12・9「浜松・憲法九条の会結成13周年のつどい」
12月9日(土)、遠州教会礼拝堂で、浜矩子講演「闇を照らす光〜日本国憲法の21世紀的意味〜」がもたれた。
2004年12月7日に結成された同会は、5月3日の憲法記念日、8月15日の敗戦記念日、そして12月の結成記念日(太平洋戦争開戦日の前後)の記念講演を中心に活動してきた。現在は「安倍9条改憲NO! 憲法を生かす全国統一署名」に取り組んでいる。 今回は結成13周年を記念しての集会。浜矩子氏を迎えての講演会に会場から溢れる250名が集まった。
浜氏は以下の5つのキーワードを提示し講演を進めた。
1.選挙。2.下心。3.聖書。4.地球。5.憲法。以下、その要約。
1.選挙。マスコミがこぞって書き立てた先の衆院選の「自公大勝」はウソ。選挙前より事項は当選者数を減らしている。立憲民主党が生まれ野党第一党となった。一方小池の「きぼうの党」退潮は著しい。
2.下心、つまり不純なる動機。安倍の言葉の裏にある下心を見ること。「戦後レジームからの脱却」とは「戦前に回帰し、21世紀型の大日本帝国・大東亜共栄圏を目指す」ということ。「TPPの戦略的価値」とは「領土の拡大・市場の独占」を意味する。
3.聖書。ヨハネ福音書には「初めに言(ことば)があった。言は神と共にあった。言は神であった。」「光はやみの中に輝いている。そして、やみはこれに勝たなかった(理解しなかった)。」(John,I-1~5)と書かれている。「光=憲法」を理解しない「やみ=安倍」。私たちは言葉を持ってやみに打ち勝って行こう。
4.地球。グローバル時代の特徴は(1)誰も一人では生きてはいけない。(2)誰も突出して強くはなれない、ということ。自国ファースト=国粋主義が勢力を増す(トランプ、ルペン、安倍など)現代において、「お互いに支え合う関係」こそが大切。
5.日本国憲法。前文の言葉:「日本国民は・・・諸国民との協和による成果・・・を確保し」「平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼し」「いずれの国家も、自国のことのみに専念して他国を無視してはならない」。ここにはグローバル時代のあるべき生き方が示されている。決して「古臭い」ものではなく、21世紀を先取りした驚くべき今日性を持っている。
憲法九条の会が13年間活動を続けてきたことは正当に評価されるべきだろう。一方で会員が13歳、歳を取ったということも事実である。会場には残念ながら若い人の姿は少なかったようだ。若い人たちとどうつながっていくのか、また、学んだことを具体的な行動にどう活かしていくか、参加した一人ひとりの課題である。 (I)