3.9浜岡原発を廃炉に!浜松集会

 2018年3月9日、16時30分から、浜松駅北口の市民の木前で、浜岡原発を廃炉に!浜松集会・デモがもたれ、60人が参加した。
 集会では、金曜アクションのバンドが歌い、原発反対団体、浜松の農業者、掛川の作家などが思いを語った。デモでは、浜岡原発廃炉!再稼働反対!放射能いらないのコールや参加者の自由発言で反原発を訴えた。



 以下は集会宣言の歌
 
3・9浜岡原発を廃炉に!浜松集会アピール

原発いらない 事故処理できずに 再稼働をすすめている
原発いらない 汚染は残るのに 帰還を強制・補償をうちきる
原発いらない 過去のあやまちと 笑って言える時がくるから
原発いらない 原発マフィアの 甘い言葉に だまされはしない

私は原発を 許しはしない 誰にいわれても 反原発という
きっと 核なき世界を つくるから

安倍もいらない 戦争法と 共謀罪で 憲法改悪
安倍はいらない アンダーコントロール オリンピックで利権の政治
うまい言葉でごまかさないで 本当のことを正直にいって
きっと平和な世界は つくれるから

原発終わる うれしいね もうおしまい 浜岡原発
原発終わる ルルルル 元気でいたいから

原発いらない 原発いらない 原発いらない

    2018.3.9 浜岡原発を廃炉に!浜松集会


3・9浜岡原発の再稼働を許さない静岡県ネットワークの静岡行動


 3月9日には静岡市で浜岡原発の再稼働を許さない静岡県ネットワークの記者会見、県への要請、中電へのデモ、中電への要請行動がもたれた。行動には全県から60人ほどが参加した。
 県ネットは声明で、事故の処理が不可能ななか、自主避難への支援を打ち切り、強引な帰還政策がすすめられていることを批判し、浜岡原発の再稼働を許さないとした。県知事に対しては、原発の再稼働については、知事の任期中の再稼働は認めないとする発言に注目し、規制委員会が審査合格とした際には、県内の市町村議会、首長、県民などの意見をもふまえ、判断材料とすることを求めた。

 

 県防災原子力学術会議に対しては、県民に開かれたものとすること、敷地内外の地質構造、活断層の検証、防波壁の津波評価、乾式貯蔵の安全性、取水口・トンネルの耐震性、避難計画の実効性、広域避難時の線量基準の再検討、3・4号機の配管や接続部分の耐震性、廃炉作業の安全性・廃棄物処理などについても議題とするように求めた。
 中電に対しては、社長が年頭に、「原発は安定供給・経済性・環境の3点で優れた電源」とし、再稼働をすすめる発言をしたことに抗議、その発言の撤回と浜岡原発の全機の廃炉を求めた。
 3月10日には、静岡市内で、原発なくす会などの実行委による原発廃炉のもちつきと歌などによるイベントがあった。デモはなかった。



 3・11さようなら原発1000万人アクション静岡集会
 3月11日の午前10時から静岡市内で静岡県平和・国民運動センターなどの主催による、3・11さようなら原発1000万人アクション静岡集会が開催され、約200人が参加した。
 集会では、浜岡原発、全国の原発を廃炉にして、再生エネルギー発電を充実させ、脱原発の社会をつくりたい、富士川断層があり浜岡原発は成り立たないと思う、断層は9本あり、活断層でなくても危険である、御前崎市民は、浜岡原発反対が、40%位だが、50%以上にしていきたいなどの発言があった。
 静岡市内を、福島の事故は忘れない。東電は謝罪しろ。すべての原発の再稼働反対。核と人類は共存できないなどのコールで市民に訴えた。



参考資料たんぽぽ舎メール3312号から
東電本社前行動を続けて下さる皆さまへ

                   2018.3.11 福島にて 武藤類子
  
 福島原発事故から7年。今年も3.11がやってきます。
 今、福島では帰還、復興、健康作りなどの言葉が飛び交っています。
2020年のオリンピックを2年後に控え、莫大な復興予算が投入され、震災
の被害が顕著であった沿岸地域を中心に、イノベーションコースト構想と
名打ち、廃炉技術やロボットの開発施設、大型風力発電、メガソーラー、
木質バイオマス発電所などが建設されています。   
 放射能汚染が最も深刻な福島第一原発立地町である双葉町にも、原発事
故の被害の実相を伝えるとうたったアーカイブ拠点や産業会館等が建設を
予定され、高校生の修学旅行を誘致しようとしています。福島県は、オリ
ンピックまでにすべての避難者を帰還させたいと考え、海岸線を走る常磐
線の全線開通も間近です。

