10・16 浜松基地祭への抗議要請行動

 

20161016日、浜松基地へと抗議要請行動をおこなった。行動には静岡からの参加者を含め、9人が参加した。

基地前の風景は、平和への思いの言葉など通じないような世界であり、幼子をベビー車に乗せ、基地に向かう家族、カメラを持って場所取りに熱心な軍用機撮影マニア、阪神、東京など各地からのドライブ客、防衛協会のバスでの動員客など13万人ほどが、基地のなかに吸い寄せられていった。

 安保法制によって海外で自衛隊が戦闘をしかねない状況であるが、そんなことなど気にもしないような訪問客の姿だった。

 そのなか、以下の反戦の抗議要請文を読みあげた。

 

日本国首相様・防衛大臣様                20161016

浜松基地司令様                   NO!AWACSの会浜松

浜松基地の自衛官の皆様               ピースサイクル浜松

                             

   戦争法(安全保障関連法)の廃止と浜松基地航空祭の中止を求める要請書 

 

 安倍政権は、過去の侵略戦争を正当化し、憲法の改悪をすすめてきました。20154月には日米新ガイドラインを改定し、9月に戦争法(安保法)を強行採決しました。11月には日米新ガイドライン改定による、日米の「同盟調整メカニズム」の運用を始めました。201610月末には、戦闘地域での弾薬提供などができるようにと日米物品役務相互提供協定の改定案を国会に出そうとしています。また11月には、南スーダンへとPKOでの駆け付け警護などを新任務とする部隊を派兵しようとしています。

戦争法(安保法)成立により、日本政府は、いつでも、どこでも自衛隊員を送り込み、戦闘させるという状態になりました。政府は、自衛隊員を戦場に送り込み、戦闘をさせ、自衛隊員の死をも利用し、憲法9条をなきものにすることをもくろんでいるようです。7月の参議院選挙で改憲勢力が3分の2をとったことから、憲法を改悪する動きもすすんでいます。

私たちはこのような動きに強く抗議します。戦争法は憲法に違反するものであり、すぐに廃止すべきです。駈けつけ警護、治安維持、米艦防護、集団自衛の名での交戦は、憲法違反です。

現在の政治は、立憲主義を無視し、解釈改憲をすすめ、戦争法を制定するというものです。そのような政治は、グローバルな戦場への派兵を繰り返し、自衛隊内部での抑圧を強め、自衛隊員の生命を軽視するという結果をもたらします。自衛隊員の人権が大切にされず、虐待を虐待と感じない雰囲気が作られ、いじめや自殺がいっそう増えます。

このなか、自衛隊員の人権の運動がいっそう重要になります。立憲主義や憲法を軽視した政治のもとで、戦争法が制定され、自衛隊員が海外に派兵される、そのような動きに危機感を感じる自衛隊員もいます。現憲法は、苦役からの自由や団結を権利として認めています。自衛隊員にも人権があり、不当な命令は拒否できます。

 浜松基地航空祭は防衛関連の民間団体を動員しておこなわれ、ブルーインパルスの曲技飛行も再開されるようになりました。基地祭では、戦争法や自衛隊の海外派兵の問題点は全く示されません。そこに問題があります。自衛隊という軍事組織は、国家の暴力装置であり、基地祭は軍事的な宣撫工作の一環です。このような軍事による宣伝ではなく、平和の文化が大切です。

わたしたちは、戦争法の廃止とともに、浜松基地祭の開催に抗議し、その中止を求めます。AWACSPAC3も、ブルーインパルスの曲技飛行もいりません。海外派兵を繰り返してはなりません。わたしたちは、浜松を再び戦争の拠点にするな!と呼びかけます。その声が、海外派兵を止め、自衛隊員の生命を守ることになると確信します。