いられ、故郷に戻れる見込みは立っていません。

浜岡原発でもひとたび重大事故が起きれば、静岡県民も同じ苦難を強いられるばかりでく、日本の大動脈を分断し、日本を壊滅させる大規模災害となる可能性があります。お茶、みかん、米作などの農業、漁業、商業、製造業に深刻な損害を与え、地域社会が崩壊し、その回復は不可能であり、世代の継承も危ぶまれています。貴社は福島の教訓から、もっと多くの事を学ぶべきです。

4)福島では子ども達の甲状腺がんが増え続け、その数は166人(疑い含む)に達しています。私たちは子ども、孫、未来の世代に、そのような苦痛や被害を与えるわけにはいきません。

5)使用済み核燃料処理の目途が立たない原発は、危険な核のゴミを将来の世代に先送りするものであり、何万年にもわたる負の遺産は、歴史的に見ても許されるものではありません。

中部電力管内では原発が停止されてから5年になりますが、夏のピーク時でも停電はおろか電力不足も生じることなく、電気は十分足りています。

原子力規制委員会の審査合格で川内原発、高浜原発の再稼働が強行されていましたが、39 日、大津地裁において高浜34 号機の停止仮処分が決定され、稼働中の原発を司法が止めるという画期的な判決が下されました。利潤追求のための原発再稼働は、貴社にとってもリスクが高いばかりでなく、住民にとっては甚大で許しがたい損害と苦痛を、世代を超えて受ける危険性が高く、県民の理解は得られません。原発災害がおきれば、将来にわたって続く歴史的犯罪となります。

よって、貴社の原発再稼働推進キャンペーン、大量宣伝に強く抗議するとともに、原子力規制委員会への新規制基準適合審査請求を直ちに取り下げる事を申し入れます。

以上

 

2016年3月11日

静岡県知事様

浜岡原発の再稼働を許さない静岡県ネットワーク

「将来にわたって浜岡原発再稼働には同意しない」と表明して下さい

東京電力福島第一原子力発電所の重大事故から5年になります。事故原因はいまだ究明されず、放射能汚染水は増え続け、その処理は絶望的な状況です。高濃度放射能が廃炉作業を拒み、事故収束のめどは全く立っていません。

避難を強いられた人々は、家族バラバラ、将来の生活不安、そして今なお不便な仮設住宅や借り上げアパート生活を余儀なくされ、いつ安心して我が家・故郷に戻れるのかも分からない状況が続いています。

政府は除染を進めていますが、農地や山々を全て除染するのは不可能であり、帰還宣言をした地域へ戻るのは高齢者のみです。地域社会のコミュニティが完全に破壊され、復興の見込みも立たず、世代の継承も危ぶまれています。

高濃度放射能汚染水が海洋に漏れ続け、福島の漁業の再建見通しは全く立っていません。牧畜業やコメ作り、果実栽培は福島の農業を支えてきましたが、これらを元に戻すには何年の歳月がかかるのか、誰にも分りません。

私たち静岡県民は、福島の状況は「明日は我が身」と考え、決して他人事ではありません。なぜなら、日本一危険な浜岡原発を抱えているからです。

中部電力が安全対策と称する工事をしていますが、マグニチュード9以上の南海トラフ巨大連動地震が発生すれば、過酷事故を防ぐことは不可能であり、静岡県が福島県の二の舞になることは明らかです。

浜岡原発が再稼働すれば、使用済核燃料が増え、使用済み燃料プールはすぐに満杯になります。12号炉の解体後に出る大量の放射性廃棄物の処分方法も、最終処分場も決まっていません。原子力規制委員会の審査合格で川内原発、高浜原発の再稼働が強行されていましたが、3 9 日、大津地裁において高浜3 4号機の停止仮処分が決定され、稼働中の原発を司法が止めるという画期的な判決が下されました。静岡県民が安心してこの地に住み、生業や産業を継続発展させ、将来にわたって不安なく生活するには、浜岡原発を再稼働させないこと、すなわち脱原発が、一番の安全対策です。

静岡県は原発災害広域避難計画を策定中ですが、全ての県民が被曝することなく避難することは至難の業であり、実効性ある避難計画を策定することは不可能です。

知事は、再稼働に待ったをかける権限をお持ちです。「まだ再稼働の是非を判断する時期ではない」との立場のようですが、私たち静岡県民が今後も安心して暮らせるよう、県民の立場に立ち、『将来にわたって再稼働には同意しない』と、直ちに表明して下さい。

 

 

 

『3・11福島原発重大事故から5年に際して』 県ネット声明

日本中を恐怖のどん底に陥れた、東京電力福島第一原子力発電所事故から5年を迎えます。今もなお、事故原因は究明されず、放射能汚染水は垂れ流しされ、住み慣れた家・故郷を奪われた約10万人の福島県民は、5年たっても避難生活を余儀なくされ、原発関連死が2千人を超えています。

被災した方々は、「将来の見通しが立たない」、「かつての生業(農業・漁業・商工業など)を復活できない」、「家族がバラバラになったままになっている」など、深刻な悩みを抱えています。東電・政府の生活保証金早期打ち切り方針、さらには借り上げ住宅家賃助成も福島県が数年後打ち切りを表明しており、この先どうして暮らしていけばよいのか途方に暮れています。