 しかしその陰では、著しい人権侵害が起きています。
 昨年の3月に大規模な避難指示解除がなされ、帰還を選択した方々がいます。
 しかし、放射線量が高い場所でも帰還後の被ばく防護策は特になく、商
店や病院の開設も十分ではありません。野生動物が出没し、今でも泥棒が
家具を盗んでいきます。同時に区域外避難者の住宅の無償提供が打ち切ら
れました。たちまち生活が困窮し、追い詰められて望まない帰還をする人、
ホームレスになった人や自死する人も出ている状況です。避難住宅の立ち
退きを迫られ、裁判に訴えられている家族もあります。国連人権理事会に
よる人権審査で、国連加盟国4カ国が、原発事故被害者の人権状況を是正
するように、日本政府に勧告しています。

 原発サイトでも深刻な状況は続いています。トリチウム汚染水のタンク
は900基を超えました。原子力規制委員会の更田委員長、元委員長の田中
氏は、「海に流すことが唯一の解決策だ」と地元自治体を回って説得をし
ています。福島沖の海は世界の3大漁場と言われ、豊かな生き物たちに満
ちていました。原発事故で既に大量の放射性物質が流されたのに、更に人
為的に流し、世界の海をこれ以上汚したくはありません。本来規制する側
が積極的に流そうと動いていることは許しがたいことです。現在、福島の
漁業者たちが必死でトリチウム汚染水の放出を止めています。

 福島県民健康調査における甲状腺検査では、がんとがんの疑いが現在193
人となりました。相変わらず県民健康調査検討委員会は原発事故との関連
は考えにくいとの見解ですが、この数字のほかに、県民健康調査に報告さ
れていない甲状腺がん患者がいることが昨年発覚しました。原発事故被害
者に、唯一行われている健康に関する調査であるにもかかわらず、正しい
結果が提供されてはいません。現在、この甲状腺検査に対し、「過剰診断」
「学校での検査は人権侵害」「知らない権利がある」などの言葉を使い、
縮小しようとする動きがあります。原発事故時に安定ヨウ素剤の配布を拒
みさえした福島県は、責任を持って甲状腺検査を継続していくべきです。

 一昨年、福島市の高校生が、廃炉作業中の福島第一原発の見学をしたと
の報道があり仰天しましたが、その後、福島大学でも、授業の中に原発見
学が取り入れられました。全国の高等専門学校でも、原発の廃炉のための
ロボットコンテストなどが、避難指示が解除になった町で開かれました。
 私の住む町に建設された、福島県環境創造センターの放射能教育施設コ
ミュタン福島には、ビジュアルやゲーム感覚で放射能について学ぶ展示が
なされています。開所1年で約10万人が訪れ、子どもたちの感想文などを読
んでみると、「放射能は危険なだけでなく医学や科学に役立つものであっ
て良かった」「放射能は怖いものだと思っていたが、自然界にもあり、食
べ物にも含まれていることがわかり、安心した」「みんながここで学べば
福島への差別はなくなる」などが多く見られました。今も存在する放射性
物質の危険を正確に認識し、それらから自分を防護することを学ぶ教育と
は程遠いように感じます。

 このような中で、沢山の損害賠償を求める裁判、行政に施策の誤りをた
だす裁判、刑事責任を問う裁判が開かれています。民事裁判では、東電や
国が津波対策を怠ったことが認められた判決もあります。今年は次々と判
決が出てきます。
 昨年6月には、刑事裁判の初公判がとうとう始まりました。被告人の東
電の元最高幹部3人は、自分たちに責任はないと無罪を主張しましたが、検
察官役の弁護士は東電の津波対策に対する不作為を証明する、多くの証拠
をもって歴史的な闘いを開始しました。

 今年の冬は、福島でも厳しい寒さでした。でも凍てつく土の下には、春
に芽吹く植物の種が眠っています。新しい時代を夢見ることを忘れずに、
今を誠実に生きていきましょう。東電本社前で怒りの声をあげ続ける皆さ
まに、福島より連帯の気持ちと感謝をお届けしたく思います。ありがとう
ございます。