5・3天皇代替りと憲法 浜松憲法集会

 2019年5月3日、浜松市内で憲法集会がもたれ、中島三千男さんが「天皇代替りと憲法の題で講演した。主催は浜松憲法9条の会と総がかり行動、180人が参加した。
 中島さんは、天皇代替りは新王の権威づけのためにあるとし、伝統とされているものは近代の天皇制正統神話によってできたものであると指摘した。特に、天壌無窮などの3大神勅や践祚(即位)での儀式の問題点を解説し、大嘗祭で天皇が聖化されるなど、儀式が天皇制正統神話の可視化であると話した。
 また、戦後の憲法体制では、代替りで新しい儀式が考案されるべきであったが、戦前のものがほぼそのまま復活し、大礼に関する儀式の名目で公的費用として宮廷費が支出されるという問題点を指摘した。今回の費用は160億8000万円とされる。そして、代替り儀式の問題が、天皇を元首化するという動きからみても、憲法問題であるとした。
 さらに、前天皇(アキヒト)の行為では、男系天皇であることによるジェンダー意識、被災地などの訪問での癒しにより、社会的な問題が隠され、自己責任とされていくこと、慰霊の旅では戦争や植民地の責任が覆い隠されたことなどをあげ、象徴天皇の行動が民主主義と戦争責任を抑制する役目をもったことを指摘した。
 
 集会後、浜松駅までデモがもたれ、80人ほどが参加した。浜松まつりで行き交う人びとに、主権在民・人権尊重、アベ改憲を許さない、天皇元首化は主権の侵害、元号いらない、天皇賛美をメディアはやめろ、即位の儀式で税金使うな、憲法生かす政治をつくろうなどと訴えた。