沖縄の旅2016.3  ―沖縄報告 313日〜17日−

辺野古では

 報道されているように2016年313日、シュワブ基地の海軍兵士により那覇市内のホテルで観光客がレイプされるという事件が起きました。(2015年までで女性暴行事件の摘発は129件、147人)

 翌日早朝からゲート前で抗議集会が持たれましたが、そこへ米軍兵士の車がスピードも落とさずに突っ込んできました。人身事故になっても不思議ではない状況でした。県警はそれを見ていたにもかかわらず、米兵から話を聞いただけで、被害者側には何の事情聴取もせず、米兵をすぐに解放してしまいました。米軍兵士の犯罪に抗議する日本人を日本の警察が弾圧する様子を見て米兵は笑っていました。

 また、米軍に雇用された軍警察(日本人)はピストルを腰に下げて抗議する市民と対峙します。弾薬を積んだ米軍車両が先導車もつけずに普通に街の中を走っているのを今回初めて見かけました。これはアメリカに対する日本政府の姿勢によるものであり、独立国のあり方とはとても思えません。日本はまさしくアメリカの属国なのだということを実感させられます。これを許しているのは本土の私たちの無知と無関心だと思います。

 ドイツでは米軍基地内であってもドイツ警察の捜査権があるそうです。日本も早急に地位協定を改正して、米国の植民地・属国であることから脱しなければと実感しました。

 辺野古新基地建設は、市民の非暴力・直接行動の抗議で、いま工事は表向き休止しています。しかし、政府は裁判での「和解」を受け入れながら「従来の方針と何ら変わらない」と公言し新基地建設を断念したわけではありません。

事実、見えない所で、関連工事は進められています。シュワブ第2ゲート付近では土砂を搬入するルートの測量がなされた杭が打たれていました。

 

高江では

6カ所予定されているヘリパット(ヘリコプター着陸帯)が2カ所建設された後、反対運動で工事が中断して2年になろうとしています。

 3月14日、沖縄防衛局は工事車両の搬入を阻止するためにゲート前に駐車してある車両やテントを「移動させるように」と文書と口頭で撤去を要求してきました。法的根拠を示すよう抗議されたため、車への掲示は取りやめたものの、掲示板と監視カメラ2台を設置しただけで引き上げました。

 高江区の集落を囲むように6カ所ものオスプレイ用のヘリパットが完成すれば、とても生活できる場所ではなくなるでしょう。ノグチゲラなども営巣するヤンバルの豊かな森もまた、辺野古の海と同じように守らなくてはなりません。

 

今から、ここから

 訴訟での「和解」を受けて辺野古では表向き、工事は休止しているように見えてはいます。しかし、見えない所で関連する工事は着々と進められています。現に基地内で工事用の波消しブロックを製造するプラントの工事は進められています。そこで

@ 工事用設備・資材の搬入を阻止する

A 工事用仮設道路のための測量をさせないための監視行動

B 全国から運ばれる2100?の土砂を土砂採取地の人々との協働で阻止する

等々の活動が必要となります。

辺野古のキャンプシュワブゲート前へは県外からも多くの人たちが連日、行動に参加しています。今までの水・木曜日の集中行動日に加え、火曜日に県外の人たちに来てもらい、週3日、工事車両の立ち入りを止めたいと現地では計画しています。

 沖縄に行くことで見えてくることがたくさんあります。行けないまでも、知っていることを周囲の人たちに伝えることがとても大切だと思います。多くの人に是非、関心をもってもらい、できる方法でかかわってほしいと切に思いました。

(陽)