7・25 ピースサイクル浜松、浜松市・浜松基地要請行動

 

2017725日、ピースサイクル浜松は浜松市と浜松基地へと要請行動をおこなった。

浜松市に対しては、市長は平和都市宣言の趣旨にのっとり、平和行政・平和教育をすすめること、中部電力浜岡原子力発電所の全機廃炉を要請すること、浜松基地への美保からの教育隊の移転に、反対の意思を表示すること、航空自衛隊浜松基地の撤去を国に対して要請すること、AWACSとPAC3の廃棄を市民とともに訴えること、空襲死亡者の氏名を刻んだ追悼碑を建てることなどを要請した。

浜松市側は、教育隊移設問題では、防衛省が45自治体を対象に住民説明会を開催すること、教育飛行隊機のデモ飛行をおこなうこと、その後に市長が意思を示すことなどを明らかにした。

市側は、防衛省の空中給油機配備とは無関係という説明をうのみにし、何の批判力もなかった。原発についても再稼働は国の責任とし、行政としての意思を全く示さないものだった。参加者は、市は一体どこを向いているのか。市民を守る視線はないのか、と追及した。

浜松基地に対しては、浜松基地の縮小・撤去をすすめること、AWACS、PAC3を撤去すること、夜間飛行を中止すること、浜松基地への美保からの教育隊の移転を中止することなどを、要請した。その際、美保からの教育隊の移転に関する住民説明会では、もっと多くの地区の市民の意見を聞くよう要請した。

 


 2017年7月25日

浜松市長 鈴木康友 様 

                                   ◎ ピースサイクル浜松

                                    ◎NO!AWACSの会浜松

            平和行政の確立を求める要請書

私たちピースサイクル全国ネットワークは、自転車で全国の人とつながり、反戦・反核、平和、人権、環境保護を訴えている平和運動です。平和や脱原発の想いなどを市民や市民団体、自治体等からピースメッセージとしてお預かりし、到着地のヒロシマ、ナガサキへ届けています。そのために、地域での交流会や自治体訪問などを重ね、原発や基地等への申し入れ行動も行っています。

浜松市は、2011年7月1日「浜松市平和都市宣言」を行いました。わたしたちは、「平和都市」として、自治体による平和のための外交努力と、平和行政の取り組みが必要だと考えます。浜松市は、「平和都市宣言」に沿った平和行政・平和教育を推進すべきです。

その宣言の中に「昭和20年の大空襲により、多くの市民の尊い命を失いました」とあります。大空襲の原因は浜松に軍需工場と軍事基地が存在していたからです。平和都市を語るのであるのならば、市長は軍事基地をなくすために行動すべきです。また、空襲で亡くなった人々の名前を碑に刻み、後世に語り伝えるべきです。

福島第一原発の事故はいまなお収束せず、大気や海を汚染しています。汚染水問題、除染作業の遅れと被ばく問題、子どもを中心とした癌多発、汚染された土地への帰還など事態はいっそう深刻なものになっています。

大地震で中部電力浜岡原発が崩壊すれば、県西部の浜松の市民は被ばくし、居住地を失うとみられます。道路は寸断され、避難もできないでしょう。川勝県知事は6月27日、浜岡原発の再稼働について、今後4年間に中電から同意を求められても同意しない意向を明らかにしました。浜岡原発では事故やトラブル、保安規定違反が昨年から18件発生しています。浜松市長は中部電力に浜岡原発全機廃炉の方針を打ち出すよう要請すべきです。

2017年5月、防衛省は浜松市に航空自衛隊美保基地(鳥取県)の第41教育飛行隊(T400. 10機、隊員百数十人)を2020年に浜松基地へと移転すると申し入れました。

米軍は、沖縄の辺野古・高江での新基地の建設を強行し、岩国基地の強化もすすめています。それを支えるために美保基地に新型空中給油機を配備し、美保基地にある教育飛行隊が押し出され、浜松基地に移転するわけです。美保基地は岩国基地の機能を支え、米軍の戦争を共に担う出撃拠点となるわけです。

浜松基地ではひと月に2100回ほどの離着陸がありますが、移転により600回の離着陸が増加するといいます。これ以上の騒音の増加は、市民の生活権を侵害するものになります。基地機能の拡張ではなくその縮小にむけて政策がなされるべきです。