私たちはこうした福島県民の悲しみ・苦しみ・苦難を一時も忘れたことがありません。なぜなら浜岡原発で過酷事故が起きれば、私たちも同じ立場に陥ることを知っているからです。

福島の事故を二度と繰り返さないためには、原発再稼働をストップし、脱原発社会を実現することが、福島の教訓を未来に活かすことにつながると考えます。

原子力規制委員会の審査合格で川内原発、高浜原発の再稼働が強行されていましたが、39 日、大津地裁において高浜3、4号機の停止仮処分が決定され、稼働中の原発を司法が止めるという画期的な判決が下されました。浜岡原発4 号機について、原子力規制委員会の判断が示されるとされる今秋以降が、中部電力の「浜岡原発の再稼働」を許すのかどうかの正念場となります。

よって私たちは、具体的な活動として、「浜岡原発の再稼働を認めない署名」の推進、世論を高めるための映画上映会・講演会・大規模集会及びパレードの開催、できる限り県内全ての議会で「再稼働反対決議」の可決を目指す取り組み、浜岡原発裁判などで市民運動を盛り上げ、県民世論を喚起することで、川勝平太静岡県知事に「再稼働は認めない」との決断を迫るなど、再稼働反対の運動をすすめていきます。

以上、私たちは3・11 福島原発重大事故から5年に際して、日本一危険な浜岡原発の再稼働を許さないため、全力でたたかうことをここに宣言します。

2016年3月11日

浜岡原発の再稼働を許さない静岡県ネットワーク

賛同団体

 

1 浜岡原発を廃炉にし原発ゼロをめざす沼津市民の会 (沼津市)

2 ぬまづ・浜岡原発を考える会 (沼津市)

3 東京電力と共に脱原発をめざす会・静岡 (熱海市)

4 原発震災を防ぐ風下の会 (三島市)

5 自然エネルギー推進・静岡県東部の会(三島市)

6 すべての原発いますぐなくそう全国会議静岡県東部の会 (三島市)

7 さよなら原発三島連絡会 (三島市)

8 金曜アクション@富士宮 (富士宮市)

9 なくそう原発伊東市民の会(伊東市)

10 原子力いいんかい?@伊東

11 富士の子供を守る会 (富士市)

12 全ての原発とめよう伊豆半島住民連合会 (下田市)

13 放射能からふるさとと子どもを守るために浜岡原発をなくす会 (裾野市)

14 こどもの未来プロジェクト・伊豆 (松崎町)

15 放射能から子どもを守る市民の会・伊豆 (伊東)

16 市民ひろば(三島)

17 三島自然を守る会 (三島)

18 原発なくそうミツバチの会 (函南町)

19 日本科学者会議静岡支部(静岡市)

20 浜岡原発を考える静岡ネットワーク (静岡市)

21 静岡放射能汚染測定室 (静岡市)

22 金曜アクション@静岡有志 (静岡市)

23 福島子ども支援基金 (静岡市)

24 支援交流『虹っ子』(静岡市)

25 しずおかハートNet (静岡市)

26 静岡YWCA (静岡市)

27 浜岡原発廃炉・日本から原発をなくす静岡県連絡会 (静岡市)

28 こっぺぱん文庫(静岡市)

29 原発をなくす清水青年の会 (静岡市)

30 原発いらない清水の会 (静岡市)

31 さよなら原発・焼津市民の会 (焼津市)

32 なくそう浜岡原発・命とふるさとを守る藤枝市民の会 (藤枝市)

33 避難者を支援する志太榛原住民の会 (藤枝市)

34 浜岡原発はいらない島田の会 (島田市)

35 ふるさと初倉を考える会 (島田市)

36 谷口原茶農業協同組合 (島田市)

37 安心して暮らせる島田を創る市民の会 (島田市)

38 浜岡原発なくそう・吉田町民の会 (吉田町)

39 浜岡原発を考える牧之原市民の会 (牧之原市)

40 浜岡原発はいらない・命を守る菊川市民の会 (菊川市)

41 浜岡原発を考える会 (御前崎市)

42 浜岡原発の危険から住民を守る会 (御前崎市)

43 掛川金曜アクション有志 (掛川市)

44 太田川ダム研究会 (森町)

45 浜岡原発を考える袋井の会 (袋井市)

46 浜岡原発はいらない磐田の会 (磐田市)

47 明るい未来を!磐田 (磐田市)

48 やめまい!原発・浜松 (浜松市)

49 浜岡原発はいらない浜松の会 (浜松市)

50 金曜アクション浜松 (浜松市)

51 なくそう浜岡原発・浜松北区の会 (浜松市)

52 浜岡原発はいらない浜北の会 (浜松市)

53 なくそう浜岡原発・天竜の会 (浜松市)

54 浜岡原発はいらない湖西の会 (湖西市)

55 浜岡原発永久停止裁判・静岡県の会 (浜松市)

56 100万人署名を進める南区の会

57 高友会(藤枝)

58 浜岡原子力発電所運転終了・廃止等請求訴訟弁護団 (浜松市)

59 ピースネット静岡(静岡市)