5・3浜松憲法記念日のつどい

2016年5月3日、憲法記念日のつどい(主催 浜松・憲法九条の会)が浜松地域情報センターで持たれた。『平和と安全のために安保関連法は必要だ』ってほんと?と題され、塩沢忠和弁護士を講師として行われた。塩沢氏はQ&A方式で戦争法の欺瞞性をわかりやすく説明してくれた。印象に残ったことを記す。

・戦争法は恒久法である。イラク特措法等のように特別措置法ではないので、一旦ことが起これば、新たな法律を作らなくても自衛隊は海外へ出て行くことができる。

・戦争法は立憲主義に反する。

・安保関連法を制定したのに、なぜ安倍総理は憲法を改正すると言っているのか?それは、憲法9条の下で戦争法を作ったために、安倍政権は依然として自衛隊は9条が禁止する「軍隊」ではないと言わざるを得ないからだ。

・「北朝鮮のミサイル攻撃に対処するために安保法制は必要か?」「領土問題(竹島、尖閣諸島)が緊迫しているからこそ安保法制は必要か?」これは街中でよく聞く質問であるが、これらは個別的自衛権で片付く問題である。集団的自衛権は、日本が戦争に関係なくても自衛隊が地球の裏側まで出ていくことができるということを意味するのである。

・日米同盟や戦争法は抑止力にならない。

・9条を生かした外交こそが平和を築いていく。東南アジア諸国連合(ASEAN)の現状に詳しいジャカルタ・ポストのヨハンナ・リリヘナ記者は「紛争は交渉と対話で解決しよう!それがASEANスピリットです。紛争が起こるのは防げないが、紛争を戦争に悪化させない、ここにASEANの要がある。そのために重視しているのが「対話」である。」と、述べている。このような例を引きながら、9条が平和外交の要であることを強く訴えていた。

憲法第9条の価値を強く印象付けられた講演会であった。           (池)