わたしたちは、憲法第9条の理念をふまえ、東アジアの軍事によらない平和を求め。美保基地への空中給油機の配備などの軍拡に反対し、美保基地から浜松基地への教育隊の移転に反対します。

 

     記

1 浜松市長は、平和都市宣言の趣旨にのっとり、平和行政・平和教育をすすめること

2 浜松市長は、中部電力浜岡原子力発電所の全機廃炉を要請すること

3 浜松市長は、浜松基地への美保からの教育隊の移転に、反対の意思を表示すること。

4 浜松市長は、航空自衛隊浜松基地の撤去を国に対して要請すること

5 浜松市長は、AWACSとPAC3の廃棄を市民とともに訴えること

6 浜松市長は、空襲死亡者の氏名を刻んだ追悼碑を建てること

 

                        2017年7月25日

日本国首相様

防衛大臣様    

浜松基地司令様                        
                                   ◎ピースサイクル浜松

                        ◎NO!AWACSの会浜松

            要   請   書

                           

 ピースサイクルは、戦争と核のない平和な世界を願って、全国各地から平和を訴え、その願いを自転車で伝える平和運動です。毎年6月から8月にかけ沖縄をスタートし、8月6日のヒロシマ、8月9日のナガサキに向けて、自転車で全国の人とつながり、反戦・反核、平和、人権、環境保護をアピールしています。

 

2017年5月、防衛省は浜松市に航空自衛隊美保基地(鳥取県)の第41教育飛行隊(T400. 10機、隊員百数十人)を2020年に浜松基地へと移転すると申し入れました。

いま米軍は、沖縄にオスプレイを配備し、辺野古・高江での新基地の建設を強行しています。それを支える形で、陸上自衛隊は宮古、石垣、与那国などの島々に部隊の配置をすすめています。

また2017年、米軍は岩国基地(山口県)へとF35Bステルス戦闘機16機を配備し、さらに岩国へと厚木基地の空母艦載機(空母ロナルドレーガンのFA18など)61機の配備を計画しています。岩国基地は東アジアで最大の米軍航空基地へと強化されようとしています。これらの軍用機の飛行を延長させるために、岩国基地にはすでに空中給油機が配備されています。

このような米軍基地の強化にともない、航空自衛隊は小牧基地(愛知県)の空中給油機に加えて、美保基地に新型の空中給油機(KC46A)を2020年から3機配備することにしました。

美保基地への新型空中給油機の配備にともない、美保基地にある教育飛行隊が押し出されるかたちで浜松基地に移転することになったというわけです。

米軍による東アジアでの戦闘能力の強化がすすめられ、日本の自衛隊は、改定された日米の軍事協力の指針(新ガイドライン)にみられるように、米軍との共同行動をいっそうすすめています。美保基地への空中給油機は日米が共同しての軍事行動に使われ、美保基地は岩国基地の機能を支え、米軍の戦争を共に担う出撃拠点となります。

浜松基地には1998年・99年と空飛ぶ司令塔とよばれる空中警戒管制機(AWACS)が4機配備され、警戒航空隊司令部がおかれました。AWACSの情報から戦争がはじまるといわれるように、浜松基地は戦争の拠点となっています。さらに2008年には、米軍のミサイル防衛計画(MD)に組み込まれ、浜松基地に新型ミサイル(PAC3)が配備されました。米軍による宇宙の軍事化とグローバルな戦争政策に浜松基地も組み込まれてきたのです。

そもそも、日本国憲法第9条には、陸海空軍その他の戦力はこれを保持しない、国の交戦権はこれを認めないとしています。空中給油機やAWACSの撤去だけでなく、自衛隊自体も軍事的組織から災害救援組織に改編すべです。

浜松基地ではひと月に2100回ほどの離着陸がありますが、それに600回の離着陸が増加するといいます。浜松基地周辺の市街地化はすすみ、これ以上の騒音の増加は、市民の生活権を侵害するものになります。基地機能の拡張ではなくその縮小にむけて政策がなされるべきでしょう。

 わたしたちは平和を願うものとして、浜松が再び戦争と派兵の拠点となっていることを憂慮し、浜松が生命を大切にする地域となり、平和の拠点となっていくことを願います。私たちはここに平和への思いをもって以下を要請します。

 

    記

 

 浜松基地の縮小・撤去をすすめること

  AWACS、PAC3を撤去すること

3 夜間飛行を中止すること

4 浜松基地への美保からの教育隊の移転を中止すること。