7/21ピースサイクル浜岡原発要請

2021年7月21日、ピースサイクルが浜岡原発に行き、以下の文書を提出し、反原発の意思を表示した。


2021年7月21日
中部電力㈱浜岡原子力発電所 所長 吉田 博 様
         ピースサイクル浜松 、浜岡原発を考える静岡ネットワーク、 ピースサイクル神奈川ネットワーク

浜岡原子力発電所とピースサイクルの意見交換
① 原発再稼働と使用済み核燃料の処分方法について
ア, 使用済み核燃料の処分方法は、浜岡原発を含めた全国の原発で依然として大きな 問題となっている。使用済み核燃料は、六ケ所再処理工場へ運ぶことができず、さ らに第二再処理工場の目途も立っていないなか、中部電力は、乾式貯蔵施設の建設 を発表しているが、それは原発の再稼働をした後の使用済み核燃料の保管用として 考えているのか明らかにされたい。
イ, 使用済み核燃料の最終処分地が決まらない場合は、浜岡原発の敷地内に保管する ことになるが、現時点での保管場所と使用済み核燃料の量を明らかにされたい。
② 安全対策について 中部電力は、敷地内における基準地震動として、1200 ガル・2000 ガルの策定を根拠にしているが、それに見合う各種原子炉機器への対策は、どのような工事をしたのか 説明されたい。
③ 採算性が合わない原発再稼働の永久停止及び廃炉にむけて 新聞報道によれば、2011年の福島原発事故を受け、政府の要請で停止した浜岡原発の維持費に、中部電力が10年間に支出した費用は計1兆円を超えたという。さ らに老朽化した原発を再稼働しても莫大な維持費がかかり、その費用は電気料金の値上げに直結していることから、中部電力は早急に浜岡原発の再稼働は断念し、永久停 止・廃炉を決定すること。

浜岡原発の永久停止及び廃炉などを求める申入書
1, 浜岡原発の再稼働は断念し、永久停止・廃炉にすること。
2, 浜岡原発敷地内に保管中の使用済み核燃料などの安全管理と、最終処分の安全 性を確保すること。
3, 原発の再稼働につながるタレントや社員を使ってのテレビCMは取りやめて、 CMの使用料を電気料金の値下げに回すこと。
4, 中部電力は社会に開かれた企業として、市民の意見に真摯に耳を傾ける立場を とること。

中電側は回答する前に、施設権者として、録音をとらないこと、これ以上写真を撮らないこと、大きな声は出さないなどと発言した。これに対し、それはこれまで聞いたことのないものであり、施設権を口実とした過剰な規制であると強く抗議した。
中電によれば、3・4・5号機の使用済み燃料プールに6542体入っている。容量は7550体分であり、空きがある。2020年8月に5号機用の142体、10月に4号機用144体を搬入したが、その燃料は燃料プールと保管庫に入っている。乾式貯蔵の許可はまだでていない。格納容器や圧力容器は1500ガルに耐えられるように補強した。配管・電路類のサポート工事は実施中である。100%安全ではないが、安全対策を進めている。エネルギーミックスにより、原発は必要であるとのことだった。
これに対し、ピースサイクルは、六か所村の再処理工場は稼働できないから、使用済み核燃料は行き場がない。中電は反対運動により原発の依存が少ない、それは脱原発経営への転換に有利である。どんなに補強工事をしても直下型地震にあえば、原発は重大な事故になる、それがフクシマの教訓である。大金を投じたコマーシャル宣伝を止めよなどと訴えた。

中電の担当者は、参加者が声をあげると「その声は体に悪い」などと語り、批判意見を制限した。そのような対応は重大事故になれば対応不能となるような姿勢であり、「密接なコミュニケーションをとる」「積極的な情報共有」という宣伝が、口先のものであることを示すものだった。  (t)