4・8 浜ネット 海渡雄一・福島みずほ講演会

 

2017年4月8日、静岡市内で、浜岡原発を考える静岡ネットワーク主催による結成20周年記念、「浜岡原発とめますト〜ク!共謀罪なんていらない!」集会がもたれた。集会では、浜岡原発本訴弁護団の海渡雄一さん、参議院議員福島みずほさんが講演し、約250名が参加した。
 第1部の浜岡原発の講演では、はじめに海渡雄一さんが、原発を巡る裁判の現状と課題について話した。
 海渡さんは、浜岡原発訴訟、伊方原発訴訟、もんじゅ訴訟などについて話し、浜岡訴訟判決の誤りは、当時指摘されたように、自然が証明することになり、福島原発事故となった。福島の悲劇を繰り返さない、そのためにも、原発の再稼働は許されない。原発再稼働については国民の7割が反対している。しかし司法が正しく判断できていないと、判決の事例を示しながら説明した。

続いて、青山弁護士が静岡訴訟について解説し、今は争点整理の段階であり、H断層、浜岡の安全性について、今後、提示していきたいとした。

福島みずほさんは、2011年に菅首相が浜岡原発を止めたことを評価、函館市の訴訟のように、自民党のなかにも故郷喪失につながる原発を拒否する人々があり、保革を越えて連帯し、原発を無くしていきたいと話したと話した。また、国会での「森友学園」と「共謀罪」での論議にふれ、安倍政権の退陣を求めた。

第2部では、海渡雄一弁護士が共謀罪について、つぎのように話した。

共謀罪は刑法体系を崩すものである。すでに共謀罪20、予備罪が50あるが、今回の共謀罪により、277に増加し、所得税法違反や著作権法違反まで共謀罪とされる。捜査により監視社会がすすむ。政府が異議申し立てする団体を一網打尽に弾圧することができるようになる。国連越境組織犯罪防止条約はマフィアなどの経済犯罪が対象で手と対策のものではない。新たな立法なしでこの条約は批准できる。目くばせだけでなく、メーリングリストやLINEを手段として共謀が成立させられる。通信の傍受も強化されることになる。密告が奨励され、2重処罰もなされる。警察は人と人のコミュニケーションを収集することになる。「ラインもできない「共謀罪」」と言えば、若者にもわかってもらえる。かつては国防保安法、治安維持法、総動員法などで戦争すすめたが、特定秘密保護法、盗聴法、戦争法と戦争に向かう法律がつくられ、いま、共謀罪がだされている。日本が戦争をするためのシステムが着々とできている。「共謀罪」を阻止していきたい。

集会後、浜ネットの創立20周年記念交流会がもたれ、浜岡廃炉への決意をわかちあった。