T400移転市民説明会(防衛省主催)で批判の声


 2018年1月18日、防衛省主催の「第41教育飛行隊の移動について」というT400の浜松基地への移転計画の説明会が浜松市の住吉会館でもたれた。戦争させない9条壊すな浜松総がかり行動は入口で移転反対のチラシをまいた。
 南関東防衛局と浜松基地から20人弱が市民に対面して座っての説明会だった。参加した住民は18人。防衛省側は参加者を撮影し、事前に質問内容を規制した。
 防衛局の説明は、美保の41教育飛行隊移動の目的、41教育飛行隊の概要、移動に伴う関連施設整備、T400の騒音値、浜松でのt400の実測結果、移動後の離発着回数、防音女性と工事の内容、学校防音工事・NHK受信料の助成見直しの順だった。
 説明の主な内容は以下である。
 移動は効果的な教育体制をつくるため、飛行教育にも最適な場所、T400は10機・約30人、整備を入れて100数十人、訓練区域は遠州灘等、格納庫・駐機場など関連工事は北側で今年度からはじめ、2020年に部隊が移動、騒音値はT4と比べ、滑走路中央線から450メートルの線上、滑走路端から2キロとも10デシベルほど小さい、騒音の大きさは、まじかの犬の鳴き声、まじかの救急車のサイレン程度、T400の設計は三菱重工、製作はレイセオン、離発着回数は3割増加、現時点で1か月に約2100回あり、離発着回数を減らすためのシミュレータ訓練・他の飛行場利用も検討、防音工事の助成もしているすでに1万1100世帯で防音工事をした、騒音調査を実施し、対象区域の見直しが必要か検討する。
 住民からの発言は、浜松基地は市街地の真ん中にあり、騒音ではなく、事故の危険性が問題、検討しているとはやらないと云う事だ、今も騒音が気になるが、3割増加は問題、騒音は体で感じるもので、数字で示しきれないものである、AWACSの音も気になるし、細菌は低く飛んでいるように思える、事故が起き最悪の場合はどうするのか、いつどこで説明会をやるのか全市民に公開すべきというものだった。
 説明会で防衛局は、「パイロット育成と防衛」のために、「ご懸念・ご不満を解消」したいとした。だが、現在の自衛隊が米軍とともに集団的自衛権を行使し、海外でも戦闘するという動きに反対し、戦争を止めようとする行動は、「懸念や不満」ではなく、平和と正義の実現に向けての、主権者としての市民の権利の行使である。その行動が自衛官の生命をも守ることにつながる。  
 1月26日夜の瑞穂会館での説明会には40人が参加したが、翌日土曜午前の葵西での説明会には3人しか参加しなかった。防衛省側は17人もいた。   (t)                                                               

今後の日程

2・1(木)19:00幸町会館
2・2(金)19:00泉会館
2・3(土)10:00小豆餅会館
2・8(木)19:00萩丘公民館
2・9(金)19:00北部協働センター
2・10(土)10:00花川会館
2・15(木)19:00高台協働センター
2・16(金)19;00西丘会館
2・17(土)10;00上島町公会堂
2・22(木)19:00富塚西会館
2・23(金)19;00富塚協働センター
2・24(土)10;00西山会館


浜松総がかり行動のチラシ

浜松基地へのT400移転反対!

防衛省は2017年5月、浜松市に美保基地(鳥取県)の教育飛行隊を浜松基地へと移転すると申し入れました。T400が10機、隊員百数十人が、2020年に移転するという計画です。すでに浜松基地ではひと月に2100回ほどの離着陸があり、移転により600回の離着陸が増加することになります。

米軍は、沖縄での基地の強化をすすめ、岩国基地(山口県)へとF35Bステルス戦闘機、空母ロナルドレーガンのFA18などを配備し、岩国基地を東アジア最大の航空基地に強化しています。岩国には軍用機の飛行を延長させるための空中給油機も配備されています。

このような米軍基地の強化にともない、航空自衛隊は小牧基地(愛知県)の空中給油機に加えて、美保基地に新型の空中給油機(KC46A)を2020年から3機配備することにしました。配備する予定の新型の空中給油機は米国で製造中であり、米軍のF35、FA18、オスプレイなどにも給油ができるように設計されています。

日本の自衛隊は、改定された日米の軍事協力の指針(新ガイドライン)にみられるように、米軍との共同行動をいっそうすすめています。美保基地への空中給油機は日米共同の軍事行動にも使われます。美保基地は岩国基地の機能を支え、米軍の戦争を共に担う出撃拠点となるわけです。

すでに浜松基地には1998年・99年と、空飛ぶ司令塔とよばれる空中警戒管制機(AWACS)が4機配備され、警戒航空隊司令部がおかれています。AWACSの情報から戦争がはじまるといわれるように、浜松基地は戦争の拠点となっています。

さらに2008年には、米軍のミサイル防衛計画(MD)に組み込まれ、浜松基地に新型ミサイル(PAC3)が配備されました。米軍による宇宙の軍事化とグローバルな戦争政策に浜松基地も組み込まれてきたのです。

今回の浜松基地への美保基地からの教育飛行部隊の移転は、米軍による東アジアでの軍拡とそれを支援するための空自の空中給油機の配備によるものです。

それは、戦争の準備の一環です。わたしたちは、このような戦争の準備とそれによる基地の強化に強く反対します。

浜松基地周辺では市街地化がすすみ、これ以上の騒音の増加は、市民の生活権を侵害します。T400の飛行の音の大小が問題ではなく、騒音の増加が問題です。基地機能の拡張ではなく、その縮小にむけて、政策がなされるべきです。

わたしたちは、憲法第9条の理念をふまえて、東アジアでの軍事によらない平和を求めます。美保基地への空中給油機の配備と美保基地から浜松基地への教育飛行隊の移転に反対します。

市民のみなさん!ともにT400移転反対の声をあげましょう